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推しが暮らすこの世界をもっと平和にしておけばよかった

世界の平和はずっと願ってきた。
募金したし作文書いたし、NPOに所属していたこともある。
道徳教育と特撮の賜物である。
私には成人した日本人として子どもたちに安全な社会を残していく義務が当然にある。

だけど、「うわー!世界もっと平和にしとけばよかったー!」と強く思った瞬間があった。
それは、韓国の某大人数男性グループにはまった瞬間である。


2021年夏、コロナ真っただ中に友人の紹介で出会う。
K-POPも韓流も自主的に触れるのは初めてだが、元々大学時代にsuper juniorの女と仲良くしていたため、彼らがいずれ兵役に行くことは知っていた。
そして最年長は私の1つ年下なので、そう遠くない未来にそのタイミングがくることも知っていた。

私はまず、紹介してくれた友人にクレームを入れた。
「もっと早く誘えよ」と。
友人は言った。
「2018年には誘ってるんよな」。
OK、私が悪い。

余談だが、最近私の紹介ではまった友人も同じことを言っている。
彼女に至っては、完全体最後の日本公演が初コンサートになってしまったため、恨み言の密度と湿度が非常に高い。
「でも2021年には誘ってるんよな」と言うと、「押しが弱い!プレゼン力が低い!」と言われた。
企画職なので傷付いた。



そして次に、世界平和のためにもっとできることをすればよかった、と思った。
私だけでなく、人類全員が平和のためにできる「なにか」をもっている。
それをもっと真剣に発揮すべきだった。

就職活動中に株式会社HISの説明会に行ったことがある。そこでHISの行動憲章とやらの話を聞いた。

8 世界平和の希求

株式会社HIS 行動憲章より

「なんで?」と思った。
「国連なん?」とも思った。
HISの社員さんは言った。
平和じゃないと旅行ができない」(うろ覚え)。

それはそう。
平和じゃないと旅行はできない。

そして今、平和じゃないとできないのは推し活も同じだ、と思う。
自国が平和であり、推しの国が平和でなければ推し活はできない。
それは日本だとか韓国だとか、一つの国の話ではもうない。
このSNSが発達した時代、私たちはあらゆる国に推しを見出すことができる。
そして私がまだ見つけていない誰かの推しは、未来の私の推しかもしれない。
小学校から高校入学まで二次元一本できた。ずっとそうだと思っていた。高校でハロプロにはまるなんて聞いてなかったし、大学でテニミュにはまるのも知らなかった。2017年モーニング娘。の工藤遥ちゃんの卒業発表を聞いて泣いていたとき、私は将来自分が韓国の男性アイドルグループにはまってるなんて想像もしてなかった。2020年に中華ドラマにはまったのなんて偶然と運命の悪戯にほかならない。

なぜ めぐりあうのかを 私たちはなにも知らない
いつ めぐりあうのかを 私たちはいつも知らない

中島みゆき「糸」より

だから世界は平和でないと、ヲタクは世界平和を心から追い求めないといけないんだ。


という話を会社の先輩にしたら、「私ももし日本がまた戦争を始めて、推しが徴兵されちゃったらどうしようって不安になるときある」と返ってきて、二人で泣きそうになった。
泣いてはいない。オフィスで、もう中堅に近い社員二人が泣いてたら事件だし、「原因:推しが戦争に行くかもしれないから」なんて言えない。


でも多分推しが兵役から戻ってきたらこの気持ちもしゅ~っと身を潜めてしまうだろうなとは思う。
私はK-POPのヲタクではなく推しのヲタクでしかないからだ。
世界平和のためになにができるのか、これからなにをするかも特にアイデアはない。

でもここ数年、そしてあと数年、「世界をもっと平和にしておけばよかった」と後悔する。
そのことだけは覚えていたいのでここに書いておく。


8月15日加筆

できることがあった、って言っていいのかわからないけど。
ブラトップ買いにUNIQLOにはいったらさ、こんなのありました。

基本的に、どんだけ社会貢献度が高くても気に入らないものは買わない主義。
これは自分が活動してたとき、「お金が払えればなんでもいい」と言って興味のないものを買っていかれるのがちょっと複雑だったからだ(あとお金が余ってるわけではないから)。
でもこれは普通にかわいかった。
種類がいっぱいあって、みんな1個くらい好きなのでは?
私が選んだのはこの2枚。

①吉岡徳仁さんデザイン
シンプルにデザインがめっちゃ好き。
写真グレーに見えるけどどっちかっていうとシルバーですね。
カジュアルアイテム似合わない民なので、シンプルだけどのっぺりしないアイテムめっちゃ助かる。
モノトーンもありだし、カラースラックスも相性いいはず。スーツの中にもいい。光沢のないシャツとか羽織ったり。
上から黒のビーズビスチェ合わせたら絶対かっこいいと確信してる。
網ソックスとかも合わせたいな。
でっかい色イヤリングとか、あえて金銀ミックスでイヤーカフつけたりとか…なんでも可愛い気がするな、なんでも可愛いんだと思う。
とりあえずこれに合わせたくて黒のスパンコールポシェット買ってしまった。

②フランチェスコ・リッソさんデザイン
このTシャツどう着るつもり?と聞かれたら正直ビジョンはないんだけど、この絵が売っていたら買って部屋に飾ったな、と思ったので購入。
プリントのインパクトが強い。あと結構絵がデカくてタックインすると下が切れちゃうんだよな。
でもできたらプリント見せていきたいので…チュールドレスの中とかに着ようかな。
全部インパクト強いファッション得意じゃないけど、銀色のローファー合わせてターコイズのソックス履いて私が宇宙人になろうか。
逆に白スカートとかでめちゃくちゃプリント際立たせるのも楽しそう。


他にも欲しいのはあったけど、Tシャツあんまり着ないので2枚に収めました。
「こんなもんでいいのか?」と思わないではないけど、フェアトレードについて勉強したとき、市場経済が出す答えは時に政策より大きな力をもつと知った。
毎日する「購買」で私たちは毎日世界に意思表示ができる。
「こんなん」と思わずやっていこう。

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