【遊戯王】使わなきゃもったいない!公式カードデータベースの話
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皆さんはこんな思いをしたことはないでしょうか?
「○○デッキで使えるカードを探したい!」
「このコンボに使えるカードを見つけたい!」
「種族縛り、属性縛りデッキのサポートカードを入れたい!」
始めたての人から上位プレイヤーまで、この思いは共通のものです。エンジョイ勢が1枚のカードを活躍させたい思いからデッキを組むこともあれば、ガチ勢だって勝つためにあらゆるカードの可能性を模索しています。
ここで問われるのが、「自分一人の知識だけで要望に沿ったカードを見つけられるのか」という点です。
現在(2020年12月1日)、遊戯王OCGには10794種類のカードが存在します。
(遊戯王OCGカードが10000種を突破した記念のモンスター。登場したのは2019年10月12日)
20年以上の歴史を持ち、いわゆるスタン落ちを採用していないことからも生まれる膨大なカードプールが遊戯王の魅力でもありますが、それらを全て記憶することはまず不可能です。
そのため、プレイヤーがカードを探す際には外部であれ公式であれ何かを頼って見つけるのが常識となっています。
本記事ではそのような状況で頼れる手段を紹介します。そして、そのうちの一つである公式カードデータベースの活用法を特に掘り下げていこうと思います。
まだ見ぬカードと出会うには
①遊戯王Wiki
最もメジャーな手段だと思います。「○○デッキで使えそうなカード」がまとめられていたり、マイナーなカードであってもそれを活かしたコンボが紹介されていたりと、様々な情報が載ってます。ページ内で紹介されるカードもプレイヤー目線で気になるものが多く、カード同士がつながった状態で知識を得られるのが利点です。
ただしWikiという特性上、広く一般的に求められている情報が載せられていることが多いです。そのため、求めている情報が細かい場合などはドンピシャなカードを見つけられなかったりします。
②SNSでプレイヤー間の協力を得る
こちらは先日見かけたツイートです。どんな効果を持ったカードを探しているのか、どんなカードがそれに近いのか、最終的には何をしたいのかが一目で伝わる聞き方がされています。
Wikiでまとめて見つけられないのは、このような条件でカードを探している場合が多いと思います。この方法は、複雑な要望が直接解決されうる点でほかの手段に勝ります。
一方で無視できない欠点もあります。それは、SNSで普段から他プレイヤーと交流していることが前提である点です。土台がない状況からこの方法で疑問を解決しようとしても、一朝一夕にはいきません。
③公式カードデータベース(以下、カード検索)
本記事のメインです。カード名、効果、ステータス、出身パックなど、カードに関するあらゆる情報から絞り込むことが出来ます。
関連カードとして横並びに見つかるのがテーマ内カードだけのことが多く、プレイヤー目線で「このカードも参考になるんじゃない?」といった忖度をしてくれない難点はあります。
そのため、初心者に手放しでお勧めできる手段ではありません。カードにはどういった情報が与えられてて、自分が欲しているカードはどんな情報を持っているものか、を正しく理解できるようになって初めて輝きます。
遊戯王にある程度慣れていても、カード検索に馴染みが無いプレイヤーは多いと思います。そういった方やカード知識があまりない初心者でも、カード検索を活用できるようになる考え方をお伝えしようと思います。
いざカード検索
これはPCサイトで開いた場合の画像です。スマホでは「条件を絞って検索」の欄が閉じられています。
感覚的に使えるところが多いと思うので、すべての欄について言及はしません。風属性かつドラゴン族のモンスターを探したければ、【風属性】と【ドラゴン族】を選んで検索するだけです。
1点だけ注意するとしたら、レベルや攻撃力など、自分で数値を打ち込む欄についてです。例えば、求める条件がいわゆる帝ステ【攻撃力2400以上】かつ【守備力1000】などの場合は注意が必要です。攻撃力は左の欄に2400を入れればよいのですが、守備力は両方の欄に1000を入れないと条件に合わないモンスターも検出されてしまいます。守備力1000以上かつ1000以下という、ちょっと頭悪そうな検索をしないといけないんですね。
それでも、正直ここまではかなり簡単な話です。今回お伝えしたいのは下の欄ではなく、左上のテキストボックスを活用した検索方法です。
この検索方法を箇条書きで説明すると以下のようになります。
①テキストボックスにキーワードを入れる
②そのキーワードを抽出するために参照する部分を右欄で指定する
②の参照する部分が、右欄【○○で検索】の○○にあたります。たとえば、①で【落とし穴】と入れて②を【カード名で検索】とすれば、カード名に【落とし穴】を含むカードが検出されます。
ここまでならWikiでも同程度の情報が得られそうな気がします。【蟲惑魔】デッキのページを見ればまとまっていそうな内容ですね。
しかし、上記の手順②で他の検索方法、特にカードテキストを指定した場合、このサイトがとんでもなく便利なツールになります。
検索ワードをカードテキストから抽出する。つまり、任意のワードを効果テキストに含むカードを見つけられるようになります。
わかりやすく実例を挙げてみます。「風霊媒師ウィン」を使ったデッキを組むとしましょう。
「守備力1500以下の風属性~」と検索したくなるワードが見えますがいったんスルーします。ここで見据えているのはその少し先、「自分は風属性以外のモンスターの効果を発動できない」です。
このカードがいい例で、特定ジャンルを強力にサポートする効果はその分強烈な制約を伴うものが多いです。逆に考えると、そのような制約を伴う効果は強力なものであることが多いということです。
今回の例でいえば、他にも風属性縛りがかかるカードを探せば、重いデメリットを共有できるうえに強い効果を持つカードが見つかりやすいと考えられます。早速検索してみましょう。
まずはウィンのテキストから引用した【風属性以外】でやってみます。
このように、テキストに【風属性以外】を含むカードが検出されます。そしてここから検索ワードの幅を広げていきます。というのも、検索ワードは完全に一致させる必要があるため、探したい効果の方向性が定まっても、検索の仕方を工夫しなくてはいけません。
先ほど出てきたスノウベルからWWに行ってみましょう。今度はWW屈指のパワカ、アイスベルのテキストより【風属性モンスターしか】を引用します。
ここからSRという選択肢も見えてきます。このように、1枚のカードからデッキ全体の方向性を定めようと思ったとき、効果テキストの一言を基に視点を広げていくことが可能です。
上記例では検索ワードを1つしか入れていませんが、間にスペースを入れることで複数ワードを同時に検索できます。その場合は複数ワードを全て満たすテキストを持つカードが検出されます。
複数ワードの例と合わせて、今度はコンボパーツを探すときの考え方を紹介します。「魔女の一撃」を例に考えてみましょう。
このカードの発動を自分から狙うにはどうすればよいか。ここはカード検索で解決する問題ではありません。自分のひらめきでアイデアを導ければそれでいいですし、導けなくても問題はありません。こういう時にはWikiを参照しましょう。強制効果による発動無効を行うモンスターを相手フィールドに送りつけるコンボが紹介されています。Wikiからアイデアを得て、カード検索でそれを実行できるカードを探す。この2つの併用はかなりお勧めです。
さて、ここからはカード検索の出番です。強制効果で発動無効を行うモンスターを探してみましょう。Wikiで見つけたデスカリバーナイトのテキストより【発動する 無効にし】を引用して検索してみます。
発動無効と強制発動が別の効果だったり、「発動することが出来る」テキストだったりで一部穴がありますが、トリガーとなりそうなモンスターもきちんと検出されています。
こいつが良さそうですね。詳しく見てみましょう。
……???
…最後の一文のせいかな?
しかし、これでカード検索が終わりではありません。似た効果の探しようはまだあります。次の項で検索ワードの決め方と共に詳しく説明します。
検索のときに重要な思考
ここまでは、カード検索を活用すればどのような絞り込みができるのかを紹介してきました。
最後に、実際に皆さんがカード検索をする際に検索ワードをどのように決めれば良いかについてアドバイスをします。
結論を言うと、「自分が求める効果の発動条件や、その効果と似ているテキストを探し、その表現を一部引用する」がいいです。この記事内でお見せした検索例もそのようにやっています。
ここでの踏ん張りどころは、引用元となるテキストをどう見つけるかです。時には引用元無しに、自分でテキストをイメージすることも必要になってきます。
先ほどの「魔女の一撃」の例は、まず【発動する 無効にし】で検索しました。さらに検索を続けるとしたら次は【発動する 無効にする】がいいでしょう。何が変わったのって感じですが、【無効にし】と【無効にする】では検出されるカードがまるで違います。
この細かい点が本当に重要です。例えば「メリアスの木霊」を使うデッキで、墓地に送られたときに効果を発動できる植物族モンスターを探したいとします。
しかし、植物族を指定して【墓地に送られた】で検索しても1件しか出てきません。ここで「ダンディライオン」などのテキストを確認してみよう、と考えられるかが分かれ目です。
実は、この手の効果テキストのほとんどは【墓地へ送られた】になっています。これで検索すれば、植物族モンスターは40件ほどがヒットします。
(というか、【墓地に送られた】というテキストを持つカードは他の条件無しでも全体で36件しかありません)
このようにカード検索を真に活用するには、メジャーなカード知識やテキストの言葉遣い、表現に対する慣れが必要です。この点で初心者は苦労するかもしれませんが、Wikiなども併用してがんばりましょう。
おわりに
カード検索を活用するとこんな感じです。自分で見つけたカードによって自分のアイデアが実現するというのは、とても嬉しいことです。そのデッキを使うたびに誇らしい気持ちになれます。
皆さんも実現できてないアイデアがあればカード検索してみませんか?
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