『埋葬』に関する軽い補足。サニーレタスについての日記。

 ときどき勝手に気分が落ち込むので、そういうときは暗めの小説を書いてごまかしている。落ち着く。小説を書いていると楽しい。

 書き始めの頃は暗すぎてだれにも見せられない、受け入れられないようなものしか書けなかったけど、最近だいぶん明るいものを書けるようになったと思う。暗いテーマを選んでも明るくできるようになった。書けば書くほど魂が浄化されていくのだろうか? 自分の癒しのためにひたすら書いてるけど、たまに読んでくれる人がいて嬉しいなぁと思う。存在していいんだ、みたいな気持ちになる。今日書いたのは、こどものころ妹が死産だった時のことを今までずっと誰にも黙っていたのを書いた。自分の両親を見ていても思う。タブーにして触れないようにするのはよくない。

 わからないことを言葉にしないままにしておくことは、でも必要なことなんだろうなと思う。当時の私にとっては妹の死はとても大きな出来事だったけど、同時に軽々しく口に出せるようなことでもなかった。今まで黙っていたのは、意味があることだったんだろうな。物語の登場人物にはとても安易に口を割らせている。それがいいことなのか悪いことなのか、私にはまだ判断できない。十年後の自分に聞いてみたいと思う。


 

余談:日記

 最近夫婦の話をよく書いている気がする。それはもしかすると子供が大きくなってきて、この人の未来を想像するようになったからかもしれなかった。よく育った野菜を見ても「とても大事にされたお嬢さんだったんですね」とお嫁に迎えるような気持ちになる。サンドイッチを作りたくて買ったサニーレタスが、柔らかくてのびのび葉を茂らせていたので、きっと大事に育てられたのだろうなぁと思った。

 のびのび育った野菜は食べてもとても美味しい。カツサンドに入れたら歯触りといいほろ苦さと言い、最高だった。


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