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BDDNEWSレター 2021.6.1 NO.46

◇◆◇国民所得◇◆◇

【1人当たりの所得が2227㌦に】

国民所得

 UNB報道によると、バングラデシュ国民1人当たりの所得が、昨2019-20会計年度の2064ドル(22万9077円)から2227ドル(24万7168円)へ9%増加した。

 MAマンナン計画相は17日、シェイク・ハシナ首相が議長を務めるウェブ形式の閣僚会議でこの統計を発表したと、コンドカル・アンワール・イスラム内閣官房長官が記者団に述べた。

 2017-18年は1751ドル(19万4338円)、2018-19年は1909ドル(21万1874円)だった。

 国内GDPは、27兆9635億8千万タカ(36兆9519億円)から30兆8730億タカ(40兆7965億円)に増加した。

Prothom Alo May 17 2021

■国民一人当たりのGDP推移

国民一人当たりのGDP

◇◆◇経済◇◆◇

【乾燥食品輸出6.5倍増】

乾燥食品輸出

 乾燥食品(ドライフード)輸出がここ10年で6.5倍の伸びを示したことで、輸出が大きく拡大した。

 輸出促進局(EPB)のデータによると、2020-21会計年度7~4月期、バングラデシュの食品加工メーカーは前年同期49%増の2億4347万ドル(270.2億円)相当の乾燥食品を輸出した。10年前の2012会計年度は、3719万ドル(41.3億円)に過ぎなかった。

 乾燥食品の輸出が増加した理由の一つとして、メーカーやアナリストは、世界各地で発生している新型コロナの影響が考えられるとした。パンデミックにより、食料輸入国は乾燥食品や関連物資への依存度が高まっているというのだ。加えて、2010年からのキャッシュ・インセンティブを含む政府の政策支援が輸出を促進したと述べた。

 ビスケットやケーキ、パスタ、コーンフレーク、パン、ワッフル、ウエハース、クスクス、チップス、チャナチュール、チョコレート、シリアル食品などの10カ月間の輸出量は、4年前の2017会計年度の2倍以上となった。

 2017年度の輸出額は1億961万ドル(121.7億円)、2018年度は2億136万ドル(223.5億円)へ増加、2019年度は2億2709万ドル(252億円)とさらに増加した。

 2020年度は1億9371万ドル(215億円)とマイナスに転じたが、現会計年度、再び強い存在感を示しはじめた。

 主要輸出先は、インド、ネパール、ブータン、シンガポール、マレーシア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール、バーレーン、オマーン、香港、英国、イタリア、フランスだ。

 ボンベイスイーツ社のクルシッド・アフマド・ファルハド社長は、20%のキャッシュ・インセンティブがバングラデシュの乾燥食品の輸出に役立ったと述べた。また、輸入国の食習慣がある程度変化したことが、輸出増加の一因になっているとした。

 「輸出全体から見ると、まだ生まれたての赤ちゃんのような産業ですが、数年後には外貨収入が10億ドルの大台に乗るでしょう」

 バングラデシュ・オートビスケット&ブレッド製造者協会のMdシャヒクル・ラーマン・ブイヤン会長は、海外消費者がコロナウイルスの影響で加工食品に頼らざるを得なくなったため、輸出が増えたとした。また、政府の優遇措置が国の輸出バスケットの多様化を促進したと述べた。

 チッタゴンに拠点を置くHIFSアグロ食品のサイード・モハンマド・ショアイブ・ハッサン共同代表は、競合国がコロナ禍で工場を停止した際も、国内では生産を続けたため、輸出が増加したと述べた。また、キャッシュ・インセンティブや低い人件費、国内で入手可能な原材料なども、輸出増加に貢献したと分析した。

 政策対話センター(CPD)主任研究員のGKモアッザム博士は、輸出多様化の中で乾燥食品が一定の地位を維持していることは、国にとって良いニュースだと述べた。

 「今後は海外エスニック市場に依存するのではなく、グローバル・ブランドとしての地位を確立しなければなりません。そのためには、国内企業が国際的ブランド企業と共同事業を行うことも考えられます」
 そのうえで、さらなる輸出拡大には、海外の消費者の好みや彼らが求める食品を知る必要があるとした。

Financial Express May 8 2021

■乾燥食品(ドライフード)輸出量推移

乾燥食品輸出推移

■農産品輸出の内訳

※2015ー18年トータル内訳

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