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「やってみて、初めて見えてくること ー 何事にも挑戦する気持ちがチャンスを引き寄せる」(アイデアスイッチ)

福岡県は福岡市東区香住ヶ丘にある、つくるとつかう文具店<アイデアスイッチ>。国内だけでなく、海外の文具や雑貨を取り扱うほか、手描きのイラストや文字で作るオーダー品の製作サービスなどもおこなっています。

2015年にオープンした店舗にはさまざまな文房具が所狭しと並び、ワークショップが実施できる机も。さらには文房具だけでなく、地元九州のアイス(夏~秋のみ)まで販売されていて、文字通り、居るだけで「ワクワク」するショップです。

実店舗とネットショップ両方をお一人で運営されている、オーナーの野村さんにお話をうかがいました。

ブランドの立ち上げについて


——野村さんはどのようなご経歴なのでしょうか?

野村さん:手芸用品メーカーで事務職をしていて、メーカーが取り扱う手芸用品の講習企画などもしていました。事務職だったので、仕事で使いやすいもの、気分の上がる文房具を探して仕事を楽しくするようにしていました(笑)。

福岡市内にある、文房具好きでは有名な<PLASE STORE>がまだマンションの一室でやっていたときから通っていて、最終的にはそこの新店舗のお手伝いをしたこともあります。

——新店舗のお手伝いは、<アイデアスイッチ>をオープンするための勉強も兼ねていたのですか?

野村さん:いえ、そのときは全然考えていなかったですね。本当に「PLASE STORE」のいちファンという感じでした。

ただ、お手伝いしたこととは関係なく、いつか自分でお店をやりたいなという気持ちはあって、ノートにお店の名前とか考えて書いていました(笑)。


——念願叶って良かったですね! コンセプトやセレクトの基準などもお訊かせいただけますか?

野村さん:「つくる」と「つかう」文具店ということで、「ただ文房具というモノを売る」よりも、「つくったり、工作したりできる文房具を提案したい」という思いがあります。

アイデアがあったら、人生ワクワクしませんか? このお店に来たら「ワクワクのスイッチが入る」といいなと思って。

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オンライン販売に至った経緯


——野村さんは昔からIT系には強かったのでしょうか?

野村さん:いえ、全然(笑)。事務作業で使うパソコンの操作ができるとか、POP
作成でグラフィック系のソフトを軽く触っていた、そのレベルですね。

InstagramやTwitterなどのSNSも、みようみまねではじめました。今でも、わからないことはお店に来る若い子に訊いてます(笑)。


——なるほど。ネットショップ展開もはじめた目的を教えていただけますか?

野村さん:私もふくめて文房具界隈にも「マニア」と呼ばれる人たちが一定数、しかも日本全国にいらっしゃることは知っていたので、そういう方々に訴求するためには、オンラインでの展開は欠かせないとは思っていました。

ただ、目標金額をしっかり決めて……というよりも、「実店舗の売上の足しになれば……」というのが最初の目的でしたね。

——実店舗とネットショップで売れ方やお客様にどんな違いがありますか?

野村さん:実店舗は、当初の想定通り、近隣の市に住んでいらっしゃる方がご来店されることが多いですね。

ネットショップのほうは、集客手段として現在、Instagram、Facebook、Twitterを運用しているのですが、それぞれのアカウントに反応するお客様の特徴が見えてきまして。

Instagramは福岡県内の若い方が多く、Facebookは逆に年齢が高い。Twitterは全国的ですね。そして文房具が好きな人はとくにTwitterを見ていることが最近わかりました。

「ご来店いただくお客様」の特性に合わせてワークショップなども企画しますし、「SNSを見ていただくお客様」に合わせて、それぞれのアカウントで投稿する内容も変えています。

店舗に置いているすべての商品をオンラインショップに並べるのは難しいので、各SNSで投稿するときに、「気になる文房具があれば、連絡いただければネットショップにアップします」と言っています。実際、特定の商品を、特定のお客様の「専用ページ」としてアップすることもあります。

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なぜ販売ツールとして「BASE」をお選びいただいたのか?

——BASEはどうやって知ったのでしょうか?

野村さん:インターネット検索ですね。まとめサイトなどをいくつも見ました。初期費用がかからない他社サービスも検討しました。

——なるほど。モールへの出店を考えていらっしゃいましたか?

野村さん:個人的に、モール型のネットショップのデザインが嫌いでして……(笑)。もっと自分のショップなので、自由なデザインにしたくて。

また、商材としても大量に在庫を持てないですし、そもそも大量生産されていないものもあるので、モールの特性に合いません。今もとくに出店は考えてないですね。

——いろいろ検討された中で、最終的にネットショップを「BASE」でやろうと思った理由はどこにありましたか?

野村さん:「BASE」を作った鶴岡さんのエピソード(※)がすごく好きだったんです(笑)。

あと、以前手伝っていた文房具ショップで、別のネットショップ作成サービスを使っていたのですが、そのサービスは、「EC機能」と「決済機能」が別々の会社になっていて、それが本当に面倒で……。どちらも一緒に提供してくれる「BASE」が良いなと思って決めました。

※編集部注:BASE株式会社 代表取締役CEOである鶴岡の母親は大分県でブティックをやっていて、「ネットショップを作りたいが、難しくてよくわからない」という母親の一言がきっかけでサービスを作り始めた。「お母さんも使える」をコンセプトにサービスを立ち上げた背景がここにある。

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オンライン販売開始前の目標と結果について

——具体的な目標設定はありましたか?

野村さん:先ほど申し上げた通り、実店舗の足しになればいいな……というレベルではじめたので、とくに目標金額の設定はしませんでしたね。

——結果としてはいかがでしたか?

野村さん:はじめて1年くらいは全然売れなかったですね。SNSで紹介した商品について、実店舗に来られない遠方のお客様からご注文をいただいた場合にだけ使う「お客様専用ページ」としてずっと運用していました。

Twitterでの投稿はずっと欠かさずやってきたのですが、あるとき投稿(下記)がバズって50,000いいねがついたことがありまして。それからフォロワーさんも増えて、今ではSNSで商品について投稿すると、一定数売れるようになりました。

運営していて気づいた「BASE」のいいところ

——「BASE」を利用してみてよかった点(活用できた機能など)はありましたか?

野村さん:「必要だと思ったときに、必要な機能がある」というのはとてもうれしいです。

商品の売上は、そのまま新たな商品の仕入予算に回したいので、売上が即時に振り込まれる「振込申請プラス」はすごく助かっています。月額980円かかりますが、一人で運用していると「振込申請を毎日おこなう」時間もあまり割けなくて……。これを申し込めば自動で振り込んでもらえるので。


——確かに申請作業としてはそこまで時間が掛かるものではありませんが、「忘れる」と大変ですもんね……。

野村さん:そうですね。それから、「PayPalでの決済」に対応したのはすごくうれしかったです。

じつは台湾は、日本の会社が主催する文房具系のイベントも開催されているくらい、文房具好きが多くいらっしゃるんです。Instagramでもたびたびお問い合わせをいただいていて、今後はPayPalで決済いただくようにご案内できるので助かります。

今後のショップ展開・展望について

——今後の展望を教えていただけますか?

野村さん:展望と言いますか、直近の目標としては、もうすこしネットショップでの売上を安定させたいですね。

将来的な展望としては、世界中を周って文房具の買付をしたいというのがあります。自分の目で実際に見て、買い付けしたいというのは、やはりセレクトショップ店主の夢ですから。

——「ネットショップ」という形態であれば、海外からも販売できますね。

野村さん:まさに! 買い付けた商品を現地で写真に撮って、商品をアップして販売して……というのを繰り返しながら、世界を回りたいですね(笑)。

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活用ポイント

<アイデアスイッチ>のネットショップ活用ポイントは、以下になります。

・販売ターゲット毎にチャネルを分け、集客するSNSも特性に合わせて使い分けていること

・必要なコストに関してはしっかり投下し、運営効率化を図っていること


野村さんとお話ししていて印象的だったのは、とにかくいろんなことに挑戦されている点。実店舗でも、様々なキャッシュレス決済のサービスを導入されていました。

「わからなければ、とりあえずやってみる!」とご本人はおっしゃっていましたが、ネットショップの運営や売上アップに正解や方程式はないですし、正解と思われたトレンドもすぐ廃れていきます。つまり、「フットワークの軽さ」と「まずはやってみる精神」が重要なのです。

皆様もぜひ「BASE」でネットショップ開設を検討してみてください。

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