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春のセンバツを目指す高校野球秋季大会 出場校の展望

春のセンバツを目指す高校野球秋季大会が終了し、大会結果から見た出場校予想の報知高校野球が先日発売されておりました。


秋季大会のスケジュール

秋季大会は、夏の大会が終了し3年生引退後1・2年生の新チームになって最初の公式戦となります。おおよそ8月下旬~9月下旬が都道府県予選、10月上旬~11月下旬が地区予選(各都道府県の上位校が集まり戦う)というスケジュールです。

この大会は、春のセンバツ推薦校を決定するための指標となる 甲子園出場がかかった重要な大会です。各地区大会には都道府県大会で上位に進出(優勝・準優勝等)した学校が出場しており、春のセンバツ出場を目指し力のある学校同士の激戦が繰り広げられます。

これまでの実績では、センバツ出場校に確実に推薦されるためには(100%ではないですが)地区ごとにおおまかに以下の成績が必要になります。
   北海道大会 → 優勝       東北大会 → 決勝進出
   関東大会 → 準決勝進出     東京大会 → 優勝
   北信越大会 → 決勝進出     東海大会 → 決勝進出
   近畿大会 → 準決勝進出     中国大会 → 決勝進出
   四国大会 → 決勝進出      九州大会 → 準決勝進出 
地区大会出場校は(基本は優勝を狙って戦うでしょうが)このラインまで進出することが一つの目標・目安となってきます。

出場校の選考基準

このように春のセンバツは、秋季大会の結果は指標として重要視されるものの ”勝てば必ず出場…” はなく、選考により出場校が選ばれるところがポイントになってきます。

選考は、1月に行われる選考委員会で出場校選考基準に基づき選出されます。
選考基準については、高野連HPで以下のように定めています。

(1) 大会開催年度高校野球大会参加者資格規定に適合したもの。
(2) 日本学生野球憲章の精神にのっとり、大会理念にふさわしい活動を行っているもの。
(3) 別に定める選考ガイドラインにもとづいて選出する。

(3)にある「選考ガイドライン」は2022年7月12日に発表されたもので、概要は、

基本原則
① 選抜高校野球大会は招待大会であり、選考委員が、選考委員会において厳正、公平に出場校を選出する。
② 本大会の特色は予選を持たないことである。秋季大会の試合結果は重要ながらも、あくまで参考資料の一つである。
③ 本大会の理念を実現するため、勝敗のみにとらわれず、出場にふさわしい学校を選出する。
④ 選考委員それぞれが選出の理由を客観的に説明できるように努める。  
評価のポイント
① 秋季大会の試合結果、試合内容をもとに評価する。その割合は同程度とし、総合的に判断する。
② 試合内容については、投手力、打撃力、守備力、機動力など技術面のみならず、作戦の徹底、創意工夫、粘り強さといった試合運びや、フェアプレー、マナー、きびきび、はつらつとした動きといった野球に取り組む姿勢のほか、戦力のバランスやチームの潜在能力、大会を通しての成長ぶり、チームワークなども評価の対象とする。
③ 複数の学校の評価が並んだ場合、できるだけ多くの都道府県から出場できるよう地域性も考慮する。
④ 秋季大会については、府県大会についても参考とするが、選考委員が視察する地区大会の結果、内容を優先する。

となっております。


過去の出場校選考でも選出後大きな議論を呼んだ例があり(上位校が選出されず、下位校が選ばれる 等)そのような事例を踏まえてのガイドライン制定になるのですが、個人的な感想としてはなかなかスッキリと決まる形になっていない側面も正直感じます。

2024年秋季大会の結果から見ると…

今秋の大会の結果から出場有力校・ボーダーラインとなる学校を確認していくと…


北海道地区(1枠)

  優勝:東海大札幌    準優勝:北海
  ベスト4:札幌日大  駒大苫小牧
この地区は、優勝した東海大札幌が選ばれる可能性が非常に高いです。

東北地区(3枠)

  優勝:聖光学院(福島)   準優勝:青森山田(青森)
  ベスト4:山形中央(山形)  花巻東(岩手)
この地区は、決勝進出の聖光学院・青森山田は可能性が非常に高いですが、3校目は花巻東・山形中央のどちらかになると見られ、この両校がボーダーラインにいる感じです。

関東・東京地区(6枠)

関東地区
  優勝:横浜(神奈川)   準優勝:健大高崎(群馬)
  ベスト4:浦和実(埼玉)  千葉黎明(千葉)
  ベスト8:東農大二(群馬)  佐野日大(栃木)
       つくば秀英(茨城)  山梨学院 (山梨)
東京地区
  優勝:二松学舎大付   準優勝:早稲田実
この地区は、関東地区ベスト4の横浜・健大高崎・浦和実・千葉黎明 東京地区優勝の二松学舎大付は可能性が非常に高いですが、6校目は関東地区ベスト8の東農大二・佐野日大・つくば秀英・山梨学院  東京地区準優勝の早稲田実から選ばれると見られ、この5校がボーダーラインにいる感じです。
また、横浜が神宮大会で優勝したためもう1枠増えておりここもボーダーラインの学校から選ばれると思われます。

北信越地区(2枠)

  優勝:敦賀気比(福井)  準優勝:日本航空石川(石川)
  ベスト4:小松工(石川)  高岡第一(富山)
この地区は、決勝進出の敦賀気比・日本航空石川は可能性が非常に高いです。小松工・高岡第一は可能性が0ではないですが少ないと見られます。

東海地区(3枠)

  優勝:大垣日大(岐阜)  準優勝:常葉大菊川(静岡)
  ベスト4:岐阜第一(岐阜)  至学館(愛知)
この地区は、決勝進出の大垣日大・常葉大菊川は可能性が非常に高いですが、3校目は岐阜第一・至学館のどちらかになると見られ、この両校がボーダーラインにいる感じです。

近畿地区(6枠)

  優勝:東洋大姫路(兵庫)  準優勝:智弁和歌山(和歌山)
  ベスト4:天理(奈良)  市和歌山(和歌山)
  ベスト8:大阪学院大(大阪)  滋賀学園(滋賀)
      滋賀短大付(滋賀)  立命館宇治(京都)       
この地区は、ベスト4の東洋大姫路・智弁和歌山・天理・市和歌山は可能性が非常に高いですが、5・6校目はベスト8の大阪学院大・滋賀学園・滋賀短大付・立命館宇治から選ばれると見られ、この4校がボーダーラインにいる感じです。

中国地区(2枠)

  優勝:広島商(広島)  準優勝:米子松蔭(鳥取)
  ベスト4:岡山学芸館(岡山)  矢上(島根)
この地区は、決勝進出の広島商・米子松蔭は可能性が非常に高いです。岡山学芸館・矢上は可能性が0ではないですが少ないと見られます。      

四国地区(2枠)

  優勝:明徳義塾(高知)  準優勝:高松商(香川)
  ベスト4:鳴門渦潮(徳島)  新田(愛媛)
この地区は、決勝進出の明徳義塾・高松商は可能性が非常に高いです。鳴門渦潮・新田は可能性が0ではないですが少ないと見られます。

九州地区(4枠)

  優勝:沖縄尚学(沖縄)  準優勝:エナジックスポーツ(沖縄)
  ベスト4:西日本短大附(福岡)  柳ヶ浦(大分)
  ベスト8:鹿児島実(鹿児島)  壱岐(長崎)
      有明(熊本)  育徳館(福岡)

この地区は、ベスト4の沖縄尚学・エナジックスポーツ・西日本短大附・柳ヶ浦は可能性が非常に高いです。鹿児島実・壱岐・有明・育徳館は可能性が0ではないですが少ないと見られます。


以上のような感じです。

このような予想が報知高校野球にも詳しく書かれているので、出場校発表までにチェックしておくと秋季大会の試合結果を詳しく理解した上でより楽しくセンバツを見ることができるかと思います。




新チームスタートから秋の大会までのチーム作りの考え方に関しては、工藤note高校の対策として私も考え方をまとめております。この秋の動向も踏まえ、さらにブラッシュアップしていきたいと考えております。 ↓

選考委員会は来年1月24日の予定とのことで、ここで出場校が決定されます。今から非常に楽しみです。


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工藤康博
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