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読書備忘録

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2021年1月の記事一覧

世界がどんなに変わっても

相変わらずぐうたらな生活をしています。そんな生活に彩りを添えてくれているのが、読書です。昨日は久しぶりに連載好評の漫画を読みました。 へこんだ気持ちにゆっくりと空気が入っていく。深呼吸を忘れていた。『今日の人生』(7万部突破)から3年半。この間の「日々」に、書き下ろし「ポーランドごはん」を加えた待望の第2弾。(「BOOK」データベースより) 最近では漫画を手に取ることがなくなったのですが、著者の名前は以前から知っていて、SNSで第1弾をお勧めされて以来、ファンになりました

何も変わらない、変えようとしない

寒気のおかげで、外はまた銀世界になりました。寒いです。暖房もなかなか効きません。春はまだ遠いですね。 さて皆さんにもお気に入りの作家や、読んでおきたい作家さんが必ずおられると思います。私にもありますが、そのお一人が昨日読み終えた作品の著者吉田修一さんです。 琵琶湖近くの介護療養施設で、百歳の男が殺された。捜査で出会った男と女―謎が広がり深まる中、刑事と容疑者だった二人は、離れられなくなっていく。一方、事件を取材する記者は、死亡した男の過去に興味を抱き旧満州を訪ねるが…。昭

人を好きになるという、切ない想い

朝から比較的穏やかな日となり、夫は喜んでゴルフに行きました。私は洗濯後、読書をして読み終えた後横になりました。相変わらず、体調が今ひとつです。先ほど空模様が悪くなり、洗濯を取り込んでPCに向かっています。 今日読み終えたのは本屋大賞候補作となった伊吹有喜さんの作品です。 ある日、高校に迷い込んだ子犬。生徒と学校生活を送ってゆくなかで、その瞳に映ったものとは―。最後の共通一次。自分の全力をぶつけようと決心する。18の本気。鈴鹿でアイルトン・セナの激走に心通わせる二人。18の

”魂の番にようなひと”と巡り合う

目まぐるしく変わるお天気の中、できるだけ本の世界に入って、自分の体調を忘れるように頑張っています。 しかし昨日読んだ本屋大賞候補作は途中に苦しくなり、一旦本を閉じるくらいの衝撃がありました。その作品とはこちらです。 52ヘルツのクジラとは―他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。そのため、世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼

ミステリーも娯楽。難しく考えずに読みたい。

やっと太陽が出て、洗濯をしました。家事はそうにありません。 先週後半から全く食欲がなくなったり、夜中に急に食欲が出たりとひどい生活に陥っています。そんな中でも救いは読書です。 昨夜は東野圭吾作品を堪能しました。 名もなき町。ほとんどの人が訪れたこともなく、訪れようともしない町。けれど、この町は寂れてはいても観光地で、再び客を呼ぶための華々しい計画が進行中だった。多くの住民の期待を集めていた計画はしかし、世界中を襲ったコロナウイルスの蔓延により頓挫。町は望みを絶たれてしまう。

この本を盗む者は 深緑野分

あっという間に週末も過ぎて行きますね。いかがお過ごしですか? 芥川賞、直木賞の発表を待っていたかのように2021年本屋大賞候補作も発表になりました。 ノミネート作品は ・伊吹有喜『犬がいた季節』(双葉社) ・青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ社) ・宇佐見りん『推し、燃ゆ』(河出書房新社) ・加藤シゲアキ『オルタネート』(新潮社) ・伊坂幸太郎『逆ソクラテス』(集英社) ・町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』(中央公論新社) ・深緑野分『この本を盗む者は』(KA

自転しながら公転する

午前中主治医のところに行き、今の自分を相談しました。季節も悪いので、自分を責めず、今をやり過ごしていこうという話になりました。 そんな自分でも本を読むことができるのは幸いです。昨日は山本文緒さんの作品を読みました。 東京で働いていた32歳の都は、親の看病のために実家に戻り、近所のモールで働き始めるが…。恋愛、家族の世話、そのうえ仕事もがんばるなんて、そんなの無理!誰もが心揺さぶられる、7年ぶりの傑作小説。(「BOOK]データベースより) 山本文緒さんの小説を久々に読みま

夜明けのすべて

体調が悪いと何をするのも嫌になります。特にこの寒い時期はダメです。 本を読むのがやっとです。病気をお持ちの方はいかがでしょうか? 昨夜読み終えたのは瀬尾まいこ氏の作品です。 職場の人たちの理解に助けられながらも、月に一度のPMS(月経前症候群)でイライラが抑えられない美紗は、やる気がないように見える、転職してきたばかりの山添君に当たってしまう。山添君は、パニック障害になり、生きがいも気力も失っていた。互いに友情も恋も感じてないけれど、おせっかい者同士の二人は、自分の病気は

胸を締め付けられるも、根底に温かいものが流れている

昨日noteが連続555回を記録しました。キリがいいのでスクリーンショットとってしまいました(苦笑) これで気分が良くなるはずなのに、今朝からどうも調子が今ひとつです。 夫にあたりたくないので、できるだけ会話を避けています。 帰って来ない母を“とわ”は一人で待ち続ける。何があっても、前を向いて生きる―。草木や花々、鳥の声。生命の力に支えられ、光に守られて生き抜く“とわ”の物語。(「BOOK」データベースより) 昨夜読み終えた久々の小川糸氏の長編です。最初の温かい出だしか

心淋し川

私たち夫婦は今日無事結婚記念日を迎えました。コロナ禍で夫婦揃って元気であることのありがたさをかみしめています。 Instagramを拝見していたら、お若い夫婦で今日結婚10周年を迎えられたというかたが鰻重をあげておられました。コロナ禍で私たち夫婦は家で静かに過ごしていますが、昨年の年明けに愚息たちと東京で鰻を食べた時は、このような状況になるなんて予想もしていませんでしたから、本当に驚きです。 さて静かに家で過ごした私は、田舎町の図書館では最後の直木賞候補作品を読み終えまし

八月の銀の雪

日中10度まで気温が上がり、少し薄着ができた感じの1日が終わりに近づきました。全国的に暖かだったようですね。 暖かさに思わず夫婦で出かけたので、先ほど読み終えた作品がこちらです。 不愛想で手際が悪い―。コンビニのベトナム人店員グエンが、就活連敗中の理系大学生、堀川に見せた驚きの真の姿。(『八月の銀の雪』)。子育てに自信をもてないシングルマザーが、博物館勤めの女性に聞いた深海の話。深い海の底で泳ぐ鯨に想いを馳せて…。(『海へ還る日』)。原発の下請け会社を辞め、心赴くまま一人

アンダードッグズ

やっと雪も落ち着いたので、通っているジムに久々に行ってきました。 ジムの駐車場にはまだまだ雪が残っていて、駐車するのも一苦労でしたけれど、身体がスッキリした気がします。 さて年明けに借りてきた3冊の最後を昨夜読み終えました。 なかなかハードな作品です。 裏金作りに巻き込まれ全てを失った元官僚の古葉慶太は、イタリア人大富豪に世界を揺るがす計画を託される。それは、国籍もバラバラな“負け犬”仲間たちとチームを組み、香港の銀行地下に隠された国家機密を奪取するというものだった―。敵

インビジブル

今回の寒波は日本海側に大雪をもたらしました。 こちらも気温が連日マイナスなので、解ける気配がありません。北陸、東北地方ほどではありませんけれど。 そんな寒い1日をcovid-19を避けて、連日雪かき以外は家で読書とTV視聴で過ごしています。本日読み終えたのはこちらです。 昭和29年、大阪城付近で政治家秘書が頭を麻袋で覆われた刺殺体となって見つかる。大阪市警視庁が騒然とするなか、若手の新城は初めての殺人事件捜査に意気込むが、上層部の思惑により国警から派遣された警察官僚の守屋

汚れた手でそこで拭かない

1都3県に緊急事態宣言が出されましたが、こちらまた平地一面雪で覆われ、その意味でも身動きできない状態になりました。 最近の天気予報は外れることが少なく、常備食をかなり用意しましたので、食には不安がありませんが、隣町では停電も発生したりして、そちらの心配があります。どうかこれくらいで雪が収まって欲しいです。 さて年末年始をしゃばけシリーズで楽しんだ私ですが、昨夜は今月中旬発表される直木賞候補作を1冊読み終えました。 平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、認知症の妻を傷つけたくな