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【制作秘話:city】上京して。

きっかけ


仮歌のバイトがしたくて面接に行ったら
散々罵倒された挙句、高額レッスンに勧誘された。

当時のわたしは上京して間も無く

ギターも始めてない、
作詞作曲も始めてない、
何も分からない、
それでもとにかく歌を歌いたい人だった。

仮歌の募集要項に "歌声の音源持参" とあったから
カラオケで歌った自分の歌声を焼いたCDを
持って行った。

赤坂のどっかのよく分かんない事務所だった。

担当の問田って名前のオッサンは
(以下、問田と呼ぶ)
私の持参したCDを聴いてこんな言葉を並べた。

「声が駄目」
「才能がない」
「歌は諦めろ」
「君の歳じゃもう遅い」
「広島に帰れ」


それから、問田は
私の歌手になりたいという話を聞いて
高額の歌のレッスンを提案してきた。

2時間くらい説教じみた罵倒をしてきた。

こういう洗脳方式で勧誘をやっていたのだろうか。

酷いだろう、
仮歌のバイトの面接と謳っていながら
蓋を開けてみればただの勧誘じゃねえかよ。
詐欺だろ。

あ、この少し前に
オーディション詐欺に引っかかってるんだけどね。。
それについてはこちらの記事にて▼



レッスンを頑なに断ったら
問田は何度もわたしに

「広島に帰れ」

と言ってきた。

わたしは「帰りません」とだけ言い返した。



結局埒が開かず
わたしはレッスンを断って帰った。

仮歌のバイトがしたかっただけなのに。

音楽のことは
よく分からなかったし
言い返そうにも言い返せなかった。


帰り道、問田に言われた言葉の数々が
悔しくて泣いて帰った。
泣きながら電車も乗った。
家に着いても泣いた。


わたしのことを何も知らない
初めましての知らないオッサンに
何を言われてもいいけど
何故仮歌のバイトに行っただけなのに
不意打ちでこんなに悔しさを味わわねばならんのだと。


夢を持つ事は
個人の自由だ。

年齢は関係ないし
才能も関係ない。

諦めるのも諦めないのも
個人の自由だ。

歌声だって
この声を持って生まれたのだから
変えようが無いじゃないか。

人に否定されたり、何かを言われたくらいで
諦めたり辞めたりするような夢は
夢とは呼べない。

だから、
否定されても何を言われても良いのだけど、

何故、問田は
人の夢ややりたい事に対して
自分の物差しに当てはめて
上から目線でお説教が出来るのだろうか。

何度も何度も
問田の言葉を思い出して

腹がたった。悔しかった。
言われ放題の自分にも。


______________________

それからギターを始めて
作詞作曲を始めた。


曲が出来た場所

当時、板橋区の端くれ
西高島平駅近くに住んでいて
よく板橋区役所前の辺りまで散歩していた。

板橋区役所辺りまで
行き交う車の騒音を聴きながら
ぼーっと歩いている時に
この曲のメロディーと歌詞が出来上がった。

鼻歌歌いながら歩いて
歌詞はスマホのメモに残して。


歌詞のいみ

問田への悔しさと見返してやりたい思い。

東京に来た時のわたしの思い。

ギターを背負って
電車に乗ったり
人混みを歩くようになって
感じたこと。

主にこの3つの思いが
歌詞になっている。


東京には
夢を持った人がたくさんいる。

どの駅を降りても
路上ライブをしている人がいる。

どのライブハウスに行っても
才能を持て余してる人がいる。

夢を持って
意気込んで東京に居座っている人は
数えきれないほどいる。

それと同じだけ、
そういう人達のことを
馬鹿にしたり侮辱したり鼻で笑う人達がいる。

私はもれなく
馬鹿にされたり侮辱されたり鼻で笑われる側だった。


馬鹿にしたり侮辱したり鼻で笑う側に居た方が
楽だろうけど

そっち側にはなりたくない。

馬鹿にしたり
侮辱したり
鼻で笑うことの先には
何も生まれないから。


悲しみしか生まれない。



そんな思いが詰まった
わたしへの応援歌。


________________________

作詞作曲 バヴみき
2016.09.30


胸を深く突き刺す様な
同じ言葉をみんな言うんだよ

何も分かっちゃいないだろう
僕だって考えてるよ
上手く言葉に出来ないけど

友達も思い出も叶える為
仕方ないよね
随分と涙は止まらなくてさ
弱いけど
こんなとこで諦められないから
此処へ来た
すべて捨てて
此処へ来た

喉の奥つかえて息も出来ない夜に
眠れずにまた僕はギターを弾く
否定され続けたこんな声しか出ないけど
歌にして叫ぶしか出来ないんだよ

街を歩けば同じ様な人
また今日も歌ってる駅前
数え切れない重さの夢と
希望の集う場所

騙し騙され傷付けあって
喧騒に呑まれてく

苦笑い鼻で笑い
罵られて終わり
誰が正しい?何が正しいの?
味方のフリ甘い言葉
もう何も聞きたくない
君の声をずっとずっと聴いてたい

涙の溜まった大好きなこのchordに
思いの全部のせて
また歌う
誰にもぶつからずに形が失くなっても
もう僕は此処でしか生きていけない。



p.s

問田に言い返してやりたい

糞爺くたばりやがれ。







いただいたサポートは楽曲制作の為に使用したり思い出のモノへと変換し、素敵な思い出をたくさん作っていきたい所存です( ˘ω˘ )♡