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オランダ備忘録(10)「闇鍋部」はないよ。

オランダはライデン大学に交換留学してたのだけど、
日本の総合大学とくらべると、サークル活動の数は少なかった。
それぞれも、割とこじんまりしているし、日本みたいに「闇鍋部」とか謎の活動をしてるカオスな団体はなし。
全体的に行儀がいい感じだろうか。

カオス感がないというのは、オランダ全体で言えることかもしれない。
日本だと、アスファルト道路にカラスがゴミ撒き散らしてたり、ホームレスが都会では路上や公園で集団生活してたり、なんというか
意外と貧富の差があって、みすぼらしかったり混沌としてる薄暗く
しけた裏路地があるような。
こういう、闇の部分がオランダにはあまり感じられなかった。

売春や大麻も合法化されてて、堂々と店が出ているから、「うしろめたさ」みたいなのがそこにない。
通りはすみずみまできれいだし、よくメンテナンスされてる。
国全体が公園とかショッピングウィンドーみたいにぴかぴかしてたと思う、ある意味。

閑話休題。

覚えてる中では、ブッククラブ、スポーツ、よさこい(!)、日本語会話クラブ、オランダ語会話クラブ、とかがあった。
他に、キリスト教学生のクラブがあるのは、やっぱり欧州ぽい感じかな。
活動はふつうにみんなで食事したりとかだと思うけど。
宗教を通じて、コミュニティが作られてるんだなと思った。

他には、公認かどうかはわからないけど、パレスチナとイスラエルの学生による連帯グループみたいのがあって、おおと思った。
素晴らしい試みだな、と思うのだけど、
これを教えてくれたイスラエル出身の子に、一瞬どんな反応を返せばいいのかとまどってしまた。
政治的な状況をふまえて、どう反応したら正解?というのがわからなかったのだろう。

それから、上流階級の子弟しか入れないクラブも存在してたと思う。
ハイソな彼らは、フォーマルで品のいいスーツやドレスを着込んで、何か高尚な?集会に参加しているらしい。
格式の高いレストランで、格式の高いディナーとか食べてるんだろうか。貴族の子弟ということだったかと思う。
まだ貴族っているんですね・・。

オランダは、首相も国会まで自転車通勤するような、「王、庶民にまじわる」みたいなお国柄のようだけども。

さてさて。
私が行ったのは、日本語会話クラブと、ブッククラブである。

ブッククラブの部室は、小さな六畳間が二つ続いたような場所で。
といってももちろん洋室。
濃いピンク色のソファがL字型とかに置かれ、あとは適当に木の丸椅子とかにすわって、その時々の本の感想を言い合う。
小さなキッチンコーナーもあったかな。
内装はセピア色っぽいような暖色。落ち着くカフェのような雰囲気。
とはいえ一回しか行ってないので、あまりよく覚えてないのだけど。
四人くらい参加してたと思う。
私も英語あまり喋れなかったけどよく行ったな・・・。
ブロンドでストレート髪のロースクールの女の子が、押しが強い感じというかさすがロースクールと思ったような思わなかったような。

しかし全体的にオランダの大学は、日本の大学と比べて「おばか」感はだいぶ低い気がした。
「おばか」なことをしてはしゃぐ人が少ない感じ。
オランダでは、小学校くらいでもう、大学行ける人と行けない人に選別されるようなことを聞いたことがある。
具体的にどういう仕組みなのかは知らないので、へたなことは言えないけれども、割と小さい時の成績が、その後の学歴を決めることが多いようだ。

なので、大学に行く人々は、日本よりも、優等生で品の良い人の割合が多いのかもしれない。
だから「闇鍋部」とかは設立されないのだろう・・・。


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