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海外大学進学に強い学校

夏前に下書きに入れていた記事を、いまさらながら仕上げて投稿します🙈

日能研より、以下のような記事が出ているのを見つけました。
東京都内の海外大学進学実績が多い学校についてのお話です。

 日能研では2021年から、海外大学の合格実績をまとめて報告し始めました。データを取っていると、特に22年から23年にかけて、私学の海外大学の合格実績が非常に高まっているのに気がつきました。
 というのも、21年、22年までは、各中高一貫校の現役合格者2人以上でデータを作成していたのですが、23年に表を作成したところ、2人以上だと約100校になり、改めて3人以上でまとめなおしたところ、それでも73校となりました。首都圏にある私立・国立・公立中高一貫校が300校弱ですから、全体の約25%の中高一貫校が海外大学に3名以上合格しているということになります。これほどまでに海外大学志向は進行しているのです。

上記記事より

この記事によると、2023年度の海外大学への合格者数の多い学校トップ5は以下の高校とのことでした。


それぞれの学校が自校のウェブサイトで発表している内容も確認してみました。微妙にズレがあるのは、合格発表のタイミングでしょうか。卒業生の数も私なりに調べて記入しましたが、微妙に異なります。理由はわからないので、日能研調べの方が正しいかもしれません。

広尾学園

コロンビア、カーネギーメロン、BU、BC、ジョージタウン、グリネルジョンズホプキンス、ノースイースタン、ノースウエスタン、ミドルベリー、タフツUC各校、Uペン、ウイリアムス、ウェズリアン、UCLグラスゴー、マンチェスター、ライデン、モナッシュ、メルボルン、シドニー・・
(合格実績203件/卒業生270人)


茗溪学園

ブラウン、コロンビア、デューク、スタンフォード、ノースウェスタン、グリネル、UC各校、ウィリアムス、ブリティッシュコロンビア、アアルト・・・
(合格実績73件/卒業生245人)


学芸国際(TGUISS)

ブラウン、コーネル、バーナード、グリネル、ライデン、ポモナ、スワースモア、UC各校、マンチェスター、Uペン・・・
(合格実績47件/卒業生127人)


開智日本橋

メルボルン、モナシュ、シドニー、UCリバーサイド、シラキュース・・・
(合格実績33件/132人)
※現役既卒の区別なし(他の学校は現役のみカウント)


三田国際

過去4年分をまとめた表のみでした(表がとても長いため貼れず・・リンクはこちらです)プリンストン、UCバークレー、USC、NYU、BU、トロント、マギル、キングスカレッジ、KUルーベン、ライデン、IE、メルボルン、シドニー、香港、延世大学、、、各国の有名大学への進学実績が並んでいました。(合格実績302件/4年間分、1学年277人程度)


リストにはありませんが、ICU高校も海外大学に進む生徒も多いです。人気の大学への進学実績もあります。

ICU高校(ICUHS)

イエール、シドニー、トロント、KUルーベン、グリネル、アーラム・・
(合格実績34件/240人)


なぜかリストにはなかった、渋谷学園両校も、チェックしてみました。

渋谷学園渋谷

コーネル、アマースト、グリネル、ジョンスホプキンス、NYU、UCバークレー、UCLA、トロント、キングスカレッジ・・・(合格実績件34件/200人程度)



渋谷学園幕張

ダートマス、シカゴ、UCLA、カーネギーメロン、BC、ポモナ、スワースモア、グリネル、・・(合格実績件64件/360人程度)


それから、私としては、海外大学進学で聞く学校のひとつにN高があると思うのですが、通信制高校は先の記事では対象外だったのでしょうか、入っていませんでした。

N・S高等学校

ジョンズホプキンス、ミネルバ、トロント、キングスカレッジ、モナシュ、クイーンズランド、シドニー・・・(合格実143件/9115人)


N高については、卒業生の母数が多いので、割合としてはそんなに多くはありませんが、140名を超える海外大学合格実績は注目してもよいのではないかと思います。


それにしても、少し前には、日本の高校卒業と同時に海外大学に正規学部留学する人は本当に少なかったと思うので、ここ数年で、学生や保護者の教育に関する選択肢が広がり、海外にも目を向けることが当然の時代になったのですね。


それから、上記記事では「DPを取り入れている高校で海外進学が多い」とありましたが、茗溪学園も、学芸国際も、開智日本橋でも、DPを選択する生徒は学年の中でほんの一部です。海外大学に合格している生徒のすべてがDP生ではなく、かなりの数の生徒が、DPではない日本の高校カリキュラムで卒業していることは知っておいてもよいかもしれません。
(日本の学校のDPは科目選択に制約が多く、特に理系で海外大学を目指す生徒にとっては不都合なこともあり、DPではなく普通のカリキュラムを選択することも多いのが実情のようです。別途日本の高校のDPについては記事にしたいと思っています。)


今後、海外大学進学の人気がさらにあがって、今以上に海外で大学に行く学生は増えるでしょうか。

個人的には、ここからは大幅に増えるのではなく、このくらいを保つか、もう少し増えるくらいかなと勝手に予想しています。

海外大学のTuitionの値上がりはすごい勢いで、円安の影響もあります。ヨーロッパならば学費は無料あるいは安い、ということもあり、ヨーロッパの英語プラグラムの学部進学も増えているようですが、日本国内の英語プログラムも以前よりよいものが増えつつあるようですし、進学先に日本の大学を選ぶ選択肢も、また人気が出てきているような気がします。

海外大学進学は、学費等に見合う価値があるか、冷静に判断して選んでいく人が増えるような気がします。

特に、帰国子女は、海外滞在が長かった人は特に、日本で暮らしてみたいという理由も加わり、日本の大学を選ぶことが増えていると聞きます(周りの帰国子女も日本の大学進学の方が多いです)。

逆に、それまで海外経験のない高校生は、海外大学を目指すことが増えていますね。
Z世代はある程度保守的というか、失敗のないように動く傾向があるようですが(社会背景に起因しますね)、でも秘めた野心や挑戦の心は持っているような気がします。それぞれ、個人の持つバックグラウンドや興味関心、そしてタイミングさえもよく考えて、いま自分に必要なことが何かを判断し、周りの流れに乗るのではなく、きちんと選び取っていくような気がします。


引用した記事にあるような中高にいると、「海外大学進学は特別なことではなく普通の選択肢のひとつ」だと感じられるようになり、それは素晴らしいことだと思います。
でも、それを目当てに学校選びをする必要はないですよね。

こういった学校で得られるリソースやサポートとしては、
・海外大学に進学した卒業生が体験談を話しに来てくれる
・出願のタイミングなどをフォローしてくれる
・学校から出してもらう英語の推薦状の準備に慣れている

などが挙げられると思います。
学校によっては、SAT試験会場になっていて、本校生徒は受験しやすいとか(SATのために遠くの都道府県に行ったり、下手をすると海外に受けに行くなんてこともこれまでよく聞きました・・)、、そんなこともあるのかもしれません。でも、卒業生保護者などからは、学校が何かしてくれるというよりも自分で、生徒同士情報交換し合って頑張った、と聞くことも多いです。


ですから、記事にあったような学校や、この投稿にあげたような高校にいくチョイスはもちろん素敵ですが、海外大学進学希望でも、さまざまな理由からこれらの学校には行かないこともあると思います。
でも、特別に海外大学進学の実績がない高校でも、いまはたくさんの外部サービスがあるので、そういったところを利用して、仲間を作っていくことも十分にできるので、今回の内容は、学校の特長を知る要素のひとつと見られるといいのではないかと思います。

海外大学進学サポートサービスの一例
(無料から超高額まで、、ほかにも様々あります)
52Hz(無料)
アトリエバシ(無料・選考あり)
白川寧々さんのオンラインサロン出願組(月3000円)(紹介)
栄陽子留学研究所
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Crimson Education
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