見出し画像

ドミニカについて

私は2月から3月にかけてドミニカ共和国(以下、ドミニカ)へ行ってきました。
まず、私が何を目的にドミニカを訪問したかと言いますと「野球を通して相互国間の友好関係を築く」という目的の元、外務省の広報文化外交の一環である「中南米対日理解促進プロジェクト」というプロジェクトの一員として訪問しました。数回の記事の投稿で私の経験を紹介させて頂きたいと思います。

この記事では、ドミニカ共和国の基礎情報についてまとめています。

1. ドミニカってどこにあるの?

ドミニカはカリブ海に浮かぶ島の一つであるイスパニョーラ島の右側に存在し、ハイチと国境を接しています。日本からの距離は直線で約13,213kmであり、アメリカもしくはメキシコを経由して約20時間で行くことが出来ます。

2. ドミニカの基本データ

人口:約1,063万人
面積:約48,730㎡
気候:常夏
首都:サントドミンゴ
物価:やや高め
通貨:ドミニカペソ
公用語:スペイン語

3. 首都・サントドミンゴについて

サントドミンゴはかつてクリストファー・コロンブスの弟であるバーソロミュー・コロンブスが建設した街として知られ、アメリカ州で最古の大学や教会、裁判所が存在し、1旧市街地は1990年にユネスコ世界遺産に登録されました。かつてはスペインの植民地であった為、今もなおその面影が残っています。

4. ドミニカといえば

ドミニカといえば野球や観光地が有名であり、野球は2013年のWBCで優勝を果たすなど素晴らしい成績を挙げています。また、MLBに世界で最も輩出した国としても知られています。

一方で、女子バレーが近年成長を遂げており、東京オリンピックに出場することが決まっています。また、観光産業もかなり発展しており、国家は観光産業と共に成長しています。

5. ドミニカの観光産業

ドミニカは2018年には約790万人の観光客が訪れました。これはカリブ地域では1位の数字であり、観光産業はGDPの約9.5%を占めています。観光客の目的は主にバカンスを楽しみに海に訪れるようです。

では、観光産業が主であるドミニカの経済をみていきましょう。

6. ドミニカの経済

ドミニカの経済成長率は2018年に6.9%であり、これはアメリカ州でトップの数字でした。このことからも、ドミニカの経済はそこそこ潤っていることが分かります。この裏側には、現職であるメディーナ大統領の功績があります。彼は主に、観光開発や地方訪問による低所得者支援、マクロ経済の安定化に尽力しました。国民からの評価は高く、2014年には支持率が91%にまで上昇しました。

これまでを見ると、ドミニカは非常に経済の安定した良い国家であることが感じ取れます。しかし、ドミニカが抱える問題も数多くあります。

7. ドミニカを取り巻く深刻な問題

ドミニカの最も大きな問題と言って良いのは経済格差でしょう。ドミニカでは貧富の差が激しく、富裕層と貧困層の収入比がほぼ9:1であるといいます。貧困層はまともな教育も受けられない現状があるといいます。これらの貧困層が脱却を目指し、あるスポーツを始めるようです。

続いては移民問題です。
ドミニカは隣国であるハイチからの不法入国が相次いでいるようです。ドミニカはハイチと比較すると経済が潤っており、出稼ぎに来るハイチ人が多いようですね。

続いては深刻な交通渋滞問題です。
ドミニカは人口が首都であるサントドミンゴに集中しています。それが大きな要因となり、朝の出勤ラッシュにはとてつもない交通渋滞が起こっています。ピーク時には1時間で100メートルしか進まないという事もあり、私も実際に経験しました。また、車間距離が想像を絶する狭さでむしろドライバーの技術に驚きました。

最後に、環境問題です。
ゴミの発生に対して処理が追いつかず、都市部においては不法投棄が問題となっています。また、近年は観光地で海藻が増殖し、遊泳場所が減少している事も問題となっているようですね。

8. ドミニカの食事

ドミニカの主食は米、そしてマングーです。マングーとは青いバナナをマッシュして食べるものであり、ドミニカ人のパワーの源になっていると言われています。スーパーには大量のバナナが売られており、日本人の私は絶対に発注ミスだと勘違いする程でした。

また、ドミニカの米は細長い形をしており、油と塩で炊いて調理します。ドミニカで料理を食べた感想は、とにかく豪快だということです。というのも、ピカポジョの大きさやバイキングのラインナップに驚いたからです。気になる味の方はといいますと、結構美味しかったですよ(バナナに関しては元々食べられないので聞かないでください笑)。

あと、現地の方から聞きましたが、水道水は飲めないとのことで、必ずミネラルウォーターを飲むようにしてくださいね。

9. ドミニカ人の国民性

これは主観でもありますが、ドミニカ人はとにかくのんびりとした国民性があるようです。時間通りに事が進むことはほぼありませんでした。しかし、それを咎めるのではなく認め合うというところがありました。

また、交通ルールに関してもなかなかアバウトなところがありました。ドアをぶちとって走行するバスなんて日本ではありえないですよね。それに加えてヘルメットをかぶらず原付きに複数人で乗っている事も日常茶飯事です。

性格に関しては、ラテン系特有の喜怒哀楽の激しさがありつつも、島国特有?の、他国へ行くと少しシャイになるところがあるようです。日本人も似たようなところがあるかもしれませんね。まあ、どれもこれも人によりますが。

10. 日本とドミニカの関係

意外と思われるかもしれませんが、日本は1934年の外交関係樹立から伝統的にドミニカとは友好関係を築いています。日本からの移住者は約800名で、タニオカ米や野菜の栽培など、ドミニカ国内の農業分野の発展に大きく貢献されたようです。

ドミニカは日本に対して年間で約126億円の輸出、約286億円の輸入をしていますが、日系企業の在ドミニカ支社は13社と、これはかなり少ないです。

学術交流もされており、2017年から東京理科大学秋山教授がドミニカへの数学支援プロジェクトを開始しました。

また、道路を見てみると約66%が日本社製の車でした。その台数なんと、129万5200台。これは凄いことだと思います。びっくりしたことに、たまに広島ナンバーや姫路ナンバーといった日本でかつて走っていた車と出会いました。どこを経由したのかは分かりませんが、日本から流れてくる車もあるんですね。

最後に、日本のアニメについてですが、これは絶大の人気を誇っていました。ドラゴンボール、ナルト、ワンピース、ポケモンなどなど、、、これらのキャラクターの描かれた文房具を使う生徒が多くいました。日本のアニメ文化はさすがとしか言いようがないですね。

ざっくりまとめるとドミニカはこんな国です。ここでは伝えきれていないことがあるかもしれませんが、もし気になる事があれば聞いてください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?