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療育?児童発達支援?放課後等デイサービス?

◎息子たちは“放課後等デイサービス”を利用しています。
◎この記事は、主に18歳未満(原則)の発達障害児の役に立つ内容です。
◎前半は言葉の説明後半は私の経験を書いています。

◆療育ってなに? どこで受けられるの?

”療育”とは、発達に困り感のある未就学期・学齢期(原則18歳未満)の子どもを対象に、ひとりひとりの発達に応じた心と体の成長を支援し、自立した日常生活を送ること等を目指したプログラム全般のことです。
”児童発達支援”も“放課後等デイサービス”も、どちらも“療育”を行うための制度です。療育を実施している所は”障害児通所支援事業所”といい、利用(通所)するためには“通所受給者証”が必要です。

”療育”を受けるために”療育手帳”は無くても大丈夫です!
”療育の対象になる子どもについて”は#02の記事で詳しくお伝えしています。


◆児童発達支援と放課後等デイサービス


【児童発達支援】

主に未就学児を対象とした療育を行う制度です。
地域の中核的な療育支援施設となる児童発達支援センターと、街中で看板を見かけるような地域の事業所があります。作業療法士・言語聴覚士・心理士などの専門職が在籍している事業所もあります。
集団療育と個別療育に大きく分かれます。また、運動・音楽・プログラミング・工作・SST(ソーシャルスキルトレーニング)など、各事業所ごとに特色があります。

利用できるのは、平日の幼稚園と同じような時間帯が多いのですが、夕方や週末に利用できる事業所もあります。児童発達支援と放課後等デイサービスの両方を実施している事業所もあります。

【放課後等デイサービス】

主に小学生~高校生を対象とした療育を行う制度です。
街中で看板を見かけるような地域の事業所が中心となりますが、一部の児童発達支援センターでも実施されています。
集団療育が基本となり ”学童保育+療育” のようなイメージが近いのかなと思います。療育内容は各事業所ごとに特色があります。

利用できるのは、放課後の時間帯が中心ですが、週末に利用できたり、学校や自宅への送迎を実施している事業所もあります。
放課後等デイサービスと児童発達支援の両方を実施している事業所もあります。


◆ばるもちのキモチ

ばるもち家では、兄くんも弟くんも、放課後等デイサービスを利用しています。

私が街中で“児童発達支援”や“放課後等デイサービス”の看板を見かけるようになったのは、兄くんが小学校4年生(2013年)くらいの頃でした。

その当時、兄くんは既に診断名がつき服薬もしていたのですが、私は看板に書かれた“障害児”の文字に尻込みし、気になりつつも詳しく調べることをしませんでした。主治医の先生からも療育の話が出たことはありませんでした。

振り返ると、この頃の私は、我が子の障害への対応を最小限の範囲でなんとかしようとしていました。できるだけ周囲に知られないようにしていました。
自分で調べて、自分で理解して、自分たちで対応する。
いわゆる「お母さんがひとりで抱え込んでいる」という状態でした。


さらに、兄くんが小学校高学年~中学生の頃は、成長のおかげかクラブ活動に居場所を見つけたためか、それまでに比べて状態が落ちついていたこともあって、私の中で療育は遠い存在になっていました。

結局、兄くんが放課後等デイサービスに通い始めたのは、不登校になった高校生からです。
弟くんは小学6年生から通い始め、時系列的にも兄くんより先に始めたことなります。

そんな、療育デビューが遅めな我が家ですが、それでも、利用することを決断して、それを息子たちが受け入れてくれて本当によかったと感じています。

療育の効果で少しずつ成長や変化を感じられることはもちろんですが、"ありのままの子どもを受け入れて、適切な対応をしてくださるスタッフさんの元で過ごしながら様々な経験を積むことができる"、その部分だけを例に挙げたとしても、十分に意味があると感じています。 

周りから取り残されたり、怒られたり、頭を下げたりすることが格段に多い発達障害の子どもとその親にとって、自然体で過ごせる居場所があることって、子どもも親も本当にホッとできるんですよね。

発達に困り感のある子どもが安心して過ごせる場所であり、その子を理解し、その家族にも寄り添ってくれるスタッフさんとつながることができる場所って素敵だと思いませんか?

発達障害の息子たちが療育を受けることができる現在のこの状況は、本当にありがたいと身に染みています。
というのも、兄くんが幼稚園児の頃、本格的に自治体の発達相談に通い始めたときに、発達検査の後に相談員さんから療育的なものとして提示されたのは、“感覚統合のためにはスイミングが効果的ですよ”というものだったんです。(実際の“療育”につながるの案内はありませんでした)
そのアドバイスをもとに、地元のスイミングスクールに通わせたのですが、もちろん一般的な指導が息子に合うことはなく、本人にも親にもコーチにも辛い時間になったんですよね…。

もし、今、療育にとまどいがあるなら、ぜひ一度、気になる事業所へ見学に行ってみてほしいなと思います。子どもは一緒に行かなくても大丈夫です!
見学の可否や、見学までのステップは地域によって違うことがあるので、まずは気になる事業所に電話をして「見学希望」と伝えてみてください。きっと何かが動き出すはずです。

見学希望の電話をした時に、聞いたことの無い言葉がでてきたら「初めてなので教えてください」と伝えれば、ほとんどの事業所さんは丁寧に教えてくださると思います。もし、電話をした時にスタッフさんの都合が悪ければ、時間を変えて連絡を取り合いたいと伝えてみてください。

万が一、電話でそっけない対応をされてしまったら、その事業所には縁がなかったと判断しても良いかなと思います。
たまたまの冷たい対応だとしても、子どもに対してその対応をされてしまうかもしれませんし、なにより、既にたくさんのしんどさを抱えている私たちが、悲しい思いをする場所に自ら近づく必要なんてないよね、と、私は思います。

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