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数学嫌いの自分が数学狂いになった理由

子供に勉強してほしい親、たくさんいる。
勉強を楽しんでもらう工夫をしていたり、勉強する意味を教えようとしていたり。親が色々頑張ってみても、子供はなかなか勉強に精を出さないものだ。

それもそのはず、こんな親御さん達には毎回、ある共通点がある。

それは、
親御さんご本人が、勉強を楽しいとは思っていないことだ。

子供も親もつまらないと思ってやってたら、勉強なんてはかどるはずがないと、自分は思う。

先日この動画を見て、改めて数学の美しさに感化された。
暇がある人には、ぜひ一度、見てみてほしい。

Domain Of Scienceという海外の有名なチャンネルで、数学の全体像について語っている動画だ。

これを見て気づいた。「学校で教えられる数学は、この図の中でもつまらないものばかりじゃないか」と。
この図の中で、学校で習うものは代数学や三角関数、
数学好きの自分でもピンと来ないものばかりだ。

逆に、個人的に面白いと感じるフラクタル幾何学、カオス理論やトポロジーなどは学校では一切触れられない。これらを知らない人も結構な数いると思う。

つまり、学校や親たちの教育は、実は面白いものをつまらなくしているのではないだろうか?

「数学は楽しい」ことに気づけたきっかけ

まだ自分が前の学校にいたとき、自分が家に帰ってくると、親は不思議に思ったそうだ。
生徒が学校から渡されたはずの「計算カード」がなぜか出てこない。
数十枚の計算問題がひとつに束ねられていて、一日に百問解くことが義務付けられていたらしい。それを、自分が学校に持っていって以降一度も見ていないと。

結論から言うと、近所のドブに捨てられていたそうだ。
捨てた犯人は、もちろん自分だった。

正直捨てるのはどうかとは思うが(笑)、まあ無理もなかったと思う。
正直、今でもあれは無駄だったと思う。それ以降も、二次関数や行列など、学校の数学は全く楽しくなかった。

そんな自分には、ホームスクールに転校して、この考え方が180度変わった出来事があった。

当時の先生に授業を受けている最中、ある単語が彼の口から飛び出てきたのだ。

「フィボナッチ数列」という言葉だった。
この数列は知名度はあるのだが、当時の自分は知らなかった。ただ、彼の話を聞いていると、自分はだんだんと引き付けられていったのだ。
学校でしている数学とは何かが違う。そう感じたのを今でも覚えている。

フィボナッチ数列とは、無限に続く数列で、【0,1】から始まり、手前の数字とそのひとつ前の数字を足し合わせて、列に追加していく数列のことだ。

0,1,1,2,3,5,8,13,21

「これを渦巻き状にして出来るのが、黄金比という名の、世界一美しい比率だ、モナ・リザやパルテノン神殿にも使われている」と、たしかそんなことを教えてもらった。

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そのとき自分は、数学はただの計算だけではないと初めて気づかされた。

それ以降、その先生にいろいろ教わってゆく過程で、徐々に数学にハマっていった。
そうなるとテストの成績は自然と上がるし、テストでいい点を取るとさらに調子に乗ってはまり込むので、いい循環がうまれたのだ。

子供にむりやり勉強をさせる危険性

数学以外にも、文学や音楽、歴史、いろんなことにハマってみて分かったのは、
親が子に勉強を押し付けてはいけないということだ。

言い換えると、子供にあることを勉強してほしいのなら、
こどもがそれにハマれる入口を作ってあげるのが重要なのだ。

前述したように、自分は今、誰かに言われなくても自分で数学を勉強している。でもそうなれた理由は、親が自分に押し付けすぎなかったことだったと思う。

たくさんの親御さん方は、世間の目使命感
「こどもには算数ドリルや塾通いをさせなければ!」
と思い込んでいるが、それは子供のその科目に対する嫌悪感を足しているだけなのだ。

もし自分がそんなことをされていたのなら、数学なんて好きにはなっていなかっただろう。それに、親が子供にいくら「将来のため」といったところで、彼らがそれを理解するのは容易ではないだろう。

数学にハマった今だから言えるが、一度楽しさに気づいてしまえば、計算力なんて自然と身につくし、高校数学レベルも実は想像ほど難しくないと分かってくる。

つまり、教育者が重視すべきは「こどもが勉強すること」ではなく「こどもがその教科にハマること」なのだ。

最後に、数学の楽しさをこどもに知ってほしい人へ

最後に、数学の面白さがわからない人や、こどもに数学の面白さを知ってほしい人へ、何個か動画を紹介したいと思う。
これらは数学の真の面白さに触れている動画達だと自分は思う。
ぜひ皆さんにも見てもらいたい。

下の動画は様々な無限の違いについてだ。わかりにくいが考えてみれば考えてみるほど不思議だ…

上の動画は残念ながら日本語字幕はないのだが、四次元の超立体で遊ぶという動画だ。理解するのは恐ろしく難しいのだが、二次元の生物が三次元を理解できないように、我々が四次元立体を理解するのは無理だ。(例えば、高さが0のものは二次元物体だが、我々の世界で薄さ0の物体は無である。sのため、複数の次元が交わることは絶対にない)

トポロジーという数学分野の入門(?)動画だ。

恐ろしくシンプルな計算で、恐ろしく美しい図形が出来上がるのは不思議だ。

自分の大好きなyoutuberさんの動画だ。前述のフィボナッチ数列が自然に表れる謎についてふれている。

まあ、インターネットには大量の面白い動画が転がっているので、自分で探してみるのも手だと思う(特に海外のチャンネルはクオリティが段違いだ。日本語字幕で見てみてほしい)。おすすめは TedEd、Numberphile と Vihart だ。

…と、長文になってしまったが、今回はここらへんで。
それでは、また。