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BASE とは


”Brain Alarm System Entrainment(脳内警告系信号路)”の略語で
脳が私たちに出す注意・警告の信号のことです。

「脳」から出ている信号というと、何か特別なもののようですが、
これは生物が昔から持っている生きるための知恵であり、生存のための「安全装置」として大切な機能です。

ヒトは進化の過程で大脳新皮質が異常発達した生物であり、“意識”(意思)を持ったために、今、一瞬を感じることができず、

それゆえ、瞬間、瞬間に生きる脳から発せられるそのシグナルに、気づくことができないのです。

BASE治療では、シグナルを再現するために腸腰筋(抗重力筋・最大のインナーマッスル)を使い、信号のチェックをします。

シグナルのリセットをすると脳内活動のバランスが整い、“身体”と“こころ”が本来の働きを取り戻します。
それが、すべての不調や疾患の根本改善となります。



はじめに
「脳の働き」


脳には、1秒に何千という情報が、視覚・音・香りなどの感覚として、また、五感だけではなく内臓感覚なども入力されています。

そして脳は、毎秒毎秒、わずかな変化を感じて、それに伴った反応をすることで、生存維持ができるように働いています。

私たちヒトも、自然界の生き物も、一瞬一瞬に入るたくさんの情報を入力・解析して、出力するという脳の働きによって、行動しています。

ほとんどが無意識に行われていることで、意識的にやろうと思ってもできることではありません。
それにも関わらず、わたしたちは、すべての行動を自分で決めているとか、自分の意思で動いている、と錯覚しているのです。


1.注意と警戒
「生き物が持つ知恵」


動物はリラックスしている時でも、耳を動かしたり、鼻を動かしたり、常に周りを見廻したりして、注意をしています。
何かをしている最中でも行動を止めたりして、周囲のわずかな変化に、常に警戒しながら行動しています。
自然の中に生きるということは常に危険と隣り合わせだからです。

体調が思わしくないように見えるときなどは、食べず、動くこともなく、身を潜めて、気配を消して、元の状態に戻るまで待ちます。

生き物は、身体がうまく動かない時や、今ある環境にうまく適応出来そうにない時、いつもと同じ行動をすれば命の危険に関わることを本能として知っています。

「危険から身を守り、生き延びるために行動を止める(抑制する)。」
これは生き物が持つ最大の知恵であり、生きるための「安全装置」でもあるのです。



2.BASEのアラームシステム
「脳からの警告信号」


この生きるための「安全装置」は、今の環境や、自分の身体にわずかながらでも変化があったとき、その変化に対して、反応や適応が追いつかない場合に、脳が腸腰筋にブレーキをかけて行動を抑制する、という仕組みになっています。

腸腰筋は、脊柱から骨盤、大腿骨にかけて、身体の中心にある、最大のインナーマッスルです。1Gという重力下において常に姿勢を保持したり、歩く・走るなどの行動をするなど、生き物が地球上で生きていくために最も重要な筋肉です。
脳は、危険から身を守り、生きていくため、一番大事な筋肉である腸腰筋にブレーキをかけます。

そのブレーキの信号を、Brain Alarm System Entrainment(脳内警告系信号路)=「BASE(ベース)」と名付けました。


腸腰筋にブレーキがかかっているかどうか、脚を上げて検査をするのがBASEのファーストアラームのチェックです。

このファーストアラームに気づかず、そのまま行動をし続けていると、最終警告のブレーキがかかります。
最終警告のブレーキがBASEのセカンドアラームとなります。

セカンドアラームは横隔膜(呼吸…生存に最も大切なもの)にも反応する、いわば、レッドカードで、完全なる「行動抑制」です。
動物の場合は、身体が環境に適応でき、思うように動けるようになるまで、感覚の入力も出力も控えて行動しません。(フリージング、巣ごもりと言います。)

セカンドアラームが発令されてもそのままでいると、腸腰筋だけでなく、その他の筋骨格系、神経、内臓機能、ホルモンなど、全ての機能が抑制されて、自律神経や恒常性機能がうまく働かなくなります。これが、あらゆる不調や疾患の原因となると考えられています。

BASE治療では、まず脳から抑制の信号・ブレーキがかかっているか、腸腰筋の反応を見てから、次に、身体の各部分がどのような状態になっているかソフトタッチをして、腕などを上げてもらうことで検査をします。(BASEシンパシティックタッチ)



3.まとめ
「無意識」と「意識」


BASEが発令されることによって、腸腰筋だけでなく、さらに交感神経にも抑制・ブレーキがかかります。

行動をすることにリスクがある場合、生き物は行動を止めます。
というよりもむしろ、生き延びるために、自らの脳によって「行動を止められている」ということはお話しました。


・姿勢を保ち、歩く・走るなどの行動をする大きな筋肉=腸腰筋 が使えない
・活動するための神経=交感神経 が使えない

すると

・朝から身体が重い
・疲労感がある
・やる気が出ない
・落ち込みやすい 
などを感じるようになります。
腸腰筋と交感神経にブレーキがかかっていたら、「動けない」のは当たり前なのです。

しかしヒトは、そんな状況でも社会性を優先して、仕事に行かなくてはならないし、約束を守らなくてはいけません。
または、うまく活動できないことや頑張れないことに後ろめたさや歯痒さを感じたりして、自らストレスを作ったりもしてしまいますね。

脳からブレーキがかかっているのに、行動としてはアクセルを踏み込んで、頑張ったり無理したりすることを続ければ、身体の筋肉や骨格系に大きな負担がかかります。
また、そのように無理をして頑張るような時には、ヒトは交感神経を過剰に興奮させて行動しなくてはなりませんので、自律神経のアンバランスが心身に影響します。
それが不調や疾患、病気に繋がると考えます。


私たちヒトは、「無意識」に、個人の許容範囲を超えて行動をしています。
脳は命を守るための安全装置としてBASEというブレーキの信号を出してくれています。
自らの脳(生物脳)が出すブレーキの信号に、自らの脳(人間脳)が気づき、脳内の調和を保つのが治療システムとしてのBASEです。

BASEの治療ではその信号をチェックして、人間脳(意識)に、ブレーキがかかった状態であるという、気づきを与えます。
すると、呼吸が整い、身体の緊張が解けて、心身がベストな状態で機能できる状態に戻ります。

これが、すべての不調の改善・根本改善の道と繋がって、より健やかに楽しく生きるための基盤・ベースとなるのです。


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