見出し画像

喧嘩するほど仲がいい?


「いらっしゃい」

「どもども」

「今日は何にします?」

「う〜ん、ブルマンにしようかな。あれ?そう言えば今日はデートで
休みじゃなかったっけ?」

「ハハハ、そうなんですけど、ちょっと訳ありでして。。」

「ほぅ〜、さては喧嘩でもしたな」

「えっ!わかるんですか!?」

「わかるよ〜。デートのキャンセルなんてみんなそんなものさ」

「はぁ〜、まったくお恥ずかしながら。。笑」

「喧嘩出来るんだ?」

「どういう意味です???」

「ほら、喧嘩するほど仲がいいっていうじゃん」

「いじらないでくださいよ〜、これで結構落ち込んでるんですから。。」

「違う違う、茶化してる訳じゃないんだよ」
「喧嘩出来るってすごいこと、大切なことなんだよ」

「揉め事が大切なんですか?」

「そうなんだ。初めて出会ってさ、それからしばらくは喧嘩ってする?」

「しないですよー、気に入られようって必死ですもん」

「でしょ?つまりお互いの間の距離があるうちは、喧嘩って出来ないんだよ」
「喧嘩出来るってことは、その距離がなくなったってことでもあるんだ」

「そういうもんですかね〜、出来れば喧嘩なんてしたくないですけど」

「もちろんしない方がいいに決まってるけど、でもね、大人の喧嘩なら
逆にオススメしたいくらいさ」

「大人の喧嘩ですか?」

「大人の喧嘩は子供の喧嘩とはまったく違う」
「子供の喧嘩は単純にその時の感情でワッと喧嘩になるだけじゃない?
大人になってもこの類の喧嘩が多くてこれはまずい喧嘩」

「何でですか?」

「感情にまかせた喧嘩は単なる鬱憤の吐口にしかならない。
それは相手を傷つけるだけなんだよ」

「なるほど、そうかもですね〜」

「大人の喧嘩ってのはさ、お互いに自分の意見を素直に言う、
相手の意見を尊重してよく聞く、お互いの価値観や考え方の違いをちゃんと認めるってことを大前提に、喧嘩が終わったら、お互いに謝罪し、仲直りするっていう
プロセスが守られるものなんだよ」

「喧嘩っていうイメージとちょっと違ってくるかもしれないですね」

「そうだね。そこには相手を言い負かそうとか、ダメージを与えようなんて気が
まったくないからね」

「そうは言ってもなかなか感情的にならないことって難しいですね」

「怒りの感情が湧いた時に、深呼吸出来たらそれが一番だって言うよね。
咄嗟に心拍数を数えるって言う方法もある」
「大事な決断と同じで、一呼吸おくってことが大切なのかもしれない」

「人間出来てないと無理じゃないですか? 笑」

「喧嘩じゃなくても、人と喋る時には相手の顔を自分の顔に置き換えて話すと
失敗しないって言うよね 笑」

「精進します! 笑」

「おう!頑張るのだぞ 笑」

        「コーヒー入りましたよ」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?