音楽は答えで、息は手段
おはようございます。
音楽家、チューバ奏者、指揮者、金管バンドディレクターの河野一之です。
12月に入り、突然極寒がやってきました。寒くてよく鼻を垂らしてる河野ですが、みなさん睡眠運動朝散歩をこなして、絶好調に生きていきましょう。
それでは、今日もお知らせから
(お知らせがだるい人はもくじ↓から飛んでください。)
もくじ
お知らせ
出演情報アップデート12月版(公開可能なもののみ)
山形 12/15 A Brass Quintet Gig
宮城 12/16 レッスン会
東京 12/17 A Brass Quintet Gig
埼玉 12/24 年忘れ、イギリス周遊歌合戦
東京 1/29 A Brass Quintet Gig
埼玉 2/5 Bb Bass奏法研究会
詳細は各アカウント / チラシより
年忘れ、イギリス周遊歌合戦2022
オーケストラにはジルベスターコンサートがあるのに金管バンドはコタツで飲んでいるだけか!
ということで2019年より始まった日本ブラスバンドの年末最後のイベント、イギリス周遊歌合戦を今年も開催いたします。
場所
埼玉県草加市中央公民館(東武線草加駅,徒歩7分)
〒340-0014 埼玉県草加市住吉2-9-1
無料駐車場有り
12/24(土)予定
9:00開場
9:30リハーサル開始
12:00休憩
12:15全曲通し
13:00終了
演奏予定曲
ウェールズ
Castel Caerffili/ Thomas James Powell
北アイルランド
Irish Tune from County Derry/ Percy Aldridge Grainger, Arr. Denis Wright
イングランド
POMP AND CIRCUMSTANCE No.1/ Edward Elger, Arr. J. ORD HUME
スコットランド
Highland Cathedral/ Michael Korb& Ulrich Roever, arr. Howard Lorriman
金管バンドBb Bass奏法研究会
2023年2/5(日)AM 埼玉県草加駅最寄り施設にて開催!
手帳に花丸しておいてあげてください、また詳細は追ってご連絡します。
お楽しみに!
Brass in Recital 13th
12th満員御礼につき、13th始動!
ソリスト、アンサンブル大募集中
2023年9/16(土)午前午後
ソロ¥25,000 15分(出入り込み)
アンサンブル¥35,000 20分(出入り込み)
ジャンル問わず
13th公式ピアニスト
清水初海
みなさまのご応募お待ちしております☆
お申し込み先
音楽は答えで、息は手段
メンタルとか臨床心理学とか好きすぎて年中その話ばかりしていますが、今日は本業の一つでもあるチューバ、管楽器の話
どうしても人間というのは、外から入る情報の80%を視界、つまり目から受け取っていると言われているため楽器を演奏するということに関して、形から入ることが多いと思います。
実際に僕もそうでしたのでよく分かりますし、今も演奏に関して30%ぐらいは視界から入る情報でレッスンの際にアドバイスをさせていただいたりします。
でも、やっとチューバを演奏し初めて20年を超え、専門的に学び始めてから17年経った今の結論は
目に見えないものにこそ重要なものが多い
ということです。
音楽は基本的には目に見えません。人によっては時間芸術という呼び方をされる人もいます。(対照的に空間芸術とは絵画や彫刻など)
そんな目に見えず、時間によって絶えず変化を繰り返していく、不変とは対照的な位置にある不安定な芸術、それが音楽です。
そんな音楽を表現する際には、やはり脳や胸の中にある思いや心、知識、想像の世界、気持ちなんていうのがとても大事になってくるのでは無いのかなと思うのです。
資本主義社会、物質主義によってとにかく物が重要視され(ているように思わされ)、とにかく買え消費しろと大量消費を促されて、企業の利益のために広告も所狭しとあります。
そういう世の中なので、楽器の上達の方法も色々な器具が売られたり、教則本が増えたりと物によるサポートもたくさん増えました。(これを否定するわけではありません、これら”手段”が増えたことにより上達する人や可能性が増えたのは間違いありません。)
でも僕がやはり重要だと思うのは目に見えない物で、本を読んだり、何か美しいものを見に行ったり感じに行ったり、素晴らしい奏者たちの演奏や音楽を聴きに行ったり、人に会ったり、なにかをして経験したりと
物というよりかは、経験値を貯めるという行為が自分の中の音楽をより幅広く、そして昇華させていくのでは無いかと思うのです。
もし僕の場合、物を持つとするのであれば上記した経験や体験を思いこせるようなリマインダーとして機能する物しか基本的には部屋に置きません。(仕事道具以外にはね)
なので、目に見えない音楽を表現するために、目に見えない想いとか感情とか、思い出、経験や体験を沢山得て表現の材料にするのが必要だと思うのです。
息を吸え
レッスンをさせていただく際に、口を酸っぱくして言うのが
息を吸いましょう。
です。
管楽器、その中でも僕が吹いているチューバという楽器は
①息を吸う
②吐く
③(マウスピースの中で)唇が振動する
④その振動がチューバの中の空気を振動させる
⑤チューバという金属が共鳴する
⑥共鳴によってチューバの周りにある空気が振動する
⑦その場にいる人の鼓膜にその振動が伝わり、音として認識される
という仕組みを持っています。
なので、息のコントロール(速い、遅い、多い、少ない、持続、瞬時に、etc)をよりし易くするために、たくさんのトレーニングをします。
なので、その大元になるたくさんの息の量=肺に収まる空気の量というのは多いに越したことはないのです。
身体はカロリー消費を避けたい
ですが、基本的に身体というのは生存率を上げるよう自動的に=無意識に動きます。深呼吸を何度も何度もすればわかると思いますが、筋肉を沢山使い平常時の呼吸よりもカロリーを使います。
カロリーを使う=痩せる→餓死/ 過労死というのが身体が感じる仕組みです。なのでこの行為をキツく感じさせ、身体に止めさせようと脳は無意識下で指示を出します。なぜなら平常時の何も考えなくてもできる呼吸の方がカロリー消費が少なく、死の危険性が低いからです。
しかし、チューバの演奏では平常時の呼吸の何倍もの負担が大きい呼吸、例えば自転車の空気入れや落ち葉を吹き飛ばして片付ける送風機のようなたくさんの種類の息を使います。
しかし身体は生存本能から、カロリーを消費し死にたくありません。そのため習慣がつくまでは必死に呼吸をいつもの平常時の穏やかで楽な呼吸にさせようとしてきます。しかも、これらは全て無意識に行われます。
「たくさんの息=演奏を上達させる」という方程式が必ず当てはまるわけではありませんが、素晴らしいチューバ奏者たちは皆、呼吸や息=エアーにとても造詣が深く、上記の動画のようなトレーニングを欠かさないと聞きます。
僕自身、敬愛するOystein Baadsvik、佐藤潔先生、Nigel Seaman、八尾健介先生をはじめとした素晴らしい先生方の教えのもと音楽や奏法はもとより、呼吸については常日頃から創意工夫をしています。簡単にいうと「もっと簡単に楽に、先生方のような素晴らしいエアーコントロールができないか」です。
なので、チューバを演奏するというのは人間の生存には向いていないため、身体は抵抗をしてきますが、その抵抗をできるだけ受け流し、無意識を意識化してできるだけ楽に、無理なく、頑張らないで息のコントロールをすることが必要となります。
最後に
というわけで、僕が思う管楽器、チューバの演奏で大切な2点は全て
目に見えません
それゆえ、常日頃から練習を行う際に、どうなりたいか、どんな演奏、どんな奏法で、どんな風に演奏をしたいのか意識を持って取り組むことがとても大事になります。
でなければ身体は抵抗をし、無意識下で生存にのみ特化した身体に進化?退化?させていきます。
目に見えない、音楽という芸術を表現するために、目に見えないもののトレーニングもしてみてはいかがでしょうか?
僕もまたやっていきます!
Thank you
Kazz
サポートして頂いた支援は全て金管楽器や金管バンドの奏法の研究、音楽を使ったエンターテイメントの発展に使用させていただきます。