元長距離の運転手は、なぜビジネスで伸びるのか?

ビジネスの世界で活躍している人の中に、結構見かける元長距離の運転手さん達。

そして、第三者の人や家族からは、

ど底辺の職業だ!とか、
誰にでもできる職業だ!なんて、
言われることもよくありました。

にも関わらず、意外にも順調に結果を出す人が、たくさんいらっしゃいます。

そして、一旦ビジネスに集中すると、
今まで運転手を下げて見ていた人を
ブチ抜く力を持っています。

何故元長距離の運転手は
成功して、結果を出せるのが
早いのでしょうか?

その疑問を説くべく、
運転手さん達の1番眠い、
夜中の3時に執筆しています。

その理由は大きく分けて5つあります。

1、スケジュール管理ができる
2、自己管理(自己抑制)ができる
3、情報の共有ができる
4、リスク管理ができる
5、資金管理(資金の分散)ができる

です。

それではこの5つがビジネスの成功と
どのような関わりがあるのか
1つ1つ説明していきましょう。

1、スケジュール管理ができる
長距離の運転手さんは、
運行の準備からお仕事が始まります。

車両の点検、整備。

その他身の回りの着替えなど
私物所持のチェック。

運行先の住所や地図などの確認。

積み込む荷物別に、
荷物を固定する道具の確認。

そして、運行計画を立てます。
何時に家を出て、何時に会社で準備をして出発する。

積み込み先から荷下ろし先までの
道路の状況(工事や天候など)を考慮し、
おおよその運行時間をはじき出す。

驚かれるかもしれませんが、
運転手は毎回毎回、運行毎に、
このような計画を立てます。

もちろん慣れてしまえば、
念密に計画を立てなくても、
これを無意識レベルで、
できるようになります。

もう既に、この時点で、
長距離の運転手の仕事知らない、
運転手を下に見る人達に、

バカでは運転手が務まらない事は、
わかっていただけるかと思います。

これはビジネスで言う所の、目標設定や、目標の細分化、準備の大切さや必ず目標に辿り着く習慣を学んでいたのではないか?と思います。

それでは次、
2、自己管理(自己抑制)ができる。

これは、プロドライバーとして、
迅速、安全、確実に荷物を届けるため、
一般ドライバーの運転を予測しながら
セーフティードライブをする。

また、取引先の無理な注文にも、
できるだけ応える必要がある事。

なぜなら、

運転手は取引先の会社の人から、
1人1人が会社の代表として見られ、
1人1人が会社の看板だからです。

そして、自己抑制ができないと、
乱暴な運転や荷扱いをしてしまったり、

予定の時刻までに荷物を届けるという、
当たり前にされていることができなくなります。

運行途中で体調が悪くなっても、基本的に1人でする仕事の為に、誰かに助けてもらえる事は少ないです。

こういった意味で、
自己管理と自己抑制ができないと、
長距離の運転手は務まりません。

これは、ビジネスで言う所の、健康管理や、自己責任、自己抑制に役立ち、人のせいにしない習慣が身に付きました。

そして、
3、情報の共有ができる。

長距離の運転手は、
運転手同士で情報を共有し、
最短最速のルートを走ります。

この為には、事故や渋滞、工事や天候など、あらゆる事態を想定して、それでも定刻までに1番到着できる可能性のあるルートを探します。

また、地図に載っていても、
大型車が通れるのか?など、

1度行ったことがある運転手と
情報を共有して、
念密にチェックします。

なぜなら、大型車は道を間違えたからといって、狭い道路では簡単にUターンとかできないからです。

私自身、情報共有を怠り、
地図だけを見て、

高さ制限を考慮せずに、
何キロもバックした事もあります。

狭い道に迷い込む事。それは、
大型運転手にとっては、死活問題と言ってもいいくらいの試練が待ってます。

その時から私は、面倒でも恥ずかしくても、事前に先駆者に聞く。というスタイルが出来上がりました。

これはビジネスで考えると、先に成功している人の意見を、私的観点を入れずに、素直にそのまま実践する。という習慣が身に付きました。

そして、
4、リスク管理ができる。

これは、万が一の事態に備えて、色々な想定外の出来事を、先に想定して、準備しておく事。

例えば、道路が通行止めになった時、
その他のルートを先に知っておき、
迅速に迂回するという行動を取る事で、時間通りに荷物を届ける事ができます。

また、雪が降った時や、混雑する道路を知っている事で、雪や凍結の危険を避けたり、混雑する道路を避けて、交通量の少ないルートへ変更したりします。

なので、これをビジネス的な観点で言うのであれば、資金の持ち逃げや、何でも信用しすぎない、物事に絶対はない。というリスク管理ができます。

この部分が習慣化されている元長距離の運転手は、長距離の運転手をした事がない人に比べて本当に有利だと思います。

最後に
5、資金管理(資金の分散)ができる。
一般の人からは、
運転手の給料は多いと思われがちです。

しかし、実は長距離の運行時は、弁当を持っていっても一食分しか持てず、外食が多くなるため、意外と食費がかかります。

そして、肉体労働ですので、質より量の食事を選びがちで、この食事が身体には大きな負担をかけます。

そして、食費をかけすぎると、何のために運転手という仕事をしているのか?わからなくなるくらい給料が残らない事になります。

一食3000円の焼き肉を月に4回も食べたら、1日二食でも平均6万円を超える食費となってしまいます。

もし手取り30万円あったとして、6万円を食費にすると、24万円しか残らず、

家で毎日ご飯を食べて、弁当を持っていくサラリーマンと、ほとんど変わらない給料という事になってしまいます。

これでは、何のために家に帰らずに長距離の運転手をしているのかわからなくなります。

なので、資金管理を徹底的にやらないと、給料は残らないのです。

運行費はいくらまでなら、いくら残る。だけど、量は食べたい。
お金はかけられない。

なので、大型車の駐車スペースがあり、
コスパの良いコンビニや食堂には、トラックがいつもいっぱい停まっているかと思います。

そして、お金がなくなると、安価のカップ麺ばかり食べるようになり、栄養バランスが崩れて、体調を壊しやすくなります。

例えそうなっても、責任感の強い人が多く、無理して運行する為、疲労、寝不足、正確な判断ができない、異常にイライラする。など、色々な弊害を起こします。

また、高速道路の利用金額が決まっている事も多く、高速道路を使用しすぎると、給料から天引きの自己負担となります。

そのため、高速道路を安く使う区間や、
時間帯、また、色々な利用パターンから、安く早く行けるルートを作り出します。

一般の方は知らないかもしれませんが、
京都市内から北陸福井の敦賀市へ向かう場合は、琵琶湖の西側を通った方が、安くて、運行時間は10分も変わらないくらいです。

走る時間帯にもよりますけどね。

基本的に、昼間の道路は時間効率が
非常に悪いです。

運行時間を増やしたところで、給料は変わらないのため、一般道路を多く使う運転手の多くは、深夜に集中して運行します。

このように、資金管理の面でも、
運転手は計算を習慣化しているために、

ビジネスの場所においても、
『対費用効果』
最大限に考える事ができます。

もっと細かい所を話せば、
まだまだありますが、

今記載した、5つの理由が、
元長距離の運転手がビジネスを始めると伸びやすい理由となります。

もちろん、運転手という職業でも、
責任感を持って、仕事をする人。に限ります。

いかがてしたでしょうか?

私自身は事故を起こし、他人を殺してしまう前に、昔からの夢であった長距離の運転手をやめる事にはなりましたが、

続けて長距離の運転手をされる人へは、凄く責任感のある、達成感のある仕事である事を再認識してもらえると嬉しいです。

これからも運転手を続けようか迷っている皆様へは、新しくビジネスを始める勇気を与えられたらいいなと思います。

また運転手以外の皆様にも、日本の輸送の90%を担う、トラックドライバーが、これだけのことを当たり前のようにこなしているからこそ、

皆様の荷物は
無事に届けられる事を
理解していただけると助かります。

トラックドライバーは
あなたの生活を支えます。

最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。

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