0.身の程知らずの負けず嫌い

僕がキャンプを始めた理由は、車を買ったからだとか、色々言っているんだけれども実はちょっと違う。

僕のことを少し話そうと思う。
生まれてからこのかた富山から出たことがなく、（もちろん旅行や出張はあるけども。富山県の片田舎以外で住んだことがないという意味。）

小中高と大して上手くもないのに野球することしか頭になく、思考して生活をしてこなかった。

なんとなく既存のコミュニティに属し、なんとなく近くの高校へ進学し、それこそ今までこの地域に住む方の多くが過去に通ってきたであろうレールの上でそこそこの結果を出して満足していた。

それはそれで田舎の学生らしく、楽しかった。

夜更かしては麻雀をして、普通に恋をして、どこにでもあるありふれた毎日を送っていた。

ただ、そんな地域のプラットホームにいながらも、何か人と違う生き方がしたいと漠然と考えていた。

父が自営業していたのもあり、進学なんてハナから考えずにこれまた家の近くの工場へ修行という名のもと就職。

土曜日は基本的には休みがなく、休みがないこともしばしばで残業ばかりだった。

この時、働くということが死ぬほど嫌になっていた。

周りの友人は大学生だったり、休みが多い会社だったりしてすごく隣の芝が青く見えた。

話を聞いていると、大学生の友人は意識が高かったり、大企業の福利厚生の良さに羨ましいなぁ。と。

何も武器や保険を持たない僕は将来に不安を感じていた。

その過程でお酒にハマったり、残業の反動で遊びたい一心で毎日を過ごしていた。

おそらく今までの人生で底だったと思う。
いわゆる、クズ。

そして体を壊し、
会社を辞めた。

父親の下で働くこととなり数年が経ち、それまで乗っていた中古の車が限界にきたためランドクルーザー70ピックアップを購入。

これが僕の思考と人生の転換となることを購入当初はまだ知らなかった。