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ベイスターズ打線がチャンスで得点できない理由


お断り

今回の記事の中には一部の方に不快な印象を与える記述がございますことを予めお断り申し上げます。あくまで1ファンの私見ですので科学的根拠や歴史的史実に裏付けられた記述でないことをお詫びいたします。

チーム打率は高いし、得点も2位なのに勝てない理由

8月16日現在でベイスターズチーム打率セ・リーグトップの.253で得点はセ・リーグ2位の369です。それでも借金4です。得失点差も0です。これは勝負の分かれ目で点が取れないということ、投手は勝負の分かれ目で点を取られるということだと思います。勝負所で佐野や牧が内野ゴロやポップフライで終わってしまう印象が強いのはなぜでしょう?空振りの三振を嫌がって、当てに行ってしまい、結果としては相手投手の投球を直接上から叩いてしまったりすることで、ボールに力が伝わらず、擦ってポップフライや内野ゴロになってしまいます。よく野球通の人が「叩いてゴロを打て」と言っていますが、物理学的にはその打ち方は間違っています。地球には重力があるので、どんな投球も必ず放物線を描いて捕手のミットに収まります。落ちてくるボールを追うように上から叩いても力は伝わらないし、そもそも点でしか投球を捉えることができません。具体的に宮本慎也さんが動画で実践しているのでリンクを貼っておきます。


宮本慎也に学ぶ

非力こそフライを狙え!という宮本慎也氏の動画タイトルですが、地球に重力があることを知らない野球ファンなら卒倒してしまいそうなタイトルですが、フライを打つ意識がないと打球が前に飛ばないということを宮本氏は語っています。スイングとしてはミートポイントでレベルの0度より下だと、物理的には偶然のバッティング以外で前に飛んでいくことはありません。打球角度が45度というのが一番遠くまで飛ぶ角度ですが、これに関しても、スイングのヘッドスピードが低いと上がりすぎとなり、外野フライになってしまいます。自分のスイングスピードと適切な角度をR&Dグループに出してもらうことでベイスターズの選手は成長しているはずなので、あとは宮本氏のように論理的な後押しをしてくれる指導者が必要です。


バント等確率の低い野球が重要視される世界

2014~18年のNPBにおける「得点期待値」の表があります。特定の状況からそのイニングが終わるまでに入った得点の平均を示します。無死一塁の0.804点に対し、1死二塁では0.674点。つまり送りバントを決めて走者を二塁に進めると、期待できる得点は0.13点下がってしまいます。強攻とバントの損益分岐点を「打率にして1割3厘」とされています。つまり打率0.130以下の選手にしかバントをさせてはいけないことになります。

それでも日本ではバントという犠牲が美徳とされています。小学生の道徳の教科書に載っている「星野君の二塁打」は大会出場をかけた野球の試合でバントを命じられた少年が、指示にしたがわずにヒットを打ってチームを勝利に導くものの、監督の指示を無視したことで謹慎処分となる話です。上意下達、体育会系、パワハラなど目上の者が「白」といったら黒いものでも「白」と言わなければいけない教育が日本ではなされてきたために、監督への忠誠心を示すものとしてバントという作戦が使われているようです。あるチームでは外国人4番打者にバントをさせることで、監督の威厳を示してチームを引き締めることをしていました。ベイスターズでは今季前半、データ重視でバントが少なくなっていました。しかし7月後半負けが込むと8月に入り、バントすることが多くなりました。これは監督によるチーム引き締め策なのかもしれません。

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