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【記者会見】誰も興味がない尾崎えり子の頭の中が分かる17問17答!

私は4月1日から奈良県生駒市役所の教育指導課教育改革担当になった。
千葉県流山市で経営者しながら、片道600キロ5時間かかる生駒市で公務員になるという、こんな面白いニュース。
もっと取材が来るはずだった。
もっと興味を持ってもらえるはずだった。

なんなら、何を聞かれても良いように想定問答集も作ってた。

当たり前だが、メディアから囲み取材の声はかからなかった。
コロナであろうがなかろうがかからなかったと思う。
でも、記者会見をしてみたいで、自分で勝手に会見をしてみることにした。
わざわざTristに記者会見っぽい背景も作ってもらって。

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では、開始します。

本日はたくさんの方にお集り頂きまして、ありがとうございます。
早速ですが、記者の皆様からご質問をお受けしたいと思います。

Q1:あなたは誰ですか?
尾崎えり子と申します。千葉県流山市に住んでいます。beingは「戦う女の子」で、キングダムの楊端和に憧れています。36歳の私が「女の子」と言っているのは、単純にイタいのもあるのですが、子どものように遊びながら楽しく常識を壊していきたいという気持ちです。イバラの道が好きです。安定が苦手です。新しいことじゃないと興味ないです。承認欲求高いです。

Q2:なぜ公務員になったのですか?
公務員になりたかったわけではありません。私のビジョンである「すべての子ども達に親の文化資本に寄らない経験や人脈を面白く作る」を実現するためには学校と一緒に施策を行う必要がありました。民間として外から施策を行おうと3年間動きましたが、難しかったため、中に入って先生や教育委員会の人と同じ目線から動かしたいと思いました。

Q3:なぜ生駒市なのですか?
「教育改革担当」を「副業・兼業」で「テレワークも可」で募集していたからです。「改革者を求めているのだったら、私です」と面接でもお話をしました。あとは、偶然ですが、募集が始まった頃に生駒市で講演をさせていただく機会があり、そこで職員の方や市民の方と出会ったことも大きかったです。


Q4:どっちが副業なのですか?
本業は尾崎えり子です。私は(株)新閃力も経営していますし、NPO法人コジカラ・ニッポンの副代表もしています。どれが本業かというと「全ての子ども達に親の文化資本に寄らない経験や人脈を面白く作る」に向かって生きている尾崎えり子です。自分の会社もNPOも今回の生駒市も、私のビジョンの実現のための手段でしかありません。

Q5:どんな働き方をするのですか?
テレワーク可ですが、初めは5時間かけて市役所に通うつもりです。この4年間、全国でテレワーカー育成を行い、テレワークオフィスを運営してきましたが、何より大切なのは初めの信頼関係です。最初は教育指導課の皆さん、そして各学校を回ってヒアリングをし、学校側のニーズを自分の目と耳と肌で感じたいです。

Q6:具体的にどんなことをしたいのですか?
面談では「学校の空き教室にシェアオフィスを入れたい」とお話をしました。でも、これはあくまでも問題解決の手段です。今の学校や地域が抱えている課題を一気に解決できるからやりたいだけです。なので、生駒市の教育課題を調査もきちんとします。

Q7:なぜそのビジョンを持っているのですか?
話すと12時間くらいかかるのですが。子どものころ、私の友達で荒れている子がいました。「人を殴ろうとしたとき、ふとあの人が悲しむ顔が浮かんだからやめた」と言ってました。「あの人」は駄菓子屋のおばちゃんでした。地域で自分を想ってくれている誰かが1人でもいれば寸前で止められるのだと思いました。

私はいつしか少年犯罪専門の弁護士になりたいと思い始めました。そのために法学部に行きました。大学外の専門の先生に1年の時から受け入れてもらって様々な現場を見せてもらいました。少年院に行ったとき、彼らは「あの家を出るために。自立するためにお金を稼ぎたい」と言いました。「でも、稼ぐためにはまた悪い大人と一緒にいなければならない」とも言っていました。
義務教育の間に「稼げる力」を学び、地域でまっとうな大人とつながり、何かあったとき相談できる人を増やしておく。それを持続可能な仕組みとして作る必要があると思いました。弁護士の勉強をやり抜くモチベーションと能力がなく、私はビジネスでその仕組みをめっちゃ面白く作りたいと考えました。
※稼ぐとは「誰かの困ったを解決する」か「誰かの希望を実現する」のどちらかなので、社会を知り、相手を知り、自分を知り、対価交換を知り、過去を知り、未来を知り、とにかくたくさんの基礎知識が必要です。

Q8:今の仕事はどうするのですか?
もちろん、何ひとつやめずに続けます。そのために会社の方は4月から仲間を増やしました。そもそも、私の会社もテレワークで行っているので、私がどこにいようがあまり困ったことはありません。


Q9:どこで生駒市のテレワークをするのですか?
私のサテライトオフィスに「サテライト生駒市」の部屋を作りました。
空港をコンセプトにしているので、目の前はニューヨークで斜め前はロンドンです。この個室に入っている間は生駒市の業務に集中します。

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Q10:生駒市ってどこにあるんですか?
大阪難波まで20分、京都も30分、奈良も30分くらいで行ける、めっちゃ交通の便が良い町です。12万人の都市です。生駒山麓公園はアスレチックがありめっちゃ面白いです。
11月の2次試験は子ども達と一緒に行ったのですが、楽しかったです。

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以下のサイトは生駒がすごくよく分かるので、ぜひ。


Q11:実際に4月1日から市役所に入って、どんな感じですか?

4月1日に教育指導課に配属されたタイミングから、コロナ影響によって休校延長の決断に至る過程を3日間課長の真横の席でずっと見ていました。刻々と変わる状況、ひっきりなしになる電話、様々な課との調整。子ども達を守るため、正解がない決断をみんなが一生懸命考えていました。
耳から入ってくる先生達の会話を聞きながら「そっか、その観点からもリスクがあるのか」「確かに、それを選ぶとこっちのフォローが必要だわ」と私が全く見えてない教育を取り巻く360度縦横斜めの影響を知ることができました。全てが納得する答えなどないのだと知りました。
教育改革と意気込んでも、それは子ども達の安全安心が確保された上でのことです。
今の私の視野はあまりに狭く、私の視座はあまりに低い。それがわかって良かったです。
私は当初の予定を変更し、ひたすら遠隔授業の参考になる資料や情報収集と、休校中の子ども達の宿題の参考になる情報をまとめてシェアをしてました。依頼されたわけではありませんが、現場を知らない私に今できることはこれくらいしかなく、検討ハズレな案もあると思います。でも、一ミリでも頑張る職員の方々の力になりたいと心底思いました。
課のメンバー達は情報共有時、私にもちゃんと目を合わせてくださり、仲間になれた気がしてそれだけで、すごく嬉しかったです。普段テレワークで目が合ってるかどうかわからない形で仕事をしている私にとっては「目が合う」という行動がこれほどまでに所属意識を醸成するものとは思いませんでした。
子ども達と一緒にたくさん素晴らしい経験をするために、今はひたすら準備に時間をさきたいと思いました。

Q12:歯が白いと言われませんか?

あまり言われません。が前歯は3本は偽の歯です。大学時代、原付で事故にあい、前歯を失いまして。なので、少し白っぽく見えるのかもしれません。

Q13 :尾崎さんって自分のためにやってるんですよね?
そうですね。はい。自分が楽しくなければ、何やっても面白いアイディアなんて出てこないので。楽しそうじゃない人に誰も巻き込まれたくないと思うんで。私は自分の欲を社会のニーズに合わせることができるので、自分を中心に置いとくというのはすごく意識しています。

Q14:この前はお笑い養成所に通っていましたが、芸人にならないのですか?
はい。1年間通ってました。でも芸人にはなりません。なれません。「3を売る女」というネタが私の渾身の作でしたが、恐ろしく滑りました。企画力とプレゼン力の幅は広がったと思います。

Q15:忙しそうですがお風呂は毎日入れていますか?
入っています。そして、私の唯一の趣味である漫画も毎月欠かさず100作品読んでいます。

Q16:意外な特技を教えてください。
今となっては体は重く、その片鱗は一かけらもありませんが。野球ですね。実は硬式野球をやっていて、日本初の女性プロ野球選手を目指していました。今はキャッチボールやバッティングセンターに行くくらいしかしていませんが。

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Q17:今後は何をしていくのですか?

今はコロナの影響が学校直撃しているので、なんとか学校や先生たちをサポートできる方法を考えて、提案書つくり、相談し、ブラッシュアップ中です。
私はもう7年も起業家として動いているので、どうしても「私の力でできること」「すぐやれること」を優先してプロジェクトを考えがちになっています。また「1年で結果をださなければ」「採用されたんだから、今までにない方法を考えないと」と焦っている部分もあります。

そんな私の出す提案や相談に対して生駒市の職員の方々が

「行政にしかできないをちゃんと考えて、尾崎さんの中で整理してみるといいかもしれません」
「市として取り組むには、教委・学校を主役にしないといけないかと思います。(中略)せっかくのいいプランなので、少し、視点を修正して挑んでみてください。」
「1年でいっきに完結しようとしないことを心がけています。ゆっくり始めたら、他の課がサポートしてくれたりするんです。」

という暖かく適切なアドバイスをいただき、非常に非常に非常に勉強になっています。同僚がいる、先輩がいるってすごく嬉しい。しばらく組織から離れていた私は組織の暖かさを感じています。
私が持っていない視点からのアドバイスがめちゃくちゃ嬉しくて、新人として全部吸収していきます。

今後、行政にしかできないことを見極めて、私の力を活かせるプロジェクトに取り組んでいきたいと思っています。

最後に。ありがとう。響君。

私の友人の小学6年生 響君が目立ちたがり屋の私のために休校を利用して、記者会見動画を編集してくれました。iPhoneで自撮りした動画を渡して「ユーチューブ風に」って頼んだだけで、ササっと作ってくれました。すごすぎる。ありがとう、響君。



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