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青山美智子「赤と青とエスキース」

読んだ本の紹介

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出版社:PHP研究所
発売日:2021年11月10日
単行本:240ページ
内容:

メルボルンの若手画家が描いた一枚の「絵画(エスキース)」。
日本へ渡って三十数年、その絵画は「ふたり」の間に奇跡を紡いでいく。
仕掛けに満ちた傑作連作短篇。

帯より抜粋

この本を読んだ理由

著者の作品で「お探し物は図書室まで」がとても良かったので、今回も期待して読みました。

あらすじ

一章 金魚とカワセミ
メルボルンに留学中の女子大生・レイは、現地に住む日系人・ブーと恋に落ちる。しかしレイは、留学期間が過ぎれば帰国しなければならない。彼らは「期間限定の恋人」として付き合い始めるが……。
二章 東京タワーとアーツ・センター
日本の額縁工房に努める30歳の額職人・空知は、既製品の制作を淡々とこなす毎日に迷いを感じていた。そんなとき、十数年前にメルボルンで出会った画家、ジャック・ジャクソンが描いた「エスキース」というタイトルの絵画に出会い……。
三章 トマトジュースとバタフライピー
中年の漫画家タカシマの、かつてのアシスタント・砂川が、「ウルトラ・マンガ大賞」を受賞した。雑誌の対談企画の相手として、砂川がタカシマを指名したことにより、二人は久しぶりに顔を合わせるが……。
四章 赤鬼と青鬼
パニック障害が発症し休暇をとることになった51歳の茜。そんなとき、元恋人の蒼から連絡がくる。茜は昔蒼と同棲していたアパートを訪れることになり……。

Amazon内容紹介抜粋

感想

題名にも入っている「エスキース」が下絵のことであることを私はこの物語で初めて知りました。
絵画の展覧会でデッサンを見たことがありますが、それも一つの作品なので、これが作品を通して大きなキーワードになっていることは、読まれていない方も想像がつくことでしょう。

若くして出会った男女が別れと再会を繰り返す、物語といって終えばそれまでですが、そこに至るまでに多く人や物が関わっていることが読んでいるととても不思議な気持ちですが、ふんわりと心地よさも味わえます。
著者の作品のやさしさが辛い気持ちを持っている、私のような読書に作品によって寄り添ってくれているような、そんな温かさも感じました。

理屈など考えることなく、素直に物語の世界に入ることこそ、楽しめる作品だと感じました。

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