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若いの、食うか?

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架空の会話。
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下宿人・忍者ニャンコ神 ~先生と編集者~

下宿人・忍者ニャンコ神 ~先生と編集者~

先生「お前いまどっから出て来た?」

編集者「ベッドの下ですけど?」

先生「なんでお前、私んちのベッドの下にいんの」

編集者「……変質者?」

先生「知ってっけど。まぁいいわ」

編集者「あざまっす!」

先生「それより気になることがあって」

編集者「恋ですか」

先生「なんでそう思うんだよ」

編集者「ふわふわしてるんで」

先生「どこがよ」

編集者「アホ面」

先生「今に始まったことじ

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YYKK

YYKK

「これを社会の窓って呼び始めた人はなかなか機知に富んでいると僕は思う」ヨウスケが自分の股間のあたりをいじくる。
「え?ああ、ズボンのファスナー」ケイタは端末でゲームをしながら返事をした。「なんつーか。ここから始まる、みたいなことかね」
「確かに。生命のはじまりはここからだもんな!」嬉しそうなヨウスケ。
「シモネタかよ」返すケイタも楽しそう。
部屋のドアが開いた。女性が入ってきた。カイリだ。
「なー

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血を糞で洗う

血を糞で洗う

「ケツの穴から手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタいわしたろかぃ」
「いいんですか? やったぁ!」
「ずるい! 私も」
「僕だって」
「オレも」
「ワシも」
「Give Me!」
こうしてこわいお商売の人はケツの穴から手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタいわせ屋さんに転職。血ではなく糞に手を染めるようになり平和になる。

「今日はいい天気ですね。」
「天気ってなんですか?」
地底人に、お天気はあまり関係がないかもしれない。

先生と編集者

先生と編集者

編集者「先生、原稿をいただきたいのですが。」

先生と呼ばれた者「ここに500ページある。原稿料と引き換えに持って行け」

編集者「大作じゃないですか! 早速、拝見します」

先生と呼ばれた者「今、見るな。校正は要らん。即、印刷屋に持って行け。刷り上がった本を書店で買って読め」

編集者「先生」

先生と呼ばれた者「なんだ」

編集者「全部『あ』じゃないですか」

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好意

好意

「飲みに行きましょう」
「ふぅ」
「疲れてません?」
「疲れてないよ」
「飲みに行きましょうよ」
「心にもないことを」
「まぁ、ひどい」
「そう、ひどいんだ」
「ひどい人、好きですよ」
「初めからそう言えばいいのに」
「いまそう思ったんです」
「飲み行くか」
「初めからそう言ってるじゃないですか」

格ゲー中の二人

「ひとりひとりのキャラに『必殺技』があって、特定のコマンドを入力すればそれに対応した『必殺技』が発動します」

「そうなの?『必殺技』は律儀だねぇ」

「コマンドの入力を機械が認めれば結果として『必殺技』は発動しますから…律儀というのもどうかと」

「君も律儀なやつだな。気分屋さんの機械とか、いてもいいように思うんだけど」

「それじゃ機械じゃないですよ。そんな機械がATMとかだったら、困るじゃな

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僕とおかみさん

「…今日は、なんにもなかったよ」

「うそおっしゃい、なんかあったでしょう」

「いつもどおりのことだけが、あった」

「やっぱり、なんかあったんじゃない」

「そうかも。いつもどおりのことが、ひととおりあったんだ」

「なら、いい日だったんじゃない」

「うん、そうかも。ありがとう」

他の意味


「他意はありません」
「じゃあどこに行けばあるの?」
「えっ?!うーん…心のすみっこ…いや、外側かな?」
「なんか肩身が狭いみたい。ごちそうなのにね」
「ごちそう?」
「高級魚でしょ」
「その鯛じゃなくて…」
「他にも鯛があるの?」
「他意はそもそも他の意味ってこと」
「ええ?!魚じゃないの?」