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「はじめからなかったこと」と同義にしたくない日々のこと

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なまものの自分と向き合う時間をつくるための日記
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#育児

「私」を構成する、「私」以外のなにかについて

「私」を構成する、「私」以外のなにかについて

「私」というのは、とても曖昧な存在だ。

0歳の私、10歳の私、20歳の私、今の私。全部同じ「私」であるはずだけど、本当にそうか?の保証はどこにもない。

頭の中におぼろげに残るいつかの記憶だって、それが本当に存在したものかどうか、確かめる術もない。もはや記憶から抜けおちてしまったことは、“はじめからなかったもの”と変わらない。

初めて食べたケーキの味。小学生のころのお気に入りの靴。人生で初めて

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この世へようこそ

この世へようこそ

私が食べたものでつくられていて、

それでいてまつ毛1本や爪1枚でさえ、私の意志でつくったものは一つもなくて、

私よりもずっといろんなものが見えているようで、

私から出てきたのに私ではない。

この不思議な存在はなんだろう。

この子は“あしたの家”から来たらしい。

これから彼は、私が訪ねてみることができない場所で

桜は散ってもまた咲くことや、夕立のあとには虹が出ること、

誕生日に食べる

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