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ラーメン2000円問題を考える。

こんばんは。ムラカミリョウです。

今日、お昼に近くのラーメン屋さんに行ったんです。

平日の昼だったので、空いてたんですが実はここミシュランガイドに4年連続で載ってる超人気店なんです。

値段は一杯1,000円程度。これに肉辛味噌(無料)で味変ができるという大盤振る舞い。

満足度が非常に高く、リピートしようと思いました。
と、同時に最近話題になってるこのツイートのことも思い出したんです。

これ、話題になりましたよね。

単に味に感動したツイートではないと思うんです。
本田圭佑さんは(おそらく真剣に)日本の物価の低さ、およびそれによる経済停滞を憂いているのだと推測します。

このツイートに対してリプ欄は大いに盛り上がっておりますが、気になったのは「1000円でも高いのにこれ以上は払えない」「庶民の味に文句いうな」といった意見。

解決策にとあるワイドショーでは「チップ制度」の導入を提案している方もいました。

アメリカだとレストランではウェイターにチップを料理とは別にお支払いする「チップ文化」が主流。

僕も海外へいくので復習にと勉強しているのですが、

こんなルール(暗黙の)があるようです。

・基本、紙幣でお渡しする
・金額がわかるように裸(何も包まず)で渡す
・クレジット支払いの場合はTip欄に任意額を記載

また、シーンによっても様々なようで

・ホテルのベッドメイキングをしてもらう際には枕元に1ドル〜2ドルをおいて部屋を出る
・空港やタクシーでボーイに荷物を運んでもらった時には荷物一つにつき1ドル〜2ドルを支払う
・レストラン会計の際は食事代金の10%から20%を食事代と同じタイミングで支払う(景色の良い席を用意してくれたのであればテーブルマスターにも支払う)

といったマナーがあるようです。

日本人からするとちょっと理解しがたい制度ですよね。
というのも、

がある一方で、


日本の教育は逆にチップを払うことは失礼にあたるとされてるという徹底ぶり。

チップ文化って僕なりの解釈ですが、「顧客満足度」を可視化するものだと思うんです。

いわばお客さんからお店への評価であるため店の発展やサービス向上のためには必要だと思うんですよね。

お店は原価率計算して、儲けをだしています。
例えばラーメン屋さんだったら原価率は20-30%と言われていて、1000円のラーメンにはだいたい200円から300円くらいの材料費をかけるそうです。

※材料費ってのは麺・スープ・具材を合算したものね。

一杯売って700円の利益が出るとして、1日50杯売れた計算で3万5000円。
週一回休みの25営業日で計算して87万5000円。

そこから人件費や設備費やらなんやらで消えていったものが純利益(お店のもうけ)になるわけです。

となると、売り上げを増やそうと思ったら仕入れ値を下げて原価を抑える(100円とか200円にする)か、商品の値段を高く設定してお客さんから多くお金をもらうか(1200円とか1300円にする)が考えられます。

でも安易に原価を落とすことは考えにくいので(不味くなるとリピーターが減って長期的に利益にならないので)値段を高くするにしたいのですが、
これもやっぱり反発があるのでお客さんの足が遠のいてしまいます。

こうなってくるとチップ文化っていうのは「このくらいの値段の価値あるよ」っていう証明の一つのようなものなので、

積極的に行なっていくと、お店が料金をあげやすくなる(それだけ高くても売れるということがわかる)ことに繋がります。

今のチップ文化が流行らない日本の飲食市場は「食べログ」に載ったものがち、みたいなところがあって、

広告費がかかる上に、飲食代は安ければ安いほうがいいよねっていう日本人の思想の中で「値段を一円でも安くしたほうが正義」みたいな空気がありますよね。

店側目線から考えていくと、美味しいラーメンは食べるだけの価値があるので高くていいわけです。
高くても買ってくれるお客さんを獲得すれば、お店の内装やサービス品質の向上にお金を費やせるので、結果的に満足度はあがります。

ただ、チップ文化もなく安いことが一番とされる日本において

料金は据え置きだけど満足度は高めろだし、食べログとかで監視してるからな!と言ってるようなもので。

それだと美味しいお店の旨みがあまりにもないし、日本でやっていこうなんて思いませんよね。

チップ文化が良い悪い、という議論の話ではなく、
僕ら消費者は美味しいものを美味しくあり続けられるにはどうしたら良いのかを議論していかないと、損だよなというお話でした。

今日は以上でーす。


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