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BDDNEWSレター 2021.8.1 NO.50

◇◆◇新型コロナウィルス◇◆◇

【ロックダウンなの?】

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 新型コロナウィルスの感染者と死者が増加する中、ダッカをはじめとする全国の通りでは、一般歩行者や車両の移動が日を追うごとに増加し、「厳格なロックダウン」が緩んでいるように見える。

 この2週間、国内では1日に200人近い死者が出ている。だが、多くの国民が健康規則を無視し、市街地の通りは人や車で混雑している。

 14日間の「厳格なロックダウン」の7日目、29日も同様だった。

 悪天候にもかかわらず、多くの人が正当な理由もなくうろうろしている姿が見られた。また、通りを走る自家用車の数は大幅に増加していた。

 政府による規制で、公共交通機関は運休している。

 朝、オフィスへ出勤する市民は、リキシャやバイク、自家用車で移動していた。長い距離を歩く人も多くいた。

 モハンマドプールからモティジールに通勤するサービス業のシャムスディン・アンワールさんは、この6日間でこれほど多くの自家用車を見たことはないと話した。

 ビジョイ・サラニ地区に駐在する交通監視員によると、イード明けに銀行やその他の緊急サービスが再開されたため、車両数が増加したという。

 「我々はランダムに車両をチェックし、家を出る正当な理由を示さなかった者には罰金を科しています。また、ロックダウンのルールに違反した多くの市民を告発しています」

 警察、緊急行動隊(RAB)、国境警備隊(BGB)、陸軍などが、市内主要地点に駐在所を設置して車両をチェックしていた。だが、複数の検問所の監視は甘かった。

 一方、警察は29日、正当な理由なく屋外にいたとして568人を拘束、移動式法廷は206人の個人と店舗に合わせて34万タカ(43.9万円)の罰金を科した。

 ダッカ警視庁交通課は431人の運転手に合計99.7万タカ(128.8万円)の罰金を科した。

 制限があったにもかかわらず、故郷に帰省していた数百人もの帰省客やサービス業の人たちが、さまざまな入口や交通手段でダッカに入り続けている。

 彼らは荷物とともに、ガブトリやトンギ、シャニラクラ 、ジャトラバリからダッカへ帰ってきた。中には迂回し、歩いて目的地へ向かう者もおり、多くの者が警察の取り調べを受けた。

 一方、悪天候にもかかわらず、数百人がドウラトディア-ポツリア、バングラバザール-シムリア間のフェリーでパドマ川を渡った。

 だが、バングラバザール-シムリア間のフェリーは正午から3時間、悪天候で運行を停止した。そのため、少なくとも600台の車両が待機していた。

 シムリアフェリーターミナルでは、政府機関の偽ステッカーを貼った自家用車に1万タカ(1.3万円)の罰金が科せられた。フェリーで川を渡ろうとしていた乗客のうち3人は送り返された。

 バングラバザールでは、フェリーの運航を停止しているにもかかわらず、ダッカ行きの乗客がフェリーに殺到した。ムンシゴンジ側にいた特派員によると、誰も健康規則に注意を払っていなかったという。

 ドウラトディア-ポツリア間フェリーでも同じような光景が見られた。

The Daily Star Jul 30 2021

【24時間の感染者数過去最多に】

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 保健サービス総局(DGHS)によると、28日午前8時までの24時間、迅速抗原検査を含む5万6157件を検査した結果、新型コロナウィルス新規感染者はこれまで最多の1万6230人となった。これにより国内の累計感染者は121万982人に増加した。

 24時間の感染率は30.12%、これまで全体の感染率は15.91%となった。

 この間、237人が死亡、累計死亡者数は2万人を超え、2万16人に達した。一方、この24時間で1万3470人が回復、累計回復者は103万5884人になった。28日現在の回復率は85.54%、死亡率は1.65%となっている。

 死亡した237人は男性が149人、女性が88人。累計では男性が1万3627人(68.08%)、女性が6389人(31.92%)となった。

 バングラデシュでは昨年3月8日に最初のコロナウイルス感染者、3月18日に最初の死者が明らかになっている。

Prothom Alo Jul 28 2021

【直近1カ月の感染者数と感染率】

Source:保健サービス総局(DGHS)

直近1カ月の感染者

【新規感染者推移】

感染者数

【死亡者推移】

死亡者数

【ワクチン接種推移】

ワクチン

【検査推移】

検査数

◇◆◇写真で見るバングラデシュ◇◆◇

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販売する牛を船に満載してやってきた飼い主たち:ランガマティ県

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田植えに追われる農家:マニクゴンジ県ショドル郡

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犠牲動物のと殺や肉の加工に使われる包丁:シレット県

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数カ月間家に閉じこもっていた子どもたちはイード帰省に大喜び:コムラプール駅

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イード休暇で南部地方に帰省する大勢の人:ムンシゴンジ県シムリアフェリーターミナル

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雨とイードラッシュでボナニ~トンギ橋は朝から夕方まで大渋滞が続いた:カウラ橋

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販売用の作物を船で運ぶ農家:ランガマティ県

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イード前、人道支援を受けるため、距離を取って並ぶ人たち:ブラフモンバリア県

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世界有数の高人口密度都市ダッカは「厳格なロックダウン」で閑散としている:ジャトラバリ

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入場するバングラデシュ選手団:東京オリンピック開会式

◇◆◇経済◇◆◇

【賃金低水準、インフレ率上昇】

賃金低水準

 昨2021会計年度、所得の伸びが6年ぶりの低水準に落ち込んだ一方、インフレ率の上昇に伴って生活費が増加し、賃金労働者にとって大変な1年だったことが明らかになった。

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