休肝日

あまり自負できる事ではないが私は飲酒が好きだ。

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家族全員、親戚含めて下戸(げこ)なのにどうして私だけ?
劣性遺伝の可能性もあるが酒豪がいたという話は聞いたことがない。

とは言え私が嗜む量は世間で言われる
大酒のみの輩から比べたら屁のカッパ!

それでも毎晩とは言わないが晩酌が日課に。

最近は缶ビールをふたつくらい煽って床につく。

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なんと言っても仕事中にふろ上がりの

“プッシュッ”

を思い浮べるだけでも幸せになれる。

Beers = Happiness

の法則は実は学生の頃から成立していた。

なんせ、昭和は良かった。

当時はようやく自販機でのお酒の販売が11時までという
規制ができたものの、IDカードなんかも要らず。

高校生の私が100円玉をチャラチャラさせて
ちゃりんこで10時半すぎに夜な夜な近くの自販機で
タコチューハイを買ってたって何のお咎めもなかった。

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これも当時の日課だったのだが
まず学校から帰宅後、夕食後に即就寝。
22時頃起きてひとっ風呂浴びて
ビニール袋と小銭をかき集めて夜風も心地よく
いざ自販機のもとへ。

人通りもなく静かな路上で光り輝く自販機と私。

“たこがいうのよ~”

タコチューハイを500円で4つ買えたかな。

100円を2枚入れてボタンを押すと
“真っ黒けの○○人がヤッホーヤッホー”という「草競馬」の音楽が流れ。
(この替え歌、現代では差別問題に。知らずとは言えよく歌ってた。反省)

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時々“あたり”が出たりしてしまうと
もっと賑やかな音楽が流れ始めて
流石の私もおのおのと恐れながらそそくさと
タコのボタンを押したのを
なぜか鮮明に覚えている。

学生時代の思い出がこんなんじゃ結構やばい。

中学校の期末試験は二日酔いで
頭痛と闘いながら。

高校にもなるとそんじょそこらでは二日酔いにはならず
酒代を入手するのに苦労した。

なんのこっちゃ!

大学は体育会系。

急性アルコール中毒が流行って
人にお酒を勧められなくなったのは卒業してから2~3年後。

“漏斗・上戸・じょうご酒”が、新入部員歓迎会の定番。

社会人一年生は、金融関係。

“いっき!いっき!でいっき飲み” 

ちゃんぽん・はしご。

酒の付く言葉には結構経験がある。
自慢にはならない。

カナダでの初ビジネスは、パブ経営

“テキーラ!”

それにしてもよくここまで病気にもならず飲み続けてこられたものだ。
常日頃の練習の成果か?
そんなわけないだろ~。

“コロナ禍で飲酒と肥満が社会問題”

(カナダでは)パンダメック中にお酒を飲む人が増えて
酒屋さんが大繁盛するなんて見出しのニュースを見て

すかさず相棒は

“大丈夫、しのぶは通常だから”

だってさ。
やってらんない。

休肝・きゅうかん!


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【text by Shinobu from Canada】

村田しのぶ Shinobu Murata V. 愛知県蒲郡市生まれ。豊橋市で学生時代を過ごし24歳の時、家出同然でカナダに渡る。その後勢いでカナダ人と結婚。15年後に力尽き離婚。レストラン、パブ、コーヒー・ハウス、ゴルフ場のラウンジ等々、17年間続けた自営業に終止符を打ち、現在は地元のカレッジなどで日本語・日本文化のインストラクターをしたり、スカイプで世界各国の生徒さんに日本語をレッスン中。趣味の音楽で知り合ったトランペッターとBC州にあるロッキーマウンテンの麓の小さな町キンバリーに在住。

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