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山本文緒著「ばにらさま」

実家の母が雨漏りに対しとても神経質になっていて、昨日からまた雨漏りと騒ぎ、午前中見にきてもらいました。
朝からとても風が強く吹いているので、屋根に上がっていただくのは気の毒でしたが、今できることはしていただき、雨が降ったあと再度連絡する事になりました。自分も充分高齢ですが、母ほど生きるとこうも意地になるのかと呆れてしまいます。私もああなるのかと思うと、これ以上生きしたくないです。

さて図書館から借りてきた本、最後は山本文緒氏最期の作品集でした。

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僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい……。(ばにらさま)
夫と娘とともに爪に火をともすような倹約生活を送る私。(わたしは大丈夫)
舞子は、浮き沈みの激しい胡桃に翻弄されるも、彼女を放って置けない。(菓子苑 )
余命短い祖母が語る、ヴァイオリンとポーランド人の青年をめぐる若き日の恋。(バヨリン心中)
主婦から作家となった私。仕事場のマンションの隣人たちとの日々。(20×20)
中学の同級生の葬儀に出席した夕子。遺族から形見として託されたのは犬。(子供おばさん);作品の帯から

六つの短編が収められているのですが、どの短編にも善人は登場しません。と言って悪人と言い切れる人もいません。著者の描く世界に登場するのは、ただ心の弱い人であるというだけというのがなんとも魅力がありました。

それにしてもこの作品集を出し1ヶ月余りで亡くなったのは本当に残念です。まだまだたくさん作品を描いてほしい作家さんでした。

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