ドキドキの心房細動手術で入院
こんばんは!
つるつるやすおです。
ただいま日本初のブラインドサッカー女子クラブ作りを進めてます。女子選手がパラリンピックの舞台に立てるように挑戦します。
なぜつくりたいのかはこちら↓に記しています。
前回は心房細動でブラインドサッカーシーズン終了の話でした。
入院初日
2階のCTスキャン室は冷房が効いていて入院パジャマでは寒く感じる程です。検査が始まったときに寒くなっていた理由がわかりました。
CTスキャン検査中に注入する造影剤。これを注入されると冷房が効いていた意味がわかります。造影剤が注入されると湯船に入っている時の様な熱さに全身が包まれるのです。
造影剤入れますよ~
…と看護師さんの声と同時に造影剤が体の中に入ってくるのがはっきりとわかるんです。針が刺さっている腕が熱くなって、反対の腕も熱くなって、心臓を巡って肺も熱くなって、頭に巡ってきて、最後に下半身に巡ってくるのが分かるほどです。
熱い、熱すぎる
冷房がなかったら上せそうな感じです。
CTスキャン装置が高速回転で動いているのがよく分かるのですが、MRIとは違ってこの回転の音は狭さと相まって苦手です…。
検査は直ぐに終わって病室に戻ります。
血がサラサラになる薬を飲んでいるので止血が通常よりも掛かります。
体が熱いままです。
病室に戻ると検温、体内酸素濃度検査と血圧を測定されて、手の甲に点滴用の針を挿されます。この針は退院日まで挿さったままになります。点滴が必要になるとこの管に接続して使いました。
本当は前腕に挿した方が入院生活では便利なのですが、担当看護師さんが前腕の血管を見つけにくかったようです…。
体脂肪を減らせってことですね、笑
左手の自由度が下がります。
食事もトイレも面倒です。
この時点から手術日の夜中0時までが尿量計測が義務付けられます。
トイレには自動計測器が備えられていてタッチパネルで自分の名前を選択して計測されます。
18時には入院中の楽しみのひとつご飯です。塩分控えめなのに味がしっかりついていて満足な食事でした。いつもより良くかみしめて味わって食べました。最後の晩餐な気分で。
水分補給は消灯時間から禁止なので水分も摂っておきました。
色々疲れてぐっすり眠る…
とはいきませんでした。
大部屋の人のいびきと寝言の合唱に2時頃まで眠れなかったのです…。
入院2日目
いよいよ手術かぁうまくいくといいなぁ
…と思いながら空腹を辛抱しました。
朝許されるのは2種の薬の服用と服用に必要な水分だけでした。
手術準備が始まる9時まではひたすら待つだけです。
検温・血圧測定以外はやることがないので読書をひたすらするだけです。
有料テレビがあるけどテレビは一切見ないと心に決めていたので読書です。
朝食の時間になると私以外の人に配膳されていい匂いが漂ってきます。
匂いだけじゃなくて、箸の音、器を置く音が襲ってきます。これ結構堪えますよ。手術前なのに空腹を感じるってことは余裕だったのかな。
食事時間後に薬剤師が薬を持ってきます。
この薬は持参したものと入院中だけ出されるもので、患者や看護師が勝手に取り扱えないように管理されてたんです。
薬を飲んだら手術に備えてレンタルパジャマからレンタル浴衣に着替えておきます。
あっという間に9時になって手術立会人の両親が面会に来ました。
立会人は病棟のデイルームで手術終了までひたすら待ちます。
看護師さんがやってきて車椅子に乗り換えて患者専用の裏道からエレベーターで手術室に向かいました。手術室は浴衣では寒くてちょっと震えそうでした。
踏み台に乗って高い位置にある手術台に横たわると、浴衣を脱がされて下着も脱がされます。
スッポンポンのまな板の鯉
まな板の鯉に心電計や手術に必要な計器類が次々に取り付けられていきます。腰周辺には大きな湿布の様なものが貼りつけられたのですが、これが氷を当てられるかの様な冷たさで体が勝手に仰け反ってしまいます。
ここで前日手の甲に付けられていた点滴チューブに点滴が接続されます。ここから点滴液と共に麻酔が入ってくるのです。
いよいよ始まります。
先生が「はじめますね」と声をかけて始まります。
よろしくおねがいしま zzzZZZ....
全ての言葉を言い終える前に麻酔が全身に回って眠ってしまいました。効くの早すぎ。
麻酔が体に入ってきた瞬間から全身に順番に廻っていく感覚が順番にわかるのです。左腕、右腕上半身、頭下半身の順で一瞬で巡ってくるのが分かる中、手術代上方にある照明がグルグル周り始めて焦点が定まらなくなったと思った頃から記憶がありません。
今回の心房細動に適用された手術は冷凍バルーンカテーテルアブレーションという方法です。
ざっくり言うと心臓内に達したカテーテルを膨らませてマイナス40度程度になる液体を導入して心房細動を引き起こしている心筋を瞬時に冷凍して誤動作を止めさせる手術です。
技術の革新ってすごいです。心臓の手術なのに米粒の半分以下の小さなカテーテルの傷が3か所だけで、鼠径部2か所(大腿静脈)と頚椎に1か所(内頚静脈)に入れます。だから入院期間が短くて済むんです。
手術中は眠っていたので全く記憶がありません。
手術が終わって麻酔が切れ始めた時に微かに手術終わりましたよという声が聞こえて病室に移動するベッドに移し替えられた事だけは覚えてました。
手術はおおよそ2時間、準備時間を含めて3時間。病室に戻ってから目覚めるまで約90分でした。
目覚めるとカテーテルを挿した3か所と冷凍した心筋のあたりの痛みが直ぐに分かりました。鼻には酸素吸入のチューブが取り付けてありました。
目覚めても麻酔の効き目で頭の中はボーっとしていて、話をしようとしてもろれつが回らなくて声量も出せない状態。そして言われたのは、寝返りをうってはダメ、起き上ってもダメ、身動きしてはダメ!ということ。
これが地味につらい。
海外旅行でエコノミークラスのシートに12時間搭乗するような感覚だったろ、夜行バスの4列シートで東京から岡山に行くようなつらさと言えばわかりますか?
腰がかなりつらいです。
トイレにも行けません…。
尿管カテーテルが挿されてます…。
ここで助かったのは水飲みとストロー。
身動きとれない中でも水を飲みたくなります。酸素吸入中は特に喉が渇きます。
蓋付きの水飲みとストローは神様です。
寝ながら水を飲めるんです。
ありがたさを実感しました。
目覚めてから少し経つとお腹が空いてきます。空いて空いてたまりません。
前日の20時から何も口にしていかいから空腹です。
とってもありがたかったのが、昼食が全て串に刺されて用意されていたこと。焼きおにぎりの様にかたいおにぎりが串に2つ、肉類、卵焼き、なども全て串に刺さっていたので寝たままでも食べる事が出来たので助かりました。
この時点で21時に拘束が解け、尿管カテーテルも取れることがわかったのでホッとしました。22時を過ぎると拘束が解けず、尿管カテーテルも取れないという話しになってたからです。
頭の中がボーッとする中ひたすら夜になるのを待ちます。
何もできない中でひたつら待つだけです。
痛い腰が痛い寝返りをうてない
手術後は看護師さんが短時間で頻繁に見回りにやってきます。その度に布団をめくられて患部の止血具合を確認されます。
T字帯を着用しているとはいえ、すっぽんぽんみたいなもんです。その度にすべてをみられます。そのうちどうでもよくなってきます。どうぞ見てください!の気分です…。
夕食も寝たまま食べ、いよいよ拘束解除の時間です。
尿管カテーテルの取り外しは痛いぞ!
とブラインドサッカーのチームメイトから言われていたから緊張していたのですが、看護師さんが自信ある声でうまいですから安心してください!というので半信半疑でいたら痛みは殆どなくて熱さだけで済みました。よかった…。
尿管カテーテールが取れたあとは寝返るが打てるようになって楽になれました。
でも、トイレに行った後にめまいが…。
手術後に自律神経が不安定になってめまいがすることもあるらしいです。
この症状も24時にはおさまって歩き回るのも楽々になりました。患部を見るとあちらこちらがアザらだけでした。
血栓ができにくくなり、血液がサラサラになる薬を飲んでいたので、出血すると血が止まりにくい上に、圧迫しただけであざができる状態なので真っ青でした。
この日の睡眠は快適そのものでした。
現代の医療技術の凄さを実感した一日でした。
入院3日目
心房細動の手術の身体拘束が解けて歩き回れるようになった翌朝も晴でした。目覚まし時計がなくても6時の起床時間前に気持ち良く目覚められる朝。
歩くと鼠径部と首のカテーテル挿入部の傷が痛くておじいさんの様な歩き方しかできない…。
朝一番の検温が終わったらやっと自分の下着に着替えてOKになったから着替えて、新しいパジャマに交換できたら新しい着心地が快適。気分よく新しい朝を迎えられました。
入院中はテレビを観ないと決めてたから入院3日目はひたすら読書。
朝食前に1冊
好きなことだけして生きていけ 千田琢哉
この病気をして人生観がかわりつつある中で興味があった1冊。
朝食の量の少なさを長い時間じっくりかけて食べる事でしのぎつつ読んだ1冊はこちら。
稼ぐがすべて Bリーグこそ最強のビジネスモデルである 葦原一正
病院内を散歩して気分転換しつつ読んだのこの1冊。
バカとはつき合うな 堀江貴文・西野亮廣
休日だったから病院内は静かで快適そのものでした。
ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする 中野吉之伴
色々かんがえさせられる1冊でした。
心臓の中の手術の翌日だというのに翌日に歩き回れるって凄いことです。
日本の医療技術に感謝です。そしてみなと赤十字病院の循環器部門の先生の技術力と先端性に感謝です。快適な入院生活を送れて7C病棟の看護師のみなさんにも感謝です。
入院4日目に退院でした。
入院費用は以下の通り。
入院費用(3泊4日)入院初日・2日目合計(11月分)
保険点数(高額医療限度額適用)
手術:265,647点
画像診断:70点
麻酔:600点
入院料:120点
包括医療:11,643点
医学管理:325点
保険点数合計:278,405点
一部負担金:57,600円
保険外費用
文書料:7,560円食事代:1,380円
入院初日・2日目費用:66,540円
入院3日目・4日目合計(12月分)
保険点数(高額医療限度額適用)
投薬:300点
入院料:50点
包括医療:4,984点
医学管理:540点
保険点数合計:5,874点
一部負担金:17,620円
保険外費用
食事代:1,840円
入院3日目・4日目費用:19,460円
入院費用合計:86,000円
これとは別途ににタオル類と院内着のレンタルをしたので1189円掛かりました。これは後日振り込み書が送られてきます。
ちなみに、保険適用がなかった場合の入院費用はどうなるかというと
保険点数合計284,279点= 2,842,790円
保険外費用合計11,969円
合計2,854,579円
保険があってよかったです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
つるつるやすおの自己紹介はこちら↓です。
ブラインドサッカーについて綴っていきます。 日本初の女子ブラインドサッカークラブが出来ていく歴史を見守ってください!がんばります!