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【新書が好き】日本の経済格差


1.前書き

「学び」とは、あくなき探究のプロセスです。

単なる知識の習得でなく、新しい知識を生み出す「発見と創造」こそ、本質なのだと考えられます。

そこで、2024年6月から100日間連続で、生きた知識の学びについて考えるために、古い知識観(知識のドネルケバブ・モデル)を脱却し、自ら学ぶ力を呼び起こすために、新書を学びの玄関ホールと位置づけて、活用してみたいと思います。

2.新書はこんな本です

新書とは、新書判の本のことであり、縦約17cm・横約11cmです。

大きさに、厳密な決まりはなくて、新書のレーベル毎に、サイズが少し違っています。

なお、広い意味でとらえると、

「新書判の本はすべて新書」

なのですが、一般的に、

「新書」

という場合は、教養書や実用書を含めたノンフィクションのものを指しており、 新書判の小説は、

「ノベルズ」

と呼んで区別されていますので、今回は、ノンフィクションの新書を対象にしています。

また、新書は、専門書に比べて、入門的な内容だということです。

そのため、ある分野について学びたいときに、

「ネット記事の次に読む」

くらいのポジションとして、うってつけな本です。

3.新書を活用するメリット

「何を使って学びを始めるか」という部分から自分で考え、学びを組み立てないといけない場面が出てきた場合、自分で学ぶ力を身につける上で、新書は、手がかりの1つになります。

現代であれば、多くの人は、取り合えず、SNSを含めたインターネットで、軽く検索してみることでしょう。

よほどマイナーな内容でない限り、ニュースやブログの記事など、何かしらの情報は手に入るはずです。

その情報が質・量共に、十分なのであれば、そこでストップしても、特に、問題はありません。

しかし、もしそれらの情報では、物足りない場合、次のステージとして、新書を手がかりにするのは、理にかなっています。

内容が難しすぎず、その上で、一定の纏まった知識を得られるからです。

ネット記事が、あるトピックや分野への

「扉」

だとすると、新書は、

「玄関ホール」

に当たります。

建物の中の雰囲気を、ざっとつかむことができるイメージです。

つまり、そのトピックや分野では、

どんな内容を扱っているのか?

どんなことが課題になっているのか?

という基本知識を、大まかに把握することができます。

新書で土台固めをしたら、更なるレベルアップを目指して、専門書や論文を読む等して、建物の奥や上の階に進んでみてください。

4.何かを学ぶときには新書から入らないとダメなのか

結論をいうと、新書じゃなくても問題ありません。

むしろ、新書だけに拘るのは、選択肢や視野を狭め、かえってマイナスになる可能性があります。

新書は、前述の通り、

「学びの玄関ホール」

として、心強い味方になってくれます、万能ではありません。

例えば、様々な出版社が新書のレーベルを持っており、毎月のように、バラエティ豊かなラインナップが出ていますが、それでも、

「自分が学びたい内容をちょうどよく扱った新書がない」

という場合が殆どだと思われます。

そのため、新書は、あくまでも、

「入門的な学習材料」

の1つであり、ほかのアイテムとの組み合わせが必要です。

他のアイテムの例としては、新書ではない本の中にも、初学者向けに、優しい説明で書かれたものがあります。

マンガでも構いません。

5.新書選びで大切なこと

読書というのは、本を選ぶところから始まっています。

新書についても同様です。

これは重要なので、強調しておきます。

もちろん、使える時間が限られている以上、全ての本をチェックするわけにはいきませんが、それでも、最低限、次の2つの点をクリアする本を選んでみて下さい。

①興味を持てること

②内容がわかること

6.温故知新の考え方が学びに深みを与えてくれる

「温故知新」の意味を、広辞苑で改めて調べてみると、次のように書かれています。

「昔の物事を研究し吟味して、そこから新しい知識や見解を得ること」

「温故知新」は、もともとは、孔子の言葉であり、

「過去の歴史をしっかりと勉強して、物事の本質を知ることができるようになれば、師としてやっていける人物になる」

という意味で、孔子は、この言葉を使ったようです。

但し、ここでの「温故知新」は、そんなに大袈裟なものではなくて、

「自分が昔読んだ本や書いた文章をもう一回読み直すと、新しい発見がありますよ。」

というぐらいの意味で、この言葉を使いたいと思います。

人間は、どんどん成長や変化をしていますから、時間が経つと、同じものに対してでも、以前とは、違う見方や、印象を抱くことがあるのです。

また、過去の本やnote(またはノート)を読み返すことを習慣化しておくことで、新しい「アイデア」や「気づき」が生まれることが、すごく多いんですね。

過去に考えていたこと(過去の情報)と、今考えていること(今の情報)が結びついて、化学反応を起こし、新たな発想が湧きあがってくる。

そんな感じになるのです。

昔読んだ本や書いた文章が、本棚や机の中で眠っているのは、とてももったいないことだと思います。

みなさんも、ぜひ「温故知新」を実践されてみてはいかがでしょうか。

7.小説を読むことと新書などの啓蒙書を読むことには違いはあるのか

以下に、示唆的な言葉を、2つ引用してみます。

◆「クールヘッドとウォームハート」

マクロ経済学の理論と実践、および各国政府の経済政策を根本的に変え、最も影響力のある経済学者の1人であったケインズを育てた英国ケンブリッジ大学の経済学者アルフレッド・マーシャルの言葉です。

彼は、こう言っていたそうです。

「ケンブリッジが、世界に送り出す人物は、冷静な頭脳(Cool Head)と温かい心(Warm Heart)をもって、自分の周りの社会的苦悩に立ち向かうために、その全力の少なくとも一部を喜んで捧げよう」

クールヘッドが「知性・知識」に、ウォームハートが「情緒」に相当すると考えられ、また、新書も小説も、どちらも大切なものですが、新書は、主に前者に、小説は、主に後者に作用するように推定できます。

◆「焦ってはならない。情が育まれれば、意は生まれ、知は集まる」

執行草舟氏著作の「生くる」という本にある言葉です。

「生くる」執行草舟(著)

まず、情緒を育てることが大切で、それを基礎として、意志や知性が育つ、ということを言っており、おそらく、その通りではないかと考えます。

以上のことから、例えば、読書が、新書に偏ってしまうと、情緒面の育成が不足するかもしれないと推定でき、クールヘッドは、磨かれるかもしれないけども、ウォームハートが、疎かになってしまうのではないかと考えられます。

もちろん、ウォームハート(情緒)の育成は、当然、読書だけの問題ではなく、各種の人間関係によって大きな影響を受けるのも事実だと思われます。

しかし、年齢に左右されずに、情緒を養うためにも、ぜひとも文芸作品(小説、詩歌や随筆等の名作)を、たっぷり味わって欲しいなって思います。

これらは、様々に心を揺さぶるという感情体験を通じて、豊かな情緒を、何時からでも育む糧になるのではないかと考えられると共に、文学の必要性を強調したロングセラーの新書である桑原武夫氏著作の「文学入門」には、

「文学入門」(岩波新書)桑原武夫(著)

「文学以上に人生に必要なものはない」

と主張し、何故そう言えるのか、第1章で、その根拠がいくつか述べられておりますので、興味が有れば確認してみて下さい。

また、巻末に「名作50選」のリストも有って、参考になるのではないかと考えます。

8.【乱読No.81】「日本の経済格差 所得と資産から考える」(岩波新書)橘木俊詔(著)

[ 内容 ]
バブル期に土地・株式が急騰したこと、低成長に入って所得が上昇しないこと、などから「一億総中流」に象徴される社会の平等・安定意識は揺らいでいる。
時代の推移のなかで、そして国際比較の上で、格差の拡大を統計データによって詳細に検証し、その経済的メカニズムを明らかにしながら、税制や、教育・企業システムなどの課題を示す。

[ 目次 ]
第1章 平等神話は続いているか(「一億総中流」意識の虚実―国際比較のなかの日本 バブル経済は何をもたらしたか ほか)
第2章 戦後の日本経済社会の軌跡―分配問題を通して(戦前の不平等と戦後の諸改革の効果 高度成長期からバブル期へ ほか)
第3章 不平等化の要因を所得の構成要素からみる(統計データと実感の差 所得の構成要素から何がいえるか ほか)
第4章 資産分配の不平等化と遺産(二つの資産―実物資産と金融資産 持ち家志向、安全金融資産志向と貯蓄率の意味 ほか)
第5章 不平等は拡大していくのか―制度改革(階層(職業)、教育(学歴)、結婚 浸透する実力主義と意識の変化 ほか)

[ 発見(気づき) ]
実はこの本、初版は1998年と、格差社会が話題になるしばらく前に執筆されているが、読み進めていくうちに、作者の予測がことごとく実現していることに気付き、その正しい分析に驚かされる。
高度成長期を経てとなえられた一億総中流神話を否定することから始めるこの著作は、豊富な統計資料を使い、海外の様々な国と比較分析し、日本特有の経済を浮き彫りにしている。
戦前からの経済制度、社会保障システム、終身雇用制による企業の社会保障への参加、家族形態の変化、バブルの実態等々、戦後のゼロの状態から、経済が発展し、総中流幻想を抱くまで経済が成長し、その幻想が崩れ不平等感が表面化するまでをわかりやすくかつ詳しく説明している。
専門的な要素もあるのだが、経済初心者でも解かり易くなっている点がよい。

[ 問題提起 ]
1.本書の枠組みと視点
本書の目的は2点あり、一つは国際比較のもとで日本社会の平等度・不平等度を明らかにすること、もう一つは日本自身の変化を時系列的に捉えることである。
そして、その議論のための変数は、「所得分配」と「資産分配」の2つに特化している。
第1章は「平等神話は続いているか」としてイントロ的な話、第2章は分配問題について戦前から戦後、そして現在にいたる変遷、第3章は所得分配の不平等化の要因を構成要素から論じ、第4章ではそれを資産分配について検証し原因を追求している。
第5章は結論として 、そうした不平等化が進行してきた要因を、職業や、学歴、結婚、企業内処遇システム、そこには機会の平等であるとか、結果の平等であるとかの問題も含めて、より広い視点から考察し、最後に提言を行った。
2.日本の所得分配は平等ではない
日本の所得分配というのは、戦後一貫して平等化を離れて不平等化の道を進んできた。
それを国際比較したものが、表1である。
これは、ジニ係数という指標を使っており、この数字が大きいほど不平等度が高いということになる。
つまり、0が完全平等、1が完全不平等を表している。
日本は、当初所得で1980年の0.349から92年0.439へ驚異的な不平等度の増大が有り、これは米国並みという凄さである。
再分配所得になると、税制とか社会保障の機能が働いて欧州諸国並みに近づく感がある。海外に目を転じると、スウェーデン、フィンランド等の北欧諸国では平等度が高く、イギリス、米国、カナダなどのアングロ・サクソン諸国で比較的不平等度が高いという傾向が出ている。
日本は今まで、平等志向が非常に強い国である、平等性が高いと世界に吹聴してきたが、その神話は崩壊したと言わざるをえない。
むしろ米国並みの不平等社会になりつつある。
次に資産分配について国際比較したものが表2である。
これをみると、米国の資産分配の不平等度は圧倒的に高い。
同国の場合、上位5%の人が、国全体の資産の54%とか56%という半数以上を握っている。
日本はそこまでは行っていないが、バブル期にかなり不平等化が進んだ。
それを示しているのが、表3である。
日本の資産分配は、バブル期に不平等化が進み、ポスト・バブル期にはやや軟化したものの、長期トレンドでみればいまだに不平等化が進行している。
これを、福祉国家であるかどうかという視点で見るために、税負担率や社会保険料負担についてOECD諸国間で比較を行った。
量的にみると、日本は公共サービスの源泉となる税負担率や社会保険料負担が低位であり、とても福祉国家とは呼べない。
これまで、それを補ってきたのが、子どもが親の面倒を見たり介護する家族間のサポート・システムであり、大企業を中心とした手厚い企業内福祉制度の存在であった。
しかし、自営業や中小企業の人たちは、その恩恵に浴していない。
ここにもわが国の二重構造が見られる。
3.日本の分配問題を長期トレンドでみる
戦後の所得分配の不平等度の変遷を時系列に検証するに先立って、戦前の状況も調べた。
戦前の日本社会では大きい不平等が存在したことは多くのデータが示している。
表4は、その一例として或る企業内における賃金格差を示したものである。
また、この時代は高所得者に財閥などオーナー企業家が名を連ねていたことも特徴であった。
それが、戦後の諸改革のなかで、財閥解体、独占禁止政策、農地改革などが実施され、不平等社会の解体という面では良い方向に展開した。
そうしたことが、労働民主化、税制改革、教育の機会均等などにつながり、日本社会全体の民主化の原動力となったし、所得とか資産の分配平等化に貢献した。
その後、高度成長期や安定成長期、バブル期などへと推移してきたのであるが、それを全体的に概観したものが図1である。
戦後から高度成長期へと、所得分配は平等化が進展したが、石油危機時のインフレをくぐって、安定成長期も終わり、80年代から90年代にかけて不平等化が顕著に進行したことがわかる。
かつて、クズネッツは経済発展と所得分配の平等化の関係で「経済発展の初期段階では所得分配の不平等性は高まるが、経済発展が進むと所得分配の不平等性は低下する」と仮説を提唱した。
しかし、日本や米国、イギリスはすでに彼の想像した範囲を超えている。
高度に成熟した社会で、種々の現象や新たな問題が生じている。
4.なぜ所得分配が不平等化してきたのか
所得には、課税前所得と課税後所得がある。
これらの構成要素のうちどこの部分で不平等化が進行しているかをみると、再分配前所得のジニ係数の上昇の程度が、再分配後のものよりもはるかに大きい。
上記の10個の所得構成要素のうち、一番大きく影響しているのは、やはり賃金の格差である。
先ず、男女間の格差については、諸外国に比しても極めて大きく、しかも拡大傾向すら見られる。
男女雇用機会均等法もほとんど機能していないのではないかと懸念される程である。
つぎに大きいのが規模間格差、続いて年齢間格差と影響が見られる。
学歴間格差も残っているが、近年縮小していく傾向にある。
この学歴間格差が小さいことと、年齢間格差(年功制)の保持が従来日本の平等主義を支えてきた。
その背景には、戦後何十年間かは賃金格差をつける余裕がなかったというのも一つの解釈である。
だが、私がもっと重視するのは、そうした平等処遇によって一部の層だけでなく総ての従業員の勤労意欲、動機づけを大事にしてきたという点である。
それで優秀な人にも不満が出なかったのは、賃金格差はそんなに無くとも、将来地位が高くなる人が大体わかっていて、本人もそれを感じられたので勤労意欲につながっていた。すなわち、実に巧妙な賃金制度であり昇進制度であったのである。
そうした制度の見直しが進んでいることが、不平等化傾向を強める要因となっている。
また、所得の再分配がどの程度行われているかを表したものが「再分配係数」である。
これでみると、わが国では租税による再分配効果はほとんど変化がなく、社会保障の再分配効果が強まっていることがわかる。
しかし、その機能は国際比較からも不十分であり、本来の理念からしても租税による再分配機能を強化していく必要がある。
5.バブル経済がゆがめた資産分配と相続
わが国の資産分配がバブル経済期を中心にして極端に不平等化してきたことはすでに述べた。
土地や住宅という実物資産、現金、債権・株式等からなる金融資産は、ともに長期的には静かに不平等化が進行していたのが、バブル期には異常状態ともいえる勢いでそれを大きく加速した。
日本人の資産選択行動を特徴づけると、不動産資産における持ち家志向、金融資産における安全資産志向等が挙げられる。
持ち家志向の強さは、約7割の人が自分の家に住んでおり、しかもその多くが庭付き一戸建てを保有することに強い願望を示していることに表われている。
それが「土地神話」にもつながり、子どもに遺産として残す意欲にもなっている。
80年代後半にわが国は、未曾有の地価と株価の上昇を経験した。
経済合理性に基づく経済理論でもって説明できない資産価格の変動をバブルと呼ぶ。
バブルは、いずれ破裂する可能性を秘めている。
その異常な動きを図示したものが、図2である。
この時期に、持つ人と持たざる人の資産格差が大きく広がり、不平等化が著しく進行した。
そして、その格差は贈与や相続を通じて世代間資産移転、すなわち遺産として継承されている。
とくに最近の少子化の影響は、子どもに対する教育投資の多寡や、遺産の有無・多寡を、世代を超えて受け継ぐことになり、格差を増幅していくことにつながっている。
6.課題と提言 ―― 不平等社会回避のために
不平等・格差の問題は、職業、教育、結婚など、いろいろな分野で議論される。
社会学によれば職業は階層を表す指標のひとつである。
戦前と戦後を比べると、戦後の方が純粋移動度が高い。
すなわち、子どもの職業が親と異なる確率は戦後の方が高い。
職業選択の自由が保障されたことと、社会が職業に関して開放的になったことが寄与している。
しかし、近年とくに80年代後半以降、日本社会は純粋移動率が減少し、階層固定化の兆しが見られるという指摘がある。
また、教育の領域でも「教育媒介による階層固定化」仮説が言われるようになってきた。教育メカニズムが作用するということは、高学歴者同士の結婚によって、その子どもに階層が再生産される割合が高まることになる。
これを裏返すと、低学歴者同士の結婚も多くなる。
結婚を左右する要因は多岐にわたるが、学歴の要因がその比重を増すことによって、再生産過程が階層固定化につながる。

[ 教訓 ]
企業社会においても種々の変化が生じている。
企業の生産体制はグループによる共同作業が中心であった。
しかし現在、企業の中で特定の個人の並外れた貢献度が、例えば新製品や新技術の開発、金融におけるディーリングやデリバティブ業務、マーケティングや販売能力等で企業の生産性を高めることが多くなったので、個人の能力・実力がより重視されるようになった。
企業間での横並び意識が崩れ始め、企業業績による格差が個人に反映されることが浸透してきた。
また、賃金水準そのものの高まりは、個人間に格差をつけることを容易にした。
労働者の意識の多様化も平等の基準について変革圧力を加えている。
資料の一例として、内閣官房広報室「今後の新しい働き方に関する世論調査」(1995)をみると、年功序列中心から個人能力中心への賃金制度変更を、労働者の63%が「好ましい」と答え、「好ましくない」の20%を大きく引き離している。
機会の平等保障と結果の不公平是正のバランスが問い直されている。
機会の平等保障が最重視されることに加え、次に必要なことは、分配に際して「貢献」、「必要」そして「努力」に応じた平等基準を考えることである。
そもそも機会の平等も、総ての人に保障されているとは言えない現実もある。
そうした不平等を是正する再分配システムは不可欠である。
再分配システムに限定して望ましい税制と社会保障制度の改革を論じてみたい。
先ず、税制についてその当時の主な動きと言えば、65歳以上の方を対象とするマル優制度(少額貯蓄非課税制度)およびマル特制度(少額公債利子非課税制度)を廃止。
これらは、いずれも再分配機能の弱体化の方向に働いた。
私は、所得税の捕捉率のゆがみと、間接税の逆累進性の双方の欠陥を克服するものとして、累進消費税が望ましいと考えている。
課税期間内の個々人の消費総額を把握して、多額の消費をした者には高率の消費税を、少額の消費には低率の消費税を課すものである。
また、資産分配の不平等を是正するためには、相続税の強化の必要がある。
その他にも、改革を推進すべき課題は少なくない。
長期的な視点からすれば、税と社会保障制度の統合も必要であろう。
現在設定されている基礎年金部分の月額6万数千円というレベルは、福祉国家の「ナショナル・ミニマム」と呼ぶにはいかにも不十分である。
教育の機会均を実質的に確保し、学歴社会の弊害を排除するためには、大学等への入学基準を緩和すると同時に卒業基準を厳しくすることが重要である。
企業も、賃金、昇進決定において、学歴(水準と学校名)を無視する人事政策に転換してもらいたい。
採用時に学歴を考慮することはそれなりの合理性があるかもしれないが、入社後は個人の働きぶりをもって処遇を決めることでインセンティブ効果も増加する。
能力・業績主義の浸透にも整合的である。
賃金に関して総括すると、個人間の賃金格差はやや拡大の方向にいくのではないかと予想される。
賃金所得の不平等化は、労働者の勤労意欲と企業の生産性向上のためには、むしろ避けられないことなので、理にかなった改革である。
平等化は望ましい目標である。
そこに「貢献(ないし効率)」「必要」「努力」の三要素を考慮することも肝要で、これらの三要素を最適に組み合わせると、平等を最終目標におきながらも現実の政策が具体的に見えてくるのである。

[ 結論 ]
ここで、所得と資産について外観しておく。
所得と資産は、人の生活水準ないし豊かさの程度を示す重要な経済変数である。
実は経済学にはもう一つ生活水準を示す変数がある。
それは消費である。
人の満足が消費によって得られると信ずるならば、生活水準ないし豊かさを示す変数として、消費のほうが所得や資産よりも好ましいかもしれない。
ところで、国民所得の定義式により、消費イコール所得マイナス貯蓄という等式が成立する。
従って、所得と消費は連関を持つ変数であり、所得と消費はある種の相関もある。
所得の変数が比較的簡単に統計として収集されやすいので、経済学では人の生活水準ないし豊かさを示す変数として、消費よりも所得を用いる場合のほうが多い。
特に国際比較研究では、各国の消費のデータ作成にさまざまな問題があり、簡単に比較ができないので、所得の変数に注目が集中する傾向がある。
資産の変数は、逆に所得と比較して収集が困難であるし、データに誤差の多いことがわかっている。
土地・家屋の実物資産や預貯金・株式・債券等の金融資産の価格を正確に認識して、資産額を正しく計測することが容易でないことは、直感でわかってもらえよう。
従って、資産の国際比較はそう簡単にできる話ではない。
以上をまとめれば、国際比較を念頭におくとすると、所得に注目して各国別に生活水準を比較することが、一番信頼性が高いということになる。
とはいえ、所得分配を国際的に比較する時にも、さまざまな課題が残っている。
例えば、所得の定義、家族人数や稼得人員の取扱い方、税・社会保障の役割、等々の課題について比較可能性を高くするためには、多くの事前調整を必要とする。
これらの諸問題を解決するために、経済学ではさまざまな試みがある。
例えば、等価所得という概念に調整して、比較する手法がある。
しかし、この議論は技術的に過ぎることなので、これ以上言及しない。
所得分配の国際比較に関していえば、わが国には「日本の所得分配は平等性が高い」という神話があった。
世界の先進国の中で所得分配の平等性が高いことで有名な、北欧や中欧と同じように貧富の差がない、と信じられてきた。
わが国は経済効率の良さと、所得分配が平等という、一見両立しない二つの特色を同時に持っているユニークな資本主義国として、世界からうらやましがられてきたし、それを誇りにしてきたともいえる。
しかし、経済効率性の良さはバブル経済の崩壊と共に地に落ち、今や先進国の中でも不振が際立つ長期不況の中にいる。
失業率も5%前後に達し、深刻さも高まっている。
日本的な効率の良さが、一変して消えてしまった感がある。
日本中総自信喪失といっても過言ではない。
こうした状況のもとで、分配はまだ平等なのだろうか。
ところが、分配の公平性についても、いまや疑問符がつくようになったのである。
現今の長期的な不況は、わが国社会に閉塞感を与えているが、分配の平等性も消えつつあるというのは、わが国が二重苦に悩んでいるかの印象を与える。
それに大幅な財政赤字を加えれば、内容は異なるが、かつてアメリカの悩んだ三重苦になる。
これまで分配の問題には世の関心がさほどなかったか、それとも経済学者の分析が不十分だったのかわからないが、あまり議論されることはなかった。
本書では、さまざまな角度から統計的に分析を行って、わが国の平等神話が崩壊しつつあることを示している。
さまざまな角度とは、所得の分配を国際比較の面だけではなく、明治時代から現在までの長期間にわたって歴史の視点から調べ、また資産に関しては、先進諸国を対象としてできるだけ国際比較を試みたのである。
明治時代から第二次世界大戦までの日本に関していえば、次のような特色があった。
第1に、所得に関していえば、分配は非常に不平等であり、その格差は非常に大きかった。
所得統計に信頼性がさほどないので、所得格差の数量を断定的に示しえないが、数多くの租税データがそれを物語っている。
賃金分配でも同様であり、例えば工場長と平社員を比較すれば、実に20倍弱の格差があった。
現代では、その格差は10倍に達しておらず、せいぜい5倍位である。
第2に、資産分配は所得分配以上の格差があった。
それは大土地所有制度と小作人制度で代表されるように、土地の保有額が大土地保有者と小作人の間で大きな差があったからである。
金融資産に関しても、財閥制度や大資本家の存在が示すように、少数の資本家による株保有には巨大なものがあった。
一般の庶民や労働者にとっては、金融資産といえば預貯金程度であり、株式保有は少数の資本家に集中しており、金融資産分配の格差が大であることを物語っているのである。
第3に、戦前の社会は身分制の存在や、高等教育を受ける機会が一部の上層階級にしか与えられなかった等により、職業に関しても親子間の移動があまりなかった。
やさしい言葉でいえば、小作人の子供は小作人、大土地所有者の子供は大土地所有者、商人の子供は商人、資本家の子供は資本家、という時代であった。
これは社会学の言葉でいえば、社会移動の少ない社会であったということになる。
以上をまとめれば、戦前の日本社会は旧社会であった。
所得分配と資産分配の双方が非常に不平等であり、しかも身分や職業も固定されていることが特色であった。
第二次大戦後、アメリカ占領軍の指示により諸々の民主改革を断行することによって、新しい社会を創ることに成功した。
その改革は、財閥解体と独占禁止政策、農地改革、労働民主化、税制改革、教育の機会均等、等々である。
これらの改革が、わが国の旧社会を新社会、すなわち民主化路線と自由経済路線に変更することに役立ったことはいうまでもない。
その一つの成果が高度成長であるが、他方で所得と資産分配の平等化も進行した。
戦後から高度成長期の末期まで、わが国の所得と資産の分配に平等性が高かったことは確実である。
ところで、平等・不平等を論じる時には、所得と資産の分配問題だけでは不十分なので、結婚・教育・職業・遺産、等々の変数にも注意を払う必要がある。
私の先の分析では、特に、機会の平等が保障されているかに関心を払った。
これらの変数を調べることによって機会の平等の程度がわかるので、日本の社会を診断できるのである。
これらの変数に関して、わが国社会において、機会の平等に黄信号がともっていることがわかった。
そこで私は、今後の経済社会の活性化にとって、マイナス要因になりかねない危険性を指摘したのである。
過去の日本では、戦後から高度成長の末期までは、人が教育を受けたり、職に就く際に、本人の希望・能力・努力によって決まる程度が高かった。
しかし、最近になって親のステータスが子供のステータスを決める割合が高まっていることが判明し、機会の均等保証に陰りがみられるようになったのである。
話題を所得と資産に限定して論じてみる。
所得分配に関してわかったことをまとめれば、次のようになる。
最も重要な点は、わが国の所得分配の現状はもう平等ではなく、相当に不平等度が高まっている、ということである。
具体的にいえば、先進国で最も所得分配が不平等なアメリカほどではないが、ヨーロッパの大国 (イギリス、フランス、ドイツ、イタリア) 並の不平等度になっている。
20~30年前には北欧や中欧諸国並に所得分配の平等性が高かったが、もうそれは過去の物語であり、神話はすでに消滅したのである。
私が主張したかったもう一つの点は、その当時、わが国におけるここ20~30年の税制と社会保障政策の歩みは、所得の再分配効果の弱体化の歴史であったということである。
所得税の累進度の緩和、利子所得税制におけるマル優の廃止、消費税の導入とその後の税率アップ、社会保険料のアップと給付削減、等々枚挙にいとまがない。
所得分配の不平等を是正するための政策を再分配政策と呼ぶが、以上の政策は、それを逆方向に進めるものであった。
なぜこのように再分配効果が弱体化する方向に進んでいるのだろうか。
第1に、国民が再分配政策を好まなくなった、すなわち、所得格差の拡大を是認するようになったからかもしれない。
第2に、高所得者への高税率課税に対して、勤労意欲や貯蓄意欲へのマイナス効果であるとの声が強くなり、政府もその声に応じるようになったからといえようか。
第3には、1980年代のレーガン、サッチャーによる新保守主義の思想が世界を席巻し、わが国の中曽根首相がこれに呼応したからである。
第1の点は、個人の価値判断に依存するので、ことの優劣は簡単に決められない。
民主主義のルールで決められるべきものである。
第2の点は、実証的な根拠がほとんどない声であると指摘したい。
キャンペーンや思いこみによるところが大である。
経済学の実証分析に基づいて論じられるべき課題である。
第3の点についていえば、1990年代の後半にはヨーロッパで再び民主社会主義の台頭がある。
日本はその流れとは逆に、自自公による総保守化傾向にある。
これからわが国はどの方向に進むのだろうか、 興味津々である。
次に、資産分配について述べよう。
わが国の資産分配が、バブル期に土地や株式の価格が急騰したことにより、資産分配の不平等化が社会問題になったことは記憶に新しい。
しかしその後のバブル崩壊により、資産分配の不平等度は低下した。
しかも、他の先進諸国とわが国の資産分配を比較すると、わが国はこの点ではまだ平等性が高いことがわかった。
資産分配の行くえはむしろ今後の問題といえよう。
資産分配について強調しておきたいことは、資産分配を決定する要因として、遺産の役割がわが国では相当大きい、という点である。
やさしくいえば、遺産を受領できる人とできない人の間の資産格差が大きいのである。 資産は親子間という異世代で移転されるので、遺産を受け取る人の初期資産の有利さが目立つのに対して、受け取る機会のない人は初期資産が少ないかゼロである。
人生の初期条件に差があってよいかの疑問が残るのである。
それを改めるためには、相続税の強化策があるが、わが国ではこの問題にかんしていえば、むしろ逆の政策が発動されようとしている。
相続税の最高税率70%が50%に下げられそうである。
その根拠は、個人企業経営者が子供に事業を継承するための資産譲渡ができない、という声が強いからである。
この問題に関して、私は親子間の職業継承が本当に良いのか、という疑念を感じる。
しかし、職業選択の自由も尊重されなければならないので、事業継承に伴う遺産の移転には、特例を設けて減税措置を認めてよい。

[ コメント ]
相続税の一般論としては、人生の初期条件のハンディを平等化するためと、かつ努力によらない天からの資産移転に対しての課税であるという点で、相続税の維持が望ましいと考える。
親子の愛情を否定する気は毛頭ない。
しかし、現今の減税案はほんの一部の高資産家優遇の感がある。
西郷隆盛が子孫に美田を残さず、と言った思想に共鳴する人は、もはやわが国には少ないのだろうか。
所得と資産分配の動向を無視できない時代になっている。

9.参考記事

<書評を書く5つのポイント>
1)その本を手にしたことのない人でもわかるように書く。

2)作者の他の作品との比較や、刊行された時代背景(災害や社会的な出来事など)について考えてみる。

3)その本の魅力的な点だけでなく、批判的な点も書いてよい。ただし、かならず客観的で論理的な理由を書く。好き嫌いという感情だけで書かない。

4)ポイントを絞って深く書く。

5)「本の概要→今回の書評で取り上げるポイント→そのポイントを取り上げ、評価する理由→まとめ」という流れがおすすめ。

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