音楽家として思う、今出来る事
前代未聞の新型ウィルスが蔓延しようとし、各種イベントが延期になったりと音楽家の仕事はどんどんキャンセルor延期が発生してきています。
先日書いた記事↓
事態は数日前にこの記事を書いた時よりも確実に悪化してきていますが、だからといって今この瞬間できることがないというのは嘘です。
しかし、何かやれ!できる事を考えろ!と言ってるだけもよくないと思い自分が思う"具体案"を箇条書きですが書いていきます。
しかも実際にやっているもの、これからやろうと考えているものです。
それでは書いていきます。少しでも誰かの力になれたら幸いです。
動画の作成
政府からの要請
この通りとにかく不要不急の外出は控えるべきとなっています。その通りです。
しかし、我々はエンターテイナーです。なので何かを発表したり表現し続ける必要があります。そこで今の世の中オンラインが使えます。
・演奏動画
・学習動画
・エンターテイメント動画
・楽譜紹介動画
・曲の解説動画
・楽器の構造解説動画
・楽器のお手入れ解説動画
etc
などなど思いつく限り自分が表現できることを存分に使って動画作成を行い、外出しなくても世界中の方に見てもらえる機会を作ります。
例:
特に良いのが自分の好きだったり得意なこと(他人にとっては嫌がりそうなものややらないものほどはまる)を組み合わせるとすごくいいです。
僕にとって
音楽×基礎の研究=基礎練動画
という風に息を吸うぐらい必要な音楽と、好きな基礎の研究を合わせたら何の労力もかからず上のFundamental Seriesができました。
ヒントは労力をかけすぎない
頑張らないです。暇潰し程度にやるのが秘訣です。
先への準備
まぁとにかく時間がありますので、今後自分がしたい仕事ややりたい事
それらの機会が実際に来た場合どんなものが必要になってくるか考え対策を取っておきます。
例えばオーケストラのチューバのポジション、だったらオケスタがんざらいとか
富士山登頂だったら筋トレとかそのためのやり方を調べたり
世界で仕事をしたいなら外国語を学んでおくとか
僕は海外での仕事もしたいので英語でアニメでも見ようかとさっき思いました。また指揮のキャリアも積みたいので今イギリスにいる素晴らしい指揮者の方へ自分の指揮をしている動画をお送りしてアドバイスをもらっています。
頭の中にいつも作編曲のアイディアはあるのでとにかく数をこなして失敗しまくって経験値も貯めようかとも思っています。
また今後5Gになった場合さらなるオンラインコンテンツも増えるでしょうからそのことも考えてもいいですね(多分これは正直キャパオーヴァー)
伴奏譜面をフィナーレやシベリウスに打ち込む
僕はチューバ奏者です。ソロも好きでよくやります。しかしピアニストやバンドと何時間もリハなどする時間はないし、何日も時間なんて取れません。
そこで楽譜制作ソフト例えば
僕が使ってるのはイギリスの友人たちからの影響から
これらを使って伴奏を打ち込みそれを元に練習します。
チューバ協奏曲の有名どころですと
この人は多分自分で弾いてくださっている(三楽章が見当たらない)
こういうものの探し方はとても簡単で(ヒントは英語)
上のだったら曲名+伴奏と打ち込めば良い
Concerto for bass tuba accompaniment ↓
こんな感じです。
素晴らしい音楽家の方々がすでに伴奏音源を流してくださっていますが、自分で作れば
・編成(youtubeにあるのはピアノ版が90%です)
・音量やテンポ
・タイミング
が自由に設定できます。
またそれで練習しておき自分のくせや音楽性を自分が理解しておけば実際の伴奏との合わせで指揮者やピアニストと話がしやすいです。
僕が今作ろうかなと重い腰を上げようとしているのが、
Philip Sparke
Philip Wilby
Peter Meechan
Sandy Smith
あたりです。協奏曲二曲とあとはコンサートピースですね
新旧の知識の習得(本や新しいオンラインサロンへの入会)
21世紀になった今でも当たり前の話ですが、本から得られる情報は莫大です。
ものを増やすのが好きではない僕でもKindleを買ってから新旧、ジャンルを問わず色々買っては積み上げてますw(まだ読めてないのがいっぱいあります。)
Kindleはとても便利です。紙媒体も好きなのですが読み終わった後にかさばるのが苦手です。
しかも、無料で読めるものもありますので一度Kindleさえ買いwi-fi環境さえあれば無料のものであれば読み放題です。
昔の本でもとっても面白いのもあるし、新しいものでも全く面白くないものもあるので当たり外れかまわずガンガン色々なものをこの機会に読み知識や自分の中の世界を広げましょう。必ず次に現場に出た時に引き出しが増えているのを実感します。
また本以外にも、オンラインサロンやYoutubeにも莫大な知識や体験が転がっています。自分で嘘か真かを分別するスキルは必要ですが「知らないことを知る」というのはその更に外側の知らないものを認識することにつながります。
つまり何かを知る=知らない事に気づく
ことにもなります。知らない事にさえ気づかないで生きていくのも楽しいですが、どうせならいろんなものを好奇心旺盛に知り感じ、体感していったほうが音楽家として楽しそうです。
身体作り
仕事が激減=収入が激減するということでストレスで暴飲暴食に走るのは簡単です。仕事の激減で暇な日も増えるでしょうから普段できないような時間から飲んだり遊んだりもできます。
お金を減らし身体を壊す絶好のチャンスです。
という事で、仕事が減った憂さ晴らしもいいですが”良い加減”にしておいて身体づくりも楽しいですし今後の仕事にいきます。
音楽家は身体が資本です。
風邪をひいたら代わりがいないのでどうしようもできません、個人事業主なら誰も有給なんかくれません。
このコロナラッシュの最中に、逆に身体を鍛え社会の混乱の末の遠いかもしれない、近いかもしれない未来に大活躍できるように備えるのも面白いのではないでしょうか?
凝った料理への挑戦
これは僕の趣味ですが、英国にいる時に金持ちの留学生たちが長期休暇に欧州旅行に行っていたのを横目にコーリーのリハも課題も練習も研究もガンガンあった僕は長期休暇には
練習、研究、サイクリング、料理
のサイクルばかりを繰り返していました。
この時間ができた今こそ、業務用スーパーに行き
”1からラーメン””めっちゃチャーシュー仕込む”
”1から餃子(皮から作る)”
”1から豆苗炒め(豆苗を育てる)”
など時間が必要な凝った料理に挑むのは楽しいです。
人が多くない場所へのサイクリングや散歩
想像力と体力づくり、今まで見えてなかった景色への感動など良い事づくしです。
電車や車では見えない景色、いつでもどこでも止まれ自分の好きな速度で走れるという”自分本位”の贅沢な時間です。
過去の振り返り
日々を忙しく行きているとこれまで何をしてきたのか、何を達成してきたのかを置き去りにしてしまうこともあります。夢中になって今を生きるのも楽しいですが、せっかく時間が空いたならば今の自分を肯定するため過去の自分を褒めに行く旅にでるのはどうでしょうか?
卒業証書やアルバム、過去のブログや演奏、色んなものを今の自分の視点で改めて見ると粗ばかりでしょうけどそこには確かに当時全力で生きていたり悩んだり頑張ったりしていた自分がいるはずです。
希望の曲を書く
楽譜制作ソフトがあろうがなかろうができることですが、何か今の状況に希望や気分転換を与えられる曲を書くのも良いかもしれません。
正直平和の中で名曲というのはあまり生まれないように思います。後世に残る名曲たちはやはりどこか不安や不安定の中で絞り出されたものから出てくる気がしてなりません。
好きな人や家族と会ったりゆっくりする
どうあがいたって仕事が向こうからやってくるわけではなさそうだと思ったら家族や好きな人と思い切ってゆっくりしするのもアリだと思います。
学生ぶりの春休み、人間究極なんとでもなります。
自分を追い込む前に大切な人に会いに生きましょう。
普段だったら見れない、見ない、感じないものを探す(店が閉まっている、練習がないなど)
無料サイトで世界をめぐる
スミソニアン博物館 ー世界一の博物館ー
Louis Armstrongが使用していた写真(スミソニアン博物館オープン・アクセスより)
大英博物館を覗く
Google mapで世界旅行
金管バンドのこれまでのコンテストの歴史やバンドの優勝数など膨大なデータがあるBrass Band Results
世界最強の金管バンドを聞く
ある頂点の1日を知る
まとめ
書き続けたらいくらでも書けてしまいますが、一番大切なのは
良くも悪くも変化し続けることです。
今を維持しようとしたら退化します。本当に今を維持したい、大事なものを守りたいのであれば変化以外ありません。変化なくして進化なしです。
社会はますます閉鎖的になるし消極的になります。また恐ろしい話、ネガティブニュースを見てから時間差で心にずんとくる場合も多いです。
でも実は世界は広く、我々の人生には選択肢が数多くあります。
でもその世界を見るのも、選択肢を選ぶのも自分です。誰も外を見ろ!選択肢を何かしら選べ!なんて優しい言葉はかけてくれませんし、人の言うことを聞けていたら今まで苦労なんてしませんでした。
箇条書きにしてしまいましたが、何か皆さんのヒントになったら幸いです。自分自身もこの中から、また日々増えるアイディアの中から幾つできるかわかりませんが色々やってみます。
なんとかなるさ
ご読了ありがとうございました。
サポートして頂いた支援は全て金管楽器や金管バンドの奏法の研究、音楽を使ったエンターテイメントの発展に使用させていただきます。