崖っぷち!!2ヶ月ヨーロッパオーディション【第3話】 〜就職できなかったらバレエを辞め、サンマルクカフェ店長の道しか残されていなかった僕。〜
こんにちは、みっちーです。
前回のお話、
は、楽しんで頂けたでしょうか?
続きが気になって夜も眠れなかったそこのあなた!お待たせいたしました、いや、お待たせしすぎたかもしれません。
しかし、そのまえに
ここで、ヨーロッパのオーディションの全体的な流れをざっと紹介させて下さい!
※注意※ バレエ団によって全然違う場合もある
まず、バレエ団がオーディションの申し込みを始める。
自分の経歴書(CV)を送り、バレエ団から招待状をもらえればオーディションを受けられる。
1、クラスの審査
・バー (バーを使った基本的な動き)
・センター (回転やジャンプ、女性の場合はポワントを履く場合もある)
2、ヴァリエーションの審査
・クラシックかコンテンポラリー、又は両方のソロを用意してみせる
・バレエ団がやってる作品の抜粋を学んで踊る
3、パドドゥの審査
・パドドゥの審査まで残った男女がランダムに組む
4、面接
・ディレクター、バレエマスター、その他関係者との面接
説明が長くなりましたが、こんな流れでオーディションが行われています。
それでは続きをお楽しみ下さい!
____________________________________________
他のダンサーと全力ダッシュでスタジオのドアを開けると、
次の審査の指導が
始まっていたのだった。
おわった…
顔面の血の気が引き、今までのことが走馬灯のように蘇ってくる。
そう思いながらも高い出費、今までの努力を無駄にしたくない一心で目ん玉開けて、耳を広げて、頭フル回転!
必死、とにかく必死、全ての五感を研ぎ澄まし全身全霊で振り付けを覚える。
[今までこんなに集中した事が無いってくらい頑張った、人生のベスト5に入るかも]
いくつかのグループに分けられ全員がひと通り踊った後、突然ディレクターから指名を受ける、なんとみんなの前でひとりで踊ることに
おわった…(2回目)
なんてことを思いながらも集中して踊る。
昔からギリギリの状況に立つといつも以上に実力を出せるせいか、なんのミスもなく無事踊り切った。
すると、
ディレクターから思わぬ一言が…
「とても良かった、みんなも彼のように音楽と一緒に踊るように。」
一瞬何が起きているのか理解が出来なかった。
実は、バレエを始めるかなり前からピアノを習っていた。きっかけは友達のレッスンしているところを見学しに行ったとき、
「ちょっと、ピアノに触ってみない?」
と言われて、ポロロン♪
皆んなに「みっちー君上手だね!才能ある!!」と、おだてられ
当時まだ幼かった僕は まんまと乗せられてピアノを始めたのだった!
ピアノ教室に入ってからは、ひたすら母と一緒に練習した日々を覚えている。
そんな経験もあり、バレエを始めてからよく音楽と一緒に踊ることについて褒められることも多かった。自分では無意識だったが
しかしまさかこんなところで、泣きながら弾いたピアノが生かされるなんて
『芸は身を助ける』
とは、まさにこのことを言うのかもしれない。
そんなこんなでヴァリエーションの審査が終わり、結果は、
無事通過。
一緒におしゃべりして遅れてしまったダンサーも無事通過していた、お互い顔を見合わせてホッと一息。
次の審査は女性だけのヴァリエーションの審査のため更衣室に戻る。
もうこんなことが起こらないように、一言も喋らずにバナナをかじりながらじっと次の審査を待つのであった。
オーディションはまだまだ続く…
次回!英語が通じないパートナー
____________________________________________
今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました!!続きも読みたいと思ったらフォロー、スキ、頂けると嬉しいです!頑張れます!
コメントもお待ちしております。それでは、また!
皆様のおかげで今日も最高の踊りをたくさんのお客さんに届けられます!ありがとうございます!!