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かっこいい女、突然現る。

2021.4.30(金曜日)  Letter & Durian

古い友達に手紙を書く。

もうすぐ大好きな友達の誕生日がやってくる。今朝はバースディカードに添えて送る手紙を新しいボーペンと新しい便箋を用意して書いた。バースディカードのやりとりをし始めてもう30年近くになる。最初に書いたのはお互いに今より30歳若かったのだと思うと、怖いような気もする。間違わないように丁寧に書き進めるのだが、漢字を間違えたり、句読点を間違えたりして数枚の便箋が無駄になった。でもそんな失敗をするのもある種の楽しみがあって、メールやLINEなら消して打ち直したり、送った後で「間違ってた、ごめん」で済むけど、なんかそれじゃ年に一度の手紙としては味気なく思い、間違っても間違っても新しい便箋を出してきて最初から書いている。そういう友達があと数人いて、その人たちとも会うことはないけど何故か誕生日だけは深い絆で結ばれている(と私は思っているが相手はどうかな...)

数時間が過ぎた。

書き上がった手紙を読み直し、綺麗にたたんでカードと一緒に封入して糊で閉じる。切手を貼って、すべて完成したら、自分の中で「よし!」となる。

ポストに投函しに行く。途中でドリアンをそのままぶら下げて歩いている女性を見る。ごく普通の主婦のような感じの人。「どこで買ってきたんだろう?」「誰かからもらったものなのだろうか?」「今の季節はドリアンって旬なのだろうか?」いろいろ想像しながらその人の後ろを歩く。途中でその人は曲がって行ってしまったので、名残惜しい感じで曲がった先を少し見つめていた。

ドリアンを素手で持ち、なに食わぬ顔で歩くその人はかっこよかった。

郵便局の前に長蛇の列ができていてびっくり。ATMに並んでいる人だった。手紙を投函してからスーパーに寄る。豚汁のための豚肉とCMで気になっていた新発売のビールを味見用に1缶だけ買って帰宅した。

出かける時はいいお天気だったのに、帰宅した途端雨雲が空を覆った。

しばらくドリアンが頭から離れなかった。













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