ザ・平均家族
私と母と父。
我が家の構成員(タイプ:人間)はこの3人である。
何を隠そうこの3人の人間、
日常で抱く感想や、ハマるものなど
生活のあらゆる言動が
あまりにも平均的すぎるのだ。
たとえばドラマを観ていて
「このドラマ、あんまり話題になってないみたい
だけど、私はすごく面白いと思うなぁ〜」
などと思っていると、そのドラマが”今年の好きなドラマランキング”で
堂々1位を獲ってたりする。
「なにこの曲!めちゃくちゃいいじゃん!」とか言っているその曲は
オリコン1位でミリオンまで達成してたりする。
好きなもの、いいと思うものが
どこまでも一般ピーポーなのだ。
そして、みなさんはお気づきだろうか…
この話で最も恐ろしいのは
「自分だけがこの作品の良さをわかっている」と信じて疑っていない
というところだ。
こんなにも平均的な感性の持ち主なのに
私の家族はみな、
「自分はトクベツな感覚を持っている」と
思いこんでいる。かなり重症だ。
そんな我が家でいま流行っているものといえば
NiziU、鬼滅、 Netflix。
胃もたれするほど
巷で見聞きしたエンタメワードが
今日も我が家で飛び交っている。
ーーたしか、静岡県民の構成が日本全国の平均に近いことから新商品のテスト販売は静岡県で行われることが多い、ということを聞いたことがある。平均さが求められている。もっと規模を小さくしたいなら我が家でやればいいのではないだろうか。ーー
ところが最近、そんな家族にも変化が起きている。
”トクベツピーポー思想”が染み込んでいた我らも
あまりにも自分たちの感想が
世間一般と一緒なので
さすがに、じわじわと自覚し始めた。
「なんかさ、いっつも平均的じゃない?」
そう思ってから日々を過ごすと、
やはり、どこまでも平均的なのだ。
そして諦めた。
自分たちがトクベツだと思うのを諦めた。
そうして自虐的につけた我が家の別名がコチラ
「ザ・平均家族」
今となってはこうだ、
たとえば私が言う
「これってさぁ、あんまり面白くなくない?」
すると母は言う
「それ、たぶんみんなそう思ってるわ。
だって平均家族だもん」
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