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勿忘草の咲く町で(45-50)

女性作家の作品が続いたので、今読み終えたのは男性作家の作品です。

それも現役の医者である夏川草介氏の作品です。

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命の尊厳とは何か―?答えのない問いに必死で向き合う若き研修医と看護師の奮闘を描いた、感涙の連作短編集。(「BOOK」データベースより)

松本市郊外にある小規模病院を舞台に、勤務して3年目の看護師 月岡美琴と1年目の研修医桂正太郎は、地方病院の課題である高齢者患者に対する診療での苦悩に日々向き合っています。

物語ではありますが、田舎町に住む私たちにとってはまさに現実問題で、自分の親、そして自分自身の問題として読み進めました。

著者夏川草介氏自身長野県にて地域医療に従事しておられるだけに、物語が全てフィクションだけではないと思います。

著者の人気作品「神様のカルテ」同様、眼差しが暖かいだけに、今後どう取り組むべきかという問題を突きつけられた気がしています。

それでも物語が安曇野を彩る花で進むのにほっとした心持ちを抱かせるのも著者らしい作品です。

私のようなシニアはもちろん、若い世代の方にも未来の医療を考えていただく材料として、読んでいただきたいですね。



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