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音楽家として母として妻として奮闘する姿

直木賞受賞作「テスカトリポカ」に苦戦しているので、ちょっと一息つこうとエッセイを手に取りました。

先般TV番組「王様のブランチ」でも著者本人が出演されていたSEKAI NO OWARIのメンバーであり作家の藤崎彩織さんのエッセイです。

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母親となられた著者が親になって知る自分の親や祖母に対する感じ方の変化や、子育ての悩み、子育てする親を取り巻く環境に対する考えなどに私自身も親の一人なので、興味を持って読ませてもらいました。

上手くできないことは、みんなで助け合ってやろうと言える社会でありたい。子育てのみが親だけで解決しなくてはいけないなんてことはないのだから。「子育てが苦手でも」p11
海外と比較しても、日本人はサボるのが下手な傾向があると思う。(中略)もっと堂々とサボる機会があってもいいかもしれない。「ブリナーを食べた夜」p33

また出産を経験したからこそ、女性の妊娠にまつわる考察も鋭いものがありました。

自分の身体は自分で守る。そんな当たり前の選択肢すら持てていない現状に違和感を覚えている。「T字の正体」p130

表題の「ねじねじ録」は著者の悩み方が、「くよくよ」でも「うじうじ」でもなく、さまざまな歯車が絡み合った様子が浮かぶ「ねじねじ」という言葉をバンドボーカルの深瀬さんからいわれたことに由来すると書かれていました。ミュージシャンの感性は鋭いなと感心しました。

多くが日経新聞夕刊に掲載されたものです。作家として著者の物語が今後に期待されます。

SEKAI NO OWARIのメンバーであり作家の藤崎彩織が、音楽を作って悩み、文章を書いて悩み、子育てをして悩み、音楽家として母として妻として悩み落ち込みながらも何とか前へ進もうとする日々の思いや風景を、本音で丁寧につづるエッセイ集。(Amazon内容紹介より)

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