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「営業部にプラスになる仕事を創出する」AZism人 Vol.9

――お名前をフルネームでお願いします。

外海(とかい)龍一です。年齢は33才です。

――所属は?

経理部です。

――幼少期はどのような子供だったんでしょう?

幼少期から本当にゲームが好きで、父親がやってるドラクエを横で見てたり自分でやったりしてました。それで専門学校の時アルバイト探してたとき地元に通ってたゲームショップがPAOだったのでPAOのアルバイトの面接を受けたのが始まりです。

――他のお店も面接を受けたそうですね?

はい。他のアルバイトで受かってたところもあったんですけど、PAOにしました。

――PAOにした理由は?

面接をしてくれた店長が壇さん(現:竜星のPAO町田店店長)で

他の法人さんのアルバイト面接は『毎週何日出れますか』『趣味なんですか』という感じだったんですけど、壇さんは面接時、自分の夢を語って頂いて、そこがちょっと面白いなと(笑)。こんなただのアルバイト面接にきた人にすごい熱量で会話してくれる人いないなと思って。

あとお客さんとしての印象も、接客だったりとか面白いお店だっていうのがあったんで、面接とリンクして良さそうだなって感じたからですね。

――その時のことは覚えてますか?

はい。面接受けたのは12年ぐらい?前ですけど、他の面接と全然違ったのでいまだに覚えてます。なんかピースとして捉えられるのか、チームの仲間の一員として捉えられるのかの違いは感じました

――アルバイトで入社してからは入る前と比べて違いはありましたか?

もうほぼ予想通りというか、理想的な。本当に好きな商材、でお客さんに楽しんで頂くために自分の出来る最大限でやるっていうところで自由な発想で色んな事チャレンジさせてくれたりとか。本当に思い描いた『好きなことで働く』にかなり近い状態だったんじゃないかなって。何で時間とか全然気にせず、めちゃくちゃお店にいましたね。

やりがい搾取って言うとちょっとアレですけど(笑)。でもその言葉が当時あったとしても続けられてたぐらい全然苦じゃないぐらい、自分のやりたいことが仕事になってる状態でした。

▲2009年、アルバイト時代の外海さんの写真。若い!


――社員になってからはどうでしたか?

華やかな仕事だけじゃなくて裏方の仕事とか、一緒に働くメンバーの査定とかが入ってくるので自分一人が楽しいじゃなくて、もっとチームとして、お店として店舗として楽しくお客さんを喜ばせて、一本一本を大切に売っていきましょうっていうところが店長とか社員になってから変わりましたね。

――売上数字も気にした感じでしょうか?

昔は数字に関してはあって無いようなものでした。試算表とかも見てなかったし、数字に対してすごくストイックに頑張ったとかそういうわけじゃなかったと思います。

最低限の目標とかはありましたが、当時は試算表なども読めませんでしたし
数字よりもとにかく目の前のお客さんを楽しませる、1人でも多くファンを作ることに情熱を注ぎ特化していました。

店舗が厳しい数字でもお客さん楽しませられているのは感じていて、現実よりも理想論を追っていたファンタジーみたいな感じだったかもです。

当時、AZグループで第3事業部を支えていただいていた飲食事業部・らじんのみなさんには本当に頭が上がりませんし、支えていただいていたのにも関わらず頭ハッピーな感じで恥ずかしい限りです……

ただ、お客さんを楽しませることを楽しむ心やモノを通して感動を売るような体験や経験は本当に自分にとって幸せでしたし、何より働くことが楽しかったです。

――今の店長さんを比べると全然違うと思いますか?

全然違うと思います。当時と比べると売上規模もかなり増えていますし、数値経営管理の厳しさもありつつ、一緒に働くアルバイトの方も増えてシンプルに大変だな~と感じます。その中でも理念を体現しようとしている姿を見ると本当にすごいと思います。


――その後、店長からSV(スーパーバイザー)になりましたが、その時のことをお聞かせください

前の統括者が退職されて、手塚さん(現 専務取締役)に変わったときぐらいでした。町田さん(現 第3事業部マネージャー)がAZismに戻ってきたときで、町田さんはまだ役職がなく、八王子で店長としてやっていたときと同時期です。

――当時は町田さんと衝突したという話ですが、実際どうだったんでしょう?

自分はアルバイトからの延長線上で来ちゃった部分があって世間一般的に求められてる数字だったりとかに甘い状態でした。

町田さんは本当に結果を出すための考え方、行動がしっかりしていました。AZismにいなかった時期も色々経験していて、PAOで店長やってたときも数字出されてる方なんで、ちゃんと結果にこだわる姿勢だったり考え方がベースにあって。

結果を出さないと自分たちの事業部が生きていけない、っていうことも一番わかっていて。そこの部分で僕が全然追いついてないっていうのがあって。そこの狭間でぶつかってた感じですね。

加えて当時はノウハウがない時代だったので、他社さんのやり方をまずインストールしてから『守破離』の順番でやりましょうって流れでした。なので町田さんが思い描くやりたいことをかなり我慢していたみたいです。本当はもっとこうしたら売れるんじゃないか、みたいなことを一緒に同じレベルで考えられることが自分ができなかったのも要因の1つかなと。

――当時はかなり悩まれていたそうですね

元々、ゲームっていう商材がオンラインやダウンロードが進むことでどんどん無くなっていく状況の中、トレカが町田さん以下みんなの努力で軌道に乗り始めました。店舗出して増やして上手くいってまた出店してって感じで。

僕はゲームがすごい好きだったんですけど、やっぱり見れば見るほどやってることが数字に結びつかなかったりとか、ゲーム業界自体もスマホゲーとかの影響もあって売上が下がっていて。

だから手塚さんに町田さんにどんどん全て担当してもらった方がいいかなっていう話をしました。

立場的には町田さんの上だったんですけど、町田さんが上にたったほうが第3事業部に一番必要で町田さんのやり方で進めたほうが絶対良いって。手塚さん、町田さん、僕の3人で会話しました。

――そのとき、町田さんはどういう話をしたんでしょう?

町田さんは、そんな事で逃げずにやれよ、っていう感じでした。絶対できるから諦めないでちゃんとやりなよって。トレカの事も勉強すればいいんじゃないって。

それで竜星のPAO中野店の店長としてチャンスを頂いてやったんですけどそのときも結果を結局出せなくて。今は中野は黒字化して頑張ってますけど当時僕がやってたときはずっと赤字な状態だったので。トレカっていうすごい良い商材をもってしても、やる人とか考え方とか実力で結果が出る出ないっていうのを改めて実感しました

あと中野店をやる前の段階で、すでに桑ちゃんとかジョンくん(現 第3事業部 スーパーバイザー)もどんどん店長して頭角表してきてて、数字をしっかり出せる町田さんの右腕になってきてる状態だったんですね。その2人が将来的に偉くなって稼ぎたいっていう気持ちが強かったんです。

その当時、僕と町田さんで第3事業部の上の人がいっぱいな状態でした。で僕としてはまだ結果もずっと出せてなくて第3事業部に長くいるけど数字を出せてない現状だったので、自分が辞めて空いたポストに実力があって上に来たいって若手をあげた方がいいんじゃないかっていう相談を手塚さんにずっと半年ぐらいしていましたね。

今思えば、自分の辞める判断を正当化する為に周りの人や環境を使って辞めるための屁理屈をこねまくってたという感じです(笑)。

そして、こんなこと言わなくても大丈夫だと思いますが、桑ちゃんとジョン君は僕がいてもいなくても関係なく本人達の努力と能力で今の立ち位置を勝ち取ったんだと心から思います。素直に尊敬できる2人です。

▲2019年決起会、左から和田代表、町田さん、外海さん。
外海さんはこの頃、自分の進退含めて悩んでいた時期とのこと。


――その半年間、手塚専務はどういう反応をしたのでしょう?

基本は、そういうのは気にしないでっていうところですね。諭してくれてるというか、AZism辞めたら何するの?って。

僕はその時、ゲームほどの愛を持ってトレカに接することができないし、当初自分が入社したゲームが好きで仕事ができるところも達成できなくなっちゃったし、経済的にもうちょっと豊かになりたいなっていうタイミングでもあったので転職して何かしようかなって思ってました。

ただ手塚専務は「それって逃げじゃないの?」って。

ちょうどその時、中野店オープンのタイミングだったので、それだけ悩んで頑張ってるんだから絶対結果出るよっていう言っていただきました。それでやらせてもらってダメだったら、また考えようって会話をしました。

――しかし、残念ながら結果は出なかったと

そうですね…もちろん勉強も努力も足りなかったからなのですが、当時の僕は努力の時間と結果が見合わない事に対して心が折れかけて情けないですが最後までやり抜けず途中で諦めてしまったということです。

本当にごめんなさいっていう話をしたとき、ちょうどそのタイミングで経理部に人が欲しいって話があったんです。それでじゃあ経理はどう?っていう話を頂いて。

――その話を聞いたとき、どう思いましたか?

会社の中で活躍できていない、長く金属しているだけの恩恵でそんな必要とされていないという気持ちでいっぱいだったので、環境を変えたりして、また必要とされるかもしれないきっかけになるかもな~と。お話聞いた段階でも、自分の気質的にも向いているかなと思いました。

あとは経理に行くことが誰もマイナスにならないんじゃないかなって。経理は人が足りない、僕は第3でキャリアを伸ばしていくってのが想像できてなくて事実的にも無理。下の人は第3の上の席が空いて行けるし、手塚さんを悩ませること無いし良いんじゃないかなと。

なので、一旦それでやってみましょうっていう話で落ち着いた感じです。

――実際、経理部に異動してみて最初はどうでしたか?

経理部のみなさんが意外と優しくてちょっとギャップがありました(笑)

しかもみなさんなんだかんだ店舗や働いているみなさんへの愛があるなって、一緒に働く機会が今までなかったのもあって余計に感じましたし、もっとみんなに知って欲しいなって思いました。

あと基本的にみなさん素直なので、新しいことの吸収にも前向きですし、逆に店舗にいたら気づかないような視点での提案など伝えてもらえることはありがたいなーと思いました。それとダメなことはダメ!って言える厳しさを持っていることも経理業務の質的には必要なことなんだなと学ばせてもらいました。

実務的な部分でいうと、基本的にルーティン業務という感じで。試算表を作るための会計ソフトの使い方や支払いの流れとかですね。

今どこに何を支払ってどういう管理をしているのかとかっていうお金の流れをどういう形でやってるのか? それぞれ担当ごとに聞いていきました。担当さんがもし辞めたりとか仕事できなくなったとしても僕ができるよっていう状態を作ろう、っていうところからスタートでしたね。

――山口常務とパートさんたちがやっている業務把握をしていった感じでしょうか?

そうですね。常務は細かい入力とかはやっていない、ポジション的には財務側なので経理側のポジションとしてパートの方が抜けたり穴が空いたりしても僕ができるようにしましょうっていう。あと単純に社員が常務の下には一人もいない状態だったのでその部分も動けるように一年ちょっとかけて把握し、できるようにしていった感じです。


――把握が終わったあとは何を行ったんでしょう?

仕事の内容はほぼルーティンで回るものなので、その中で起こる問題をいかにスムーズにできるようになるか? 等ですね。

たとえば営業部に資料を出してほしいけど集まらない。そもそもそれって依頼の仕方が悪いのか? フォーマットがないから集められないのか? 営業部と経理部との間で起こってる問題の解決をするようになっていきました。

――そのあたり、店舗経験があるのは強みだったのでは?

そうですね。お互いの正義とか優先順位があるんです。お互いすべてを言わないので、訳が分からない状態でお互い依頼し合っちゃう、みたいな。

経理側としては怒りたいわけじゃなくて、こんな仕事しなくていいよって言ってあげたいところはあったりするんですけどそこが伝わってないというか。

パートさんも10年以上経理でやってたりしますけど、立場としてはアルバイトなのでアルバイトの自分たちから店舗の社員さんとか管理職の方に何かとやかく指示を出してルール守って! とかは心理的な負担がすごくあったみたいです。正直、うるさい人って思われたくないじゃないですか。そのあたりの代弁をして解決していくのが次のテーマになっていきましたね。

――さっき性に合っているといいましたが、実際振り返ってみてどうでしょう

整理したりするのとかどういう問題が本当にあるのかみたいなところを含め、知ることが好きだったりしたので合ってると思いました。

新しいシステムで解決できるんじゃないかとか、そういう手法を探すのも好きだったりしたので。将来的に安定して働ける場所とかってことも含めると、経理部への異動は結果的には良かったですね。

▲本社で仕事中の風景。経理部に異動してから勉強して簿記3級を取得したとのこと。


――店舗と経理で具体的なこれをこう解決した、みたいなエピソードはありますか? 

店舗ではないんですが毎月の管理職の方の小口清算が提出されてない~!とかレシートとExcelが違う~!とか毎回ありました(笑)

当時は、レシートを見てExcelに手入力するような流れだったんですね。人間がやることなので、数字間違えてたりレシート届いてなかったりとかのミスがありました。

でも今はマネーフォワードという仕組みを入れさせていただいたおかげで
写真を撮るだけであとはスマホ上で小口清算の報告ができ、ミスもほぼなくなりましたし小口清算報告の時間もだいぶ楽になったと思います。

営業しながら新しい仕組み覚えるのはストレスもあったと思いますがみなさん前向きに対応してもらえたのがすごく助かりました。いずれ店舗にも導入できれば店舗のみなさんの領収書処理もだいぶ楽になるはずです。

その他には、経理からはちょっと外れるんですが、総務的な内容として従業員さんからの質問で経理や総務、企画戦略室へ質問するような内容を直接従業員さんとやりとりをすることでスムーズにスピード感を持って対応し解決できるようにコネットを導入したことですね。

以前は源泉徴収票など1つとっても従業員さん⇄店長⇄MG⇄総務担当者という伝言ゲームだったのがコネットであれば、会社のLINEで従業員さん⇄総務担当者に問合せができるので。

結果、それが営業部の営業以外の面での負担減に繋がればと考えて取り組んでいます。

これからもお互いにとって便利・楽になるような提案はし続けていきたいですね。



▲以前導入されたクラウド経費精算システム。PCやスマホから申請できるようになり、とても便利になりました。


――他にはどのような事柄がありましたか?

月末の勤怠の締めが大変という声がありました。

でも他事業部のやり方だと、25日で一旦勤怠をチェックしてるんですよね。それまでのエラー勤務はそのタイミングで修正して、月末にやるのは残りの5日間のやつだけをチェックすれば良いという。31日にその月のエラーを1から調べて聞いて直していくんじゃなくて、25日までに全店やってのこり5日間の所だけなんかあったらで修正するぐらいですよ、みたいなノウハウを共有したりとかしました。


▲2022年決起会で経理部の発表を行う外海さん


――話を変えまして、今後の野望じゃないけど思い描いてることを聞かせてください

営業部がめっちゃ営業に集中できる環境を作りたいと思っています。

今はとても変化が激しいタイミングですし、特に飲食は数字にシビアにならないといけないからこそコロナ対策はもちろん新しい仕組みへの対応などで店舗がより忙しくなっていると思うんですね

コロナ対策1つとっても、お客さんによっては理不尽な方もいたり時にはお𠮟りや罵倒されるシーンがあったり自分達の感染への恐怖とか色々と思う所もあると思うんです。

なんか、この仕事何でやってるんだっけ?とかわからなくなっちゃうんじゃないかなとか余計なお世話かもですが心配で。

自分は現場では結果は出せませんでしたが、働くことの意味や楽しみとかはAZismですごく感じさせていただきましたし何よりお客さんを楽しませることを楽しめていたのですごく恵まれていたなと思うんです。

今度は自分の立場で現場のみなさんが困っていたり、複雑に思ってしまうバックオフィスに関する業務改善を行うことで目の前のお客さんに対する心の余裕や、自分がAZismで働く理由とか、この仕事している楽しさとか見つめなおせる時間が少しでも生まれればいいなと考えています。

特に、当時のゲームは飲食・らじんの方々によって支えられていたという部分もあり、その感謝と返す意味も込めて頑張っていきたいなと思っています。

個人的に考えているイメージとしては、経理部がなくてもいい状態を作るっていうところですね。結局、将来はAIでできる仕事になってくるので。なので経理部に人がいなくてもロボットでポチってやったら終わるっていう状態が理想的なんじゃないかな…。そしたら僕じゃなくてもだれか他の人が来たとしても同じ仕事ができる、ずっと再現性が続きますよね。百年企業を目指す意味でも経理部っていうのがいなくてもいい状態を目指すのが理想だと思います。


――AIが発展してさまざまな業務を代替できる時代を見据えて実現していく、というイメージでしょうか。

そうです。だから極力RPA(業務自動化技術の一種。Robotic Process Automation の略)のようなシステムを取り入れて属人化(特定社員が行っている業務の内容や進め方がその本人以外では分からなくなってしまう状態)を防ぎ、ミスがなく再現性がある状態のバックオフィスを作る。

その後は、営業部の働きやすい環境を創り上げることに業務をシフトしていくって感じですね。例えば、経理に出してもらっている書類の回収を経理側で動くとかもできるようになると思いますし。

基本的に経理業務はおそらくAIに取って代わられて無くなる、と言われています。だから経理がいなくなっても大丈夫な状況を創りましょう、今経理にいる人たちは経理以外の仕事を、営業部に対してプラスになる仕事を創出していく、というのが僕個人としての目標です。


――本日はありがとうございました!


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