横並び意識を捨てて優勝へ

他球団の練習時間やミーティングの長さはどうでもいい

ベイスターズは大洋時代ぬるま湯と呼ばれていました。しかし練習時間や練習内容は他球団と変わりないもしくは厳しいと引退したOBが他球団のキャンプを見て言いました。最近ではキャンプの練習時間や内容まで公開されているのでファンは他球団と比較して、「時間が短い」とか「夜間練習がない」とか騒ぎ出します。でもそれって意味ないですよね?と思うのです。練習の時間ではなくて内容です。練習時間が長ければ終わりの時間を考えながら選手たちは必ず逆算して手を抜きます。キャンプの初日は手抜き加減がわからない若手もいますが、キャンプ中盤以降にはみんな中身にも慣れて時間をこなすということをします。ミーティングにしてもそうです。事前にタブレットやスマホに確認すべき内容を首脳陣から選手に送り、その内容を基に首脳陣と選手の中で考え方が違う部分をすり合わせたり、疑問点を確認すれば2時間も3時間もミーティングする必要はありません。30分もあれば十分です。極論すれば全員集めたミーティングなどは効率が悪く、少人数で分けて個別にミーティングした方が内容が濃くなります。監督やコーチも適宜巡回させればいいのです。全員揃っている必要ありません。練習とミーティングの効率よさを追求すれば他球団と見比べる必要がないのです。全体練習が一番少ない球団で全然いいと思います。個人的なレベルアップに時間を掛けた方が意味があることも多いです。

日本人の平等意識が没落を招いた

日本人には変に平等意識が高く、今の50代ぐらいまで(私もそうですが)の人は1億総中流時代なんて言われて、給料も産業別労組が基本給交渉するし、出世具合で給料が違うとしても年功序列で同世代はみんな似たような暮らしという時代を若い頃過ごしました。現在デジタル競争力は日本は世界で27位と言われています。(2020/9/26国際経営開発研究所発表)コロナの給付金などもマイナンバーでデジタルで給付すればスピーディなのに、スマホやPCが使えない人向けに郵送などを使い大混乱したのは記憶に新しいことです。デジタルに疎い人とか、便利なものに目を背けている人にレベルを合わせるとデジタル施策はどんどん遅れてしまいます。小さい頃から平等平等と言われてきましたが、公教育も低いところに合わせてしまうとどんどん低下します。コロナ禍でタブレットが使えない地方のことがあるから対面授業が基本なんていっていましたが、これこそナンセンスです。横並び意識、平等意識が人間の劣化を生みます。これは勝ち組とか負け組ということではなく、自分の居場所を掴むために必要な投資と知識を身に付けることはすべきということです。偏差値70とか東大早慶出てるからすごいとかそういう話ではなく、実際に暮らしていくための道具を身に付けるということです。また時間に関しても労働時間×時間給という考え方に支配され、効率悪く残業しているのがいいみたいな時代もありました。今の時代はきちんと準備して短い労働時間で最大の対価を得るという考え方にシフトする時代でしょう。全てベイスターズが今目指していることと通じています。

デジタル先進球団

ベイスターズはDeNAが親会社になってから選手やコーチがタブレットでデータを共有し、指導についても対面でなくても質問や動画でのアドバイスができるようになっています。キャンプの練習時間でいえば、こういった個別の時間は練習時間にもミーティング時間にも入らないでしょう。しかしだらだら長い時間練習しているより、練習時間にカウントされないリモートでの指導と質問のやり取りの方がよほど身に付きます。DeNAが親会社になって10年目、こういった先進的なやり方が今や一般的になってきました。そしてその先駆者が優勝という結果に近づく時期が来たと言えます。


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