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30代サラリーマンが竹細工にのめり込んでいるワケ。~右脳へのシゲキ~

5年前から趣味として竹細工に取り組んでいます。竹林整備に始まり、手提げカゴを中心に小物から生活につかうザルまで、今は自分の作りたいものや 友人の注文に応じてものを作っています。

あと子育て中でもあるので子供やその友達に竹に興味もってもらいたいと思い体験会を行ったりしています。

よく聞かれるのが「なんで始めたんですか?」

たぶん私もそんな人が身近にいたら同じ質問をしていたと思う。納得したいですもんね。きっかけや今も作り続けている理由を書いてみたいと思います。noteも7記事目?ぐらいなので、箇条書きスタイルで書いてみよう。

1、きっかけになった私の原体験

祖父が大工でした。私が3歳のときに逝去したため濃い記憶はありませんが、家には祖父が残した大工道具がたくさん。

祖父のマネをしてトンカントンカン 形があるようなないようなものを作って遊ぶ。カンナくずの木の香り、ゴツゴツした手のかっこよさ、出来上がった喜び。ここで五感を使って自然由来のものを自分の手で形にしていく感覚が育ったのだと思います。これが原体験。

2、3人の先生たちとの出会い

最初の先生は体験教室できっかけを作ってくれた隣町の作家さん。2人目の先生は生活の竹細工を教えてくれた山奥に住むおじいさん先生。そして3人目は今も師事する県外の大先生

ご縁によりそれぞれの方々の貴重な時間を割いて教えてもらっています。ありがたいことです。

2人目の先生は幼少期から竹細工を見よう見まねで習い、それを生業としてきた方です。80代でしたので「祖父に教わっているのではないか?」という既視感を覚えたものでした。しかし残念ながらまだまだ教わりたいころに逝去。この話はまた改めて書きたいと思います。

3、竹からの学び

たぶん竹林整備から先生方とのお付き合い、近所の子たちへの体験会まで、色んな事を学ばせてもらっていると思いますが、1つ挙げるとしたらこれでしょうか。

「作りたいものを形にする」

竹細工にも図面集というものがあります。ザルを作るためにどのぐらいの材料を何本そろえて、どんなふうに編めばいいか。最初、右も左もわからなかったので、それを再現することに取り組んでいました。それはそれで達成感があるものです。同じものができた!と。

しかし、3人目の先生にかけられた言葉が「どんなの作りたいの?」

まさにそれって「こんな感じのものを作りたいな」を形にしていく作業。
ぼんやりとした着想を材料の幅・厚み・本数、そして編み方に落としていきます。右脳→左脳にしていく作業、ですね。

しかも竹の面白いところは編むときに五感を使って常に材料と対話していく、というところです。グッと曲げると折れてしまいます。しかし緩いと形が締まりません。

曲げるぞ、折れるなよ、こうなれこうなれ、と竹と対話しながら五感からの情報で常に修正をかけていきます。これって意外と仕事と一緒だよなーと思っています。

なんとなくこうなるといいなを具体的な作業に落としていくこと。五感を使って伴走しながら、それを最終的なかたちにしていくこと。そこがサラリーマンが取り組む面白さでもあるのかなと思っています。知らず知らずのうちに右脳⇔左脳ができているのでは?なんて。

これからも謙虚に自分なりのペースで取り組んでいきたいと思っている竹細工。いい趣味への出会いとご縁に感謝です。

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