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熟年夫婦あるある 言葉選びは難しい

認知症の義母と定年した夫と暮らす私は、「放っておく力」と「反応しない練習」の鍛錬の日々。修行僧の様な気持ちで毎日を過ごしています。

ちっとも極意を体得出来ない私ですが、そうか、放っておけばいいのか!反応しなければいいのか!という事を知っただけでも、目から鱗でした。そして、夫のカチンとくる発言はなるべく、スルーするようにしてから、ほんの少しだけ無駄に怒って疲れる事が減った気もします。

そんなある日…
相変わらず入浴を拒否するおばあちゃんを、今日こそはそろそろシャワーしてもらわねばという土曜日でした。
夫は朝からテニスでその後テニス仲間と昼飲みの予定。熱中症警戒警報が出ている中、テニスして飲んでくる60代後半というのも、どうかしている。
が、とにかく午後遅くに帰ってきてばーさんにシャワーさせるという夫を送り出した。
私は、次の日に息子夫婦が家に来て一緒にお墓参りに行く予定だったので、家の掃除したり、仏壇の花や果物やお菓子を用意したり、料理の準備をしたりして過ごしていた。そして、エアコンをすぐ切ってしまうおばあちゃんの様子を何回も見に行き、その度に案の定エアコン切れているので、エアコンをつけるを繰り返していた。今日はシャワーしましょうねとその度に声をかけて、毎回嫌だと言われていたのだが、2時過ぎのタイミングで、「そぉ?」と言い出したので、すかさず誘導。夫無しでシャワーが無事終了。
酔っ払って帰ってきてからやるのも大変だから、おばあちゃんのシャワーが終了していれば、喜ぶだろうと思った。

すると、4時半頃帰ってきた夫に、シャワーはもう終了した旨を伝えた。
私は夫が、「ありがとう!」というと思った…。

なんと夫は、「やれば出来るじゃん!」

ハァ?怒💢
なんだ、ごるぁ?
ハァ?
ふざけんな!
やれば出来るじゃん?
何様だぁ?
ありがとうございます、だろッ?
ボコボコボコ。

これくらいの勢いでキレました。

放っておけていないし、メチャクチャ反応している。

夫は多分、「ありがと!助かる!」と思ったのだ。
なのに、ちょっと酔っ払っていい気分だったのと、なんだか照れ臭い気持ちで、そんな風に言ったのだと思う。
今、振り返って書いていると、そうなんだと思う。
ありがとうというのが照れ臭くて、「なんだ、おまえ、やれば出来るじゃん」みたいに言ってしまったのだと思う。

でも、完全に発する言葉の選択を誤って、奥さん(私)にキレられている。
「やれば出来るじゃん」は、マズイ。
いつもはやってないよね。やりゃあ、出来るんだから、いつもやってね。
という意味に捉えられかねない。実際私は、そう感じた。
そこは、スルーして、言葉の裏の意味を変に自分で付け加えて反応しないのが正解なんだとは思うんだけど、やはり反応してしまいました。
言葉選びは、難しいもんだなぁ。
コイツ(夫)は、毎回必ず言葉選びを間違えるなぁ。必ず、一番選んじゃいけない言葉を選ぶなぁ。
自分も言葉選びを気をつけよう。と心に誓った。

後日。
夫が散髪に行って帰ってきた。
私「あー、おとうさん、スゴイさっぱりしたね!イイじゃん。」
夫「え?今まで、スゴイむさ苦しかったみたいに聞こえるけど。」
私「…。」
確かに、そう聞こえるかも。

あー、言葉選びは難しい。