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大地震の発生確率が1%でも99%でもやるべきことは同じ
「南海トラフ地震」の発生確率、本当は「20%」? “えこひいき”がまかり通る地震予測を専門家が「百害あって一利なし」と断じる理由 https://www.dailyshincho.jp/artic…
経営戦略としてのBCP【講演のお知らせ】
このたび、日本賃貸住宅管理協会 東京都支部様主催の会員総会・懇親交流会(5月27日 月曜日)にて、記念講演第一部に登壇させていただくことになりました。
私のテーマは『経営戦略としてのBCP~経営資源を守る戦術が企業生存率を高める~』で、賃貸住宅管理会社の平時の防災対策と非常時における業務対応のあり方です。
2024 年4 月より介護事業のBCP策定が義務化されたましたが、「入居者の生活を守る」
能登半島地震から見えてきた防災 & BCPの現状と課題【メディア掲載】
このたび、日刊工業新聞社発行『月刊工場管理』(2024年4月号)に、「能登半島地震から見えてきた防災 & BCPの現状と課題~企業の防災対応とBCP策定の重要ポイントを再確認する~」と題する特別解説(4ページ)を寄稿しました。
本記事は、今回の能登半島地震から事業継続のあり方とBCP(事業継続計画)策定の重要性を振り返ることを目的に、この地震による企業への影響や、明らかとなった問題、現実的な
"回帰"的復旧から、"前進"的復旧へ
今から9年前に、私は『リーダーのためのレジリエンス 11の鉄則』(ディスカヴァー・トゥエンティワン社刊)という本を書いた。この本の中には、回復・復旧・復興、あるいはレジリエンスという言葉と緊密に関連する、一つのユニークな言葉がある。
それは「バウンス・フォワード(Bounce Forward)」という言葉だ。
一般に私たちが、大きな逆境や困難から早く立ち直ろうともがく時に、その先にイメージする
気候とビジネスのリスク・シナリオ【メディア掲載】
危機管理ポータル「リスク対策.com」にて、気候リスクをテーマとする新連載を開始しました。タイトルは『気候とビジネスのリスク・シナリオ』です。
実は、私は3年前にも気候危機をテーマとする連載をリスク対策COMに書いていますが、当時は新型コロナウイルス・パンデミックの真っ只中だったせいか、読者様の関心が気候危機にはあまり向いていなかったように思いました。
今回は、気候変動がもたらす危機的事態につ
能登半島地震と企業のBCP
石川県、富山県、新潟県の各地に拠点を置く企業は、この大地震にどう対処しただろうか。
大企業か中小企業か、BCPを持っている企業かそうでないかによらず、これほどの大地震には太刀打ちできないのが現実である。
BCPを策定しているからといって、震度7の地震災害の中、絵に描いたようにスムースに事業を継続できるわけではない。リアルな事業継続方針には3つのオプションがある。
一つは「事業を止めて復旧に専
BCPアドバイザーの独り言(2)
今回は、気候変動がもたらすであろう多種多様なリスクを評価し、解決策やリスク低減策を企業に提案するサービスのことを書いてみたいと思います。
このご時世、インターネットを通じて人々の知識や意識がグローバルになってきたし、世代交代も進んで、昔の慣習とか価値観がだんだん崩れつつあります。気候危機に対する認識も変わってきて、海外ではリアルに気候変動のリスクを受け止める人が多いようです。
一方、日本はまだ
BCPアドバイザーの独り言(1)
私のnoteは、おかげさまで「マルチハザードBCPテンプレート1.1」をはじめ、マルチハザードBCP系の各記事にコンスタントにアクセスがあります。少しずつ関心が高まってきているようなので、これからも期待したいところです。
少し残念なのは、そこそこアクセスがあるのに、その後のアクションにつながっていないことです。多くはそのままスルーされてしまうらしい。ユーザーさんたちが、何を期待されて私のnote
筆者が編集協力させていただいた日管協『防災マニュアル』が完成しました
防災・BCPの観点から編集協力者としてお手伝いしました(公財)日本賃貸住宅管理協会 東京支部発行の『防災マニュアル』が完成しましたのでお知らせ致します。
A4サイズ:234ページ
フルカラー
構成:第1部~第5部で構成
大地震や水害などの広域的な自然災害が発生した場合、賃貸住宅の入居者は、自分や家族の命を守り、安否を確認し、一日でも早く元の生活をリカバーできるように全力を尽くさなくてはな
気候クライシスと山のリスクマネジメント【メディア掲載】『山と渓谷』(2023年11月号)
山岳界をリードする登山専門誌『山と渓谷』に、下記の記事を寄稿しましたのでお知らせ致します。
媒体:『山と渓谷(11月号)』(2023年10月14日発売)
タイトル:「気候クライシスと山のリスクマネジメント」
体裁:カラー、見開き2ページ
近年は世界中で気候危機がより鮮明になってきており、登山においてもその影響やリスクは無視できないものとなりました。本稿ではすでに山で起こっている、あるいは今
#3 ビジネスインパクト分析の進め方
BIA調査票の目的ビジネスインパクト分析(BIA)のプロセスは、「調査」とその結果の「とりまとめ」から成る。このために用いられるツールは「BIA調査票」と呼ばれる。BIA調査票は、BCPで守るべき事業を構成するさまざまな業務について、事業停止の影響と迅速な復旧のための要件を洗い出すことを目的としたシートである。どの部門にどのような業務があり、そこではどのようなリソース(経営資源)が使われているか
#2 ビジネスインパクト分析の基本事項
ハイレベルBIAと業務プロセスBIABIAには何を対象とするかで2つのアプローチがある。一つは複数の事業部門(X事業、Y事業、Z事業…)を持つ会社が、非常時にどの事業部門を優先的に守るのかを選定するために行う。これを「ハイレベルBIA」と呼ぶ。
もう一つは、一つの中核事業を構成する複数の業務(仕入業務、営業業務、製造工程など)が止まった時に、どの業務を優先的に再開すべきかを特定するために行う。こ
#1 ビジネスインパクト分析(BIA)とは何か?
日本のBIAよ、どこへ行った?事業継続ガイドライン等を通じてBCPが正式に日本に紹介されはじめた2005年頃、私はビジネスインパクト分析(Business Impact Analysis:略してBIA、事業影響度分析とも言う)の研究に熱中していた。熱中の理由は、ビジネスインパクト分析を行うことで防災計画などにはない特徴的なBCPの指標を導くことができるからだ。
ところが、東日本大震災以降、BC
大地震発生直後に帰宅難民にならないための備え(2)
第1回はこちら
夕方の都会のど真ん中で大地震に遭遇した時のことを想像するに、なんとか生き延びるためには、少なくとも次の6つを日頃から念頭におき、意識的・物理的にスタンバイさせておくことが大切と筆者は考えています。
1)大群衆の波に飲み込まれないこと 災害が起こると、人は早く帰りたい、あるいは何か情報がありそうな気がするという理由でターミナル駅に殺到します。しかしそこで待ち受けているのは大混乱と
大地震発生直後に帰宅難民にならないための備え(1)
私たちは、街中を歩いているときにとつぜん大地震に遭うリスクが無きにしもあらずです。この時、公共交通機関が止まって帰宅や帰社できず、着の身着のままどこかの軒下で一晩待機するしかない状況に置かれるかもしれません。
私はこのようなリスクを想定し、自宅のある郊外から都心にでかける時にはいつも心がけていることがありますが、これを説明する前にまず、次のような想定をすることから始めたいと思います。
①人の流
大地震の発生確率が1%でも99%でもやるべきことは同じ
「南海トラフ地震」の発生確率、本当は「20%」? “えこひいき”がまかり通る地震予測を専門家が「百害あって一利なし」と断じる理由
https://www.dailyshincho.jp/article/2023/09100900/
デイリー新潮のこの記事、なかなか聞き捨てならない内容であった。
僕はこれまで、企業関係者のBCP策定講習会で「この先30年以内に〇パーセントの確率で大地震が起こりま