Yuko bassman

読んでくださってありがとうございます。何故か笑われる人生を送ってきました。本当にあった…

Yuko bassman

読んでくださってありがとうございます。何故か笑われる人生を送ってきました。本当にあったちょっと笑える話、間抜けな話、たまには真面目な話も書いていきます。少しでも皆さんの笑いの時間が作れたら嬉しいです。

最近の記事

白鳥と少年

近所にわりと大きい公園があります。水路で繋がった大きい池が3つくらいあり、毎年冬が近づくと渡り鳥がたくさん飛んできます。 中でも白鳥は訪れる人の目を楽しませていました。白鳥が泳ぐ優雅な姿は、寒い日でもそれを見に来る人達を多く惹きつけていました。 春が近づくと、白鳥たちは旅立っていきます。そしてまた、肌寒くなった頃舞い戻り、美しい姿を見せてくれました。公園に来る人たちはその姿を見て、今年も又帰ってきてくれた、と嬉しく思うのでした。 3年前の春、また白鳥たちが旅立つ時がやっ

    • ち、ちかん!

      あれは私が短大生だった夏のこと。 毎朝ギリギリセーフで電車に飛び乗っていた。必然的に、いつも改札を抜けてすぐのドアから乗ることになってしまう。 普通電車なので、そんなに混んでいなかった。私は汗を拭きながら、冷房の風が当たるところを捜して、入口からジワジワと移動した。そしてやっと一息つく。 問題は毎朝気がつくと横に立っているおじさんだ。 見るのがイヤだから横目でチラッと見る程度だが、スーツ姿の平凡なサラリーマンであった。 年は40代半ばくらいと思わ

      • お化け屋敷で

        私は幼い頃スゴイ怖がりだった。そのくせに、四谷怪談や番町皿屋敷(こんな字だったかな?)などの怪談話が好きだった。 東映の子供映画祭りでは、まんがのキャラクターもの、ヒーローものの他に「化け猫」などの怪談もやっていた。当時読んでいた少女雑誌には、梅図かずおさんなどの恐怖マンガが連載されていた。 きっと、コワイけど見たいという子供達が多くいて、需要があったのだろう。特に遊園地のお化け屋敷は、前を素通り出来ない気味悪さが大人気だった。 家族で遊園地に行った時、(私は小

        • テクマクマヤコン テクマクマヤコン

          「ひみつのアッコちゃん」という赤塚不二夫さんの漫画がテレビで流行っていた。昭和40年代、私は幼稚園児だった。 「ひみつのアッコちゃん」はアッコちゃんという女の子が、困った時コンパクトを開いて「テクマクマヤコン、テクマクマヤコン、〇〇になあれー!」と言うとあら不思議、大人にでも男の子にでも犬にでも変身してしまうのだ。 そして、そのコンパクトが売られていてテレビのCMの中では女の子がそれを使って変身していた。 アッコちゃんに憧れていた私は、オモチャ屋さんでアッコ

        白鳥と少年

          化け猫❗️❓

          私が幼い頃、おばあちゃんの家で猫と犬を飼っていた。 犬は可愛いかった。幼い私にもシッポを振ってお手も、おかわりもしてくれる。 いつもナデナデして可愛がっていた。 猫は2匹いたが、なかなか私の思い通りにならなかった。呼んでも来ないし、無理に抱こうとすると逃げる。おとなしいのは餌の時くらいだ。 寒い冬、布団に茶色ネコを抱いて入るとすぐに出て行ってしまった。何回もトライしたが、ダメだった。 もう1匹は黒猫である。こちらは寄り付きもしない。いつもヒラリと逃げる

          化け猫❗️❓

          食用ガエルの悲劇

          今から50年ほど前、私は幼稚園児だった。 家の近所に食用ガエルの養殖をしているところがあった。 3メートル四方くらいのコンクリートの池に、直径20〜30センチ程もある、大きなカエルがたくさんいたのだ。蛙は怖くなかったし、面白かったのでよくそこで浮いてくる蛙を眺めていた。 ある日、昼寝をしていると母の大きな声で目覚めた。「ぎゃー、カエル!カエル!」と言っている。何事かと母のいた玄関まで行くと、タタキに例の蛙が1匹入ってきていた。 あっ、あの池のカエルや! 「この蛙家

          食用ガエルの悲劇