幼い記憶、曲の名を知らず

父が亡くなるしばらく前から、気になっていることがあった。

私の父はジャズが好きで、
もの心ついた時から
私はジャズに浸かって育った。

特に、日曜の朝必ず流れる曲があった。
曲は覚えているけれど、歌えない。ジャズ難しい。

ふと（あの曲なんだろ？）って気になり始めたのは50代も後半。
存命だった父に聞いても

「覚えてないな」

父からＣＤを借りたのだけれど（レコードはプレーヤーがないから）
その中にはなかった。

やがて父が亡くなり、この謎は永遠に解けないかと思われた。

が。

テレビを見てたらドラマのＢＧＭがなんか聞き覚えある…

私「この曲、私が子供の頃聞いてたのかもしれないー。たらたらら～」
夫「それは曲が違う。ドラマはオリジナル。♪♪♪♪～だろ？」
私「それ！」
夫「ああ、『サイドワインダー』だ。」

生き字引・ダンナ！

で、ようつべで探して聞いたら、
私「違う…」
夫「これじゃない？」
私「曲は同じだけど、演奏が違う。こんな静かじゃない。」

聞いてみた。色々。ようつべ便利だな。あった。

ライアンカイザーのサイドワインダー。

乳児期幼児期毎週これを聞いて育ったんだ。
小学校に入学したら、母が私の音痴を心配して、
クラシックの名曲全集買って、ピアノに通わせたわ。

私は、音程こそほどほどに矯正されたけど、
ジャズの才能を目覚めさせることもなく、
ピアノの先生のうちにあった少女漫画に夢中になり、
絵に傾倒してゆくのであった。

幼児の英才教育、あてにならんと思っている。