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3.リチウムイオン電池の特性

Ni-Cd、Ni-MH、Li-ion比較

リチウムイオン電池の、他の二次電池に対する特徴は小型、軽量、高電圧、メモリー効果なしという諸点にあります。

電池の外形サイズ、重量の比較には体積エネルギー密度と重量エネルギー密度という単位が使われます。

体積エネルギー密度とはWh/m³またはWh/Lという単位で表され、重量エネルギー密度はWh/kgという単位です。
それぞれ単位体積、単位重量での電池の容量を示しており、エネルギー密度は、単位はWhで、一定のパワー(電力)で何時間もつか。

または1時間で使い切るようなパワー値はいくらかということを表しています。

電気パワーは電圧×電流ですが、電池の場合は電圧は残容量によって変化していきます。

このため、電池の定格には定格電圧という項目があり、これは0.2Cの電流で放電したとき、全エネルギーに対してちょうど1/2であるような放電量のときの電圧を示しています。

または平均電圧と考えてもよいでしょう。

したがって、0.2C放電のときの平均電圧と、電流容量値を掛け算すれば、その電池の全エネルギーが得られます。

例えば、ある電池の公称電圧が3.7V、公称容量が2.4Ahとなっていれば、その電池のエネルギーは3.7×2.4=8.88Whとなります。 

いろいろな代表的電池の比較をしてみましょう。

ただし、放電電流値で電流容量値が多少異なってきますので、ご注意ください。

比較表

電池比較3 – 1


上表より、リチウムイオン電池は同じエネルギーに対して最も小さく、 最も軽い二次電池であることがわかるでしょう。

リチウム一次電池に対しては負けていますが、リチウム一次電池は充電、再放電ができません。

電池の電圧は乾電池、Ni-Cd、Ni-MHに対してほぼ3倍です。

 半導体の標準電圧5Vに対しては2直、3.3Vに対しては1直で対応できます。

ノートパソコンにリチウムイオンとニッケル水素電池がともに使われていた時代には、リチウムイオン電池は18650が1600mAhの容量で、 ニッケル水素電池は同サイズでほぼ5000mAhであったため、同一本数で、ともに3.6V、容量が約5000mAhのパックができました。

そのときの差異は重量で、リチウムイオンでは1/2の重量になりました。

価格の差異と重量の差異+メモリー効果の差異のどちらを選択するかということであったわけです。

 現在ではその選択はリチウムイオンということに結果が出ています。


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