新卒入社2年目に転職しようとしたらブチ切れられた話(後編)
おはようございます。リョーです。
今回は2日連続であるお話をしたいと思います。(後編は結構骨太です)
※このお話は先日記載した、下記記事を先に読むと余計に面白いです。#ああ胃が痛い
宇田川努さん。
2年前当時の営業部長で、僕の直属の上長でした。僕ら後輩の間では「ウダさん」という相性で親しまれています。
どんな方か、風貌からお伝えをすると丸坊主でとても大きい方でメガネをかけています。
#怖い
大きいというのは単なるビジュアルの話だけではなく、存在感も。
考え事をしているときの剣幕、フロアを歩く姿は天下の大将軍"王騎"を彷彿とさせます。
一方で、顧客理解・顧客への愛情はどこの誰よりも深い方。
訪問営業を18年間されている方なので上長でありながら営業の大先輩でもあります。
(前回までのお話)
転職活動の話を通すべく、とあるベンチャー企業の内定通知書を胸に宇田川さんとのお話合いをするところから今日は書きたいと思います。
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とはいっても、入社2年目の当時の私からしたら雲の上すぎる存在の宇田川さん。
はっきり言ってビビってました。ビビってたんだけど、僕が辞める云々の話なんてそこまで気に留めないだろう。最終的な意思確認レベルのミーティングだろうくらいに考えていました。
「ガチャ・・」
宇田川さんがミーティングルームに入ってきました。
冒頭座るやいなや、
「なんか辞めたいらしいじゃん笑」
フランクな感じ。なんか虚を突かれたような感じでした。
「あ、えっと。。。はい。そうなんです。実はこういう企業に~」
「へえ。そうなんだ、この会社のどういう所がいいの?」
「はい、実はこの会社、僕が担当していた企業でして~」
20分くらい転職先の志望動機を話していくうちに一瞬だけ、言葉にはしなかったけれど「(あれ、なんで俺この会社に入りたいんだったっけ?社長の熱?ビジネスモデルの革新性?職種の面白み?)」と思いながら話していました。
その一瞬の宇田川さんは見ていたようです。
「そうか。分かった。ところでさ、この会社の決算とか見たことある?」
「えっ・・・・」
ここでも虚を突かれました。
「決算ですか?いや。。ない、、です」
「この会社ってさ、○年に減資してんのよ。これってどういうことか分かる?」
「いや。。。。わかんないです。。」
「え?それについて社長から何か聞いてないの?」
「はい。。。」
段々と宇田川さんの熱量がこもってくるが伝わりました。
というよりあれ?俺。この会社についてマジでよく分かってなかったかもしれない。
「お前、人材広告の営業2年やってんだろ?企業の経営状態一つも言えないの?てかお前担当だろ?しかもお前が行きたいって、人生預けたいって思った会社なんだろ????正直がっかりだわ。」
「・・・・・・・」
「どうなんだよ!!!!!!!!!!」
ミーティングフロアいっぱいに聞こえる宇田川さんの声。
後で聞くと、声が大きすぎてフロア全体に聞こえてたみたいです。#恥
この時、結構初めて社会人になって上司の気持ちをナマで受け取ったような気がしました。そして、そっから紐付いて「あれ?何で俺って転職したかったんだっけ?」という気持ちの整理ができたような気がします。
ハッとするってヤツ。
「そうか。僕は逃げたかったんだ」
以前にもお話したとおり、僕は東証一部上場企業の本社、東京で働いています。ただでさえ優秀な人材がそろっている会社の本丸のようなオフィス。
当然、並大抵の努力ではトップクラスの営業成績は掴めません。
【前編】にてお話した「クオーター全国4位」という数字も本気で寝る間なくずっと仕事し続けた結果だったんです。
ただ、それでも上に3人もいる。しかも気を抜けばボコボコ下から優秀な人達に食われていってあっという間に転げ落ちる可能性だって十分にある。
自分の存在価値って何なのか分からない。怖い。逃げたい。
それが僕の本当の「転職理由」だったということにここでようやく気づきました。
逃げたい気持ちを「社長のソバで働けるから」とか「ベンチャーで自分の力を試してみたい」とかっていう耳障りの良い言葉を隠れ蓑にしていたんです。
それをウダさんは見抜いて、向き合ってくれていました。
20年近く後輩の僕に、です。
この時はピンと来ませんでしたが、後々。特に今部下を持つようになるとこのときのことを思い出すことがあります。その度に胸が熱くなるんです。
これって、愛情だったんだ。
綺麗事ではなく、僕のような人間にきちんと向き合ってくれてキモチを伝えてくださる。そんなウダさんは僕の中で怖い営業部長→僕の尊敬する先輩へと変わりました。
恩送り、という言葉があります。
一般に人から受けた恩をその人に向けて返すのは恩返しと言いますが、御恩と奉公のような「対価」の価値観ではなく損得勘定を抜きにした「愛情」をその人に向けるだけではなく、後輩や下の世代にその恩を受け継いでいくという言葉です。
この時間でウダさんから頂いた恩を僕はウダさんに返していくと同時に
下の世代に受け継いでいこうと思いました。
今はリーダーをやっています。部下を持っています。
この時僕が迷ったこと。恐らく働いていく上で「逃げたい」という本心を転職活動で紛らわしている若い人って結構いるのではないか。
でもそれって結局、どこにいっても一緒。
逃げたくなるような事から向き合って、それを超えていかなくてはなりません。
もちろん1人じゃなく周りを頼って。
例えば後輩の誰かが、「転職したいんです。」と相談を持ちかけてきた時
精一杯の愛情を彼/彼女に伝えようと思いました。
長くなってすみません。
2年前なのにこんなに鮮明に覚えている記憶も珍しいものです。
読んで頂きありがとうございました。
ウダさんのことがもっと知りたい方は、リンクに飛ばしてあるのでtwitterを覗いてみてください。
ウダさん、今年44歳なのに(失礼)流行りにめちゃくちゃ敏感で、数ヶ月前にtwitter始めた!と風のうわさで聞いて覗いてみると3000人を超えるのフォロワーがいました。
#ヤバいっしょ
色々書いちゃいましたが、僕はいい上司に恵まれたと心から思っています。
ウダさん。本当にアノ時はありがとうございました!!(すみませんでした!!)
これからもよろしくお願い致します!!!!終わり!!!
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