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Facebook、Twitter、Instagram。SNSの効果的な発信方法とは? 秩父みんなの宣伝部 #5

この記事は、埼玉県秩父で活動するクリエイティブ会社「浅見制作所」がローカルラジオ「ちちぶエフエム」でお届けする“聴いて試してPR!秩父みんなの宣伝部”をテキストにしたものです。

全12回を通して、PRの基本的な考えからブログやSNSの活用法、発信術まで、地方の事業者さんにお役立てできる情報をお届けします!

第5回は前回に引き続き、SNSのお話。SNSの効果的な発信方法についてお届けします。

聞き手:ちちぶエフエムパーソナリテイ 伊藤美裕紀


SNSは自分がやっていて面白いものを選ぶ

浅見:
前回はSNSをやるための心構えのようなお話をしました。

伊藤:
SNSは「思い出し装置」であることや、発信するときに気を付けたい「等身大」「親近感」「情報鮮度」のお話がありました。SNSを活用しているお店の事例紹介もありましたね。

浅見:
そうですね。SNSは無料で始められますし、写真とほんの少しの文章で発信できるのが良いところです。長文を書くとなると、慣れていない方はハードルが高いと感じてしまいますから。
「今日の限定メニューはこれです」とか「残り3個です!」とかでいいんです。こまめにやるだけですごく価値のある情報発信になります。今の時代に合っていて、便利ですよね。

伊藤:
スマートフォンがあればできますし、TwitterとFacebookはパソコンでもできますしね。(Instagramはスマートフォンのみ)

浅見:
写真を撮って、その流れで文章を入れて投稿するのが一番ラクですよ。

伊藤:
そうですね。というわけで、今回はSNSの効果的な発信方法について、みなさんと一緒に学んでいきたいと思います。
秩父地域でもTwitter、Facebook、Instagramをやっている事業者さんは多い印象です。

浅見:
まずは自分がやりやすいものを選んでほしいですね。発信する内容や届けたい層によって向いているSNSはありますが、続かないと意味がないですから。普段、自分が見ていたり、操作しやすいものから始めてください。

伊藤:
やりやすいものから。

浅見:
そう。初めて触れるものだと覚えることが多くて辛くなってしまいます。SNSって、自分がやっていて面白くないとダメなんです。投稿するのが楽しい、いいねやコメントがついて嬉しい、と思えるかどうか。前回お話しした通り、SNSは相互コミュニケーションのツールです。一方的に情報を発信し続けるだけではなくて、それに対してリアクションしてもらったり、それにまた応えたりする。これがSNSの一番いいところなんですよ。

伊藤:
お客さんとのコミュニケーションを楽しんで、どのSNSが自分にとってやりやすいのか。まずは見てみるところから始めてもいいんですよね?

浅見:
もちろんです。


Facebookは地域ローカルビジネスと相性がいい



浅見:
ではまず、Facebookから見ていきましょう。伊藤さんはFacebookはやっていますか?

伊藤:
やっています。個人の場合は基本的に実名登録なので、荒らすような人はいないですよね。ただ最近は年齢層高めの方が使うイメージです。

浅見:
そうですね。Facebookは実名登録ということもあって、「友達」でのつながりが前提となっています。なので、基本的には会ったことがある人か、何らかの知り合いである人とつながるものです。

人によっては全く会ったことがない人とつながっている人もいますけど、基本は知人同士で利用することがほとんど。だから、ある種のコミュニティに近い要素はあるかなと。

年齢層はおっしゃる通りで、20代から使い始めた人たちが年を重ねてきたっていう感じですね。

伊藤:
使っていた人たちが大人になったっていうことですね。

浅見:
そうそう。若年層、特に学生で使っている人は本当に少ないです。ただ、秩父地域で活動されている30代以上の方はFacebookを使っている方が多いんですよ。

伊藤:
たしかに、私もFacebookでお店の情報を見ることは多いです。

浅見:
僕は、4年ほど前まで秩父のお店を紹介する「ちちぶる」というWebメディアを運営していたのですが、更新情報をTwitter、Instagram、Facebookで投稿すると一番反応がよかったのはFacebookでした。

伊藤:
同じ情報を発信していても、反応が違うんですか?

浅見:
そう。地域の情報はFacebookとの親和性が高いんです。

伊藤:
たしかに。現在住んでいる場所だけではなく、出身地や勤務先など場所の情報を入れている方は多いので、同じ地域にあるお店とはつながりやすそうです!

浅見:
たとえば秩父でレストランを経営してる場合、お客さんは学生というより大人ですよね。社会人だったり、ご夫婦だったり。そうすると、最初に伊藤さんが話してくれた年齢層に当てはまるわけですよ。秩父とのつながりがあれば、情報が届きやすくなる。そういった意味で、Facebookは地域ローカルビジネスとかなり相性がいいんです。


最近Facebookでよく見る「詳細はコメント欄のリンクで」って何?

伊藤:
Facebookは地域ローカルビジネスと相性がいいということは、Facebookでオフィシャルサイトのように発信していくといいっていうことでしょうか?

浅見:
まずはお店のFacebookアカウントを作って投稿すること。その投稿を見て、いいねをしてくれた方には、今後は検索しなくても情報が届くようになります。そうしたファンやその付近の人には情報が届きやすかったのですが、効果が高かったのは3~4年前までの話なんです。

伊藤:
え、そうなんですか?

浅見:
第二回の放送で、SEO対策のお話をしたときにGoogle検索の仕組みは更新されるという話をしましたが、Facebookも方針が変わることがあります。以前はFacebookで直接つながっていない方にも情報が届きやすい仕組みでしたが、最近は届きにくくなってるんです。業界用語でいうと、リーチが伸びない状態。これまでは外に向かっていた発信が、最近は内に向いている。コミュニティのような状態になっているんですよ。

伊藤:
誰にでもではなく近しい人、必要な人にだけ届けばいいという。

浅見:
そう。シェアの機能もありますけど、最近は使う人が減っている印象です。また、シェアをしたとしても公開範囲を「友達」に限定している人も多いんですよね。なので広告をたくさん打っても、投稿をたくさんしても、以前ほどは届かなくなりました。

たとえば、僕が以前「氷柱」の記事を投稿したときは1投稿で2~3万人に届いていたんですよ。いま同じことをやったら、ここまで多くの人には届きません。

伊藤:
大きく変化したっていうことですね。

浅見:
とはいえ、写真も文章もかなりの量を載せることができます。情報をしっかり伝えるという意味では使うメリットは大きいですよね。相手に伝わることで理解してもらえるので、新たなつながりを作りやすい面もあると思います。

伊藤:
なるほど。ちなみに投稿した内容によって、いいねが多いときと少ないときの差が大きいような気がするんですが、何か理由があるんですか?

浅見:
いい質問ですね。たとえばブログを更新して、そのブログ記事を広めるためにFacebookの本文にリンクを入れて投稿しますよね。そうすると、リーチ数がめちゃくちゃ落ちるんです。

伊藤:
それはなぜでしょう?

浅見:
Facebookが外のサイトに誘導したくないから(実はTwitterも同様)。Facebookの投稿で、本文と画像だけで「詳細はコメント欄のリンクで」っていうの見たことありませんか?

伊藤:
よく見かけます!

浅見:
あれは本文ではなくコメントにリンクを入れることで、外のサイトに誘導する投稿だと認識されない、ということらしいんです。小手先テクニックですし、現時点ではまた変わっているかもしれませんけどね。

伊藤:
ちょこちょこルールが変わるからですね。

浅見:
そう。FacebookにはFacebookの仕組みが合って、もちろんTwitterにもある。それぞれに合った発信をするべきなんですよ。

僕はホームページ制作を依頼される際、「ホームページ内のブログを更新したら、FacebookとTwitterの両方に連携できるように作ってほしい」とよく言われるんです。
でも、お話しした通り、それだと多くの人に届けられない。ただリンクが貼ってあってもクリックしたいとは思わないですよね?

伊藤:
そうですね。どうしてこのリンクを広めたんだろう? と思います。

浅見:
そうなんです。たとえば、秩父地域おもてなし観光公社さんは上手く運用していると思います。いいねなどの反響が、毎回100~200件ありますから。情報を完結させて、おそらくリンクもあまり多くないはずです。イベントやお店の紹介をする際に、4~5枚の写真と一緒にしっかり書かれている。ひとつの記事になっていますよね。つまり、投稿がそこで完結していることが重要なんです。

伊藤:
Facebookだけで満足させることが重要なんですね。

浅見:
そうです。ブログを書いてFacebookにリンクを貼り付けて投稿するよりも、Facebookに全文書いて投稿したほうが反応はいいですからね。


Twitterは1日にたくさん投稿してOK!

伊藤:
さて、Facebookは地域ローカルビジネスと相性がいいというお話と、SNSはリンクを拡散するためのものではなく、ひとつの投稿で内容を完結させることが重要だというお話がありました。TwitterやInstagramについてもうかがいたいです!

浅見:
ではTwitterからいきましょうか。

伊藤:
Twitterは140文字で短い文章でまとめるのが難しいんですよね。

浅見:
難しいって思っちゃうのはもったいないですね。そもそもTwitterはPRすることや情報発信するというよりも、コンセプトが「つぶやき」なので。「腹へったー」とかわざわざ口にするまでもないことを世の中に発信するものなんです。

伊藤:
そうか……。でも、何か面白いことを言わないといけない感じがします。

浅見:
たしかに。独特の世界観がありますよね。でも、高尚なものじゃないんですよ。

伊藤:
実名登録じゃないし、ひとりで複数アカウントも持てるし。

浅見:
そうそう。Twitterの特徴は、3つ。140文字で動画または写真と一緒に投稿できること、実名登録じゃなくていいこと、拡散性が高いSNSであることです。

伊藤:
リツイートですね。

浅見:
そうです。鍵アカウントという一般公開しないアカウントでない限りは、面白いツイートをリツイートしてみんなに広めることができる。拡散を前提として作られているんです。

伊藤:
Facebookとの違いですね。

浅見:
Facebookは拡散というより近くの人たちと共有するイメージ。Twitterは全く知らない人にも拡散して、いろんな情報をより多くの人に広められます。「バズる」という言葉があるように、一気に何万件、何十万件も見られることもあるわけです。

それによって、人気店になることもありますよね。とはいえ、実名登録じゃないので気軽に始められることから、辛辣な意見が飛んでくることもありますが。

伊藤:
たしかに、そうですね。

浅見:
でもTwitterの拡散性は大きな魅力です。Facebookだと1日に何度も投稿すると不自然な感じがしますが、Twitterだと1日に5回や10回つぶやいても変に思わないですよね。

伊藤:
そうですね。Facebookで長文が何度も投稿されていると、どうしたのかな? て思うかもしれませんが、Twitterはそんなことないですよね。

浅見:
この間ご紹介したように、「今日は11時から営業しています」「おすすめはコチラです!」とかちょっとした情報を発信する。それだけで見ている人にお店の最新情報を伝えられます。

また、お店のことをつぶやかれているか検索、いわゆるエゴサーチをして、「ご来店ありがとうございます!」とコミュニケーションをとることもできます。Twitterのいいところは、ぜひ活用してもらいたいですね。


Instagramは「ストーリー」が重要

浅見:
最後にInstagramですね。前回も触れましたが特徴は写真がベースだということ。

伊藤:
「映え」ですね。最近はそんなに言われなくなりましたけど。

浅見:
それでも写真で伝えることが基本ですよね。文章より写真の比重が大きい。一覧できれいな写真が並んでいると見た目にもいいですし、写真から得られる情報って多いと思うんですよ。

だからこそ、多くの人が力を入れていますよね。撮り方次第で情報をきちんと伝えられる。それと、長めの文章も載せられます。最近の人気のアカウントは、文章が結構長いんですよね。

伊藤:
たしかに、そうですね。

浅見:
その辺りはFacebookに感覚が近いかもしれません。あとは、3年ほど前から始まった「ストーリー」という機能。これは24時間で投稿が消える、というものです。

伊藤:
ちょっと前からよく見かけるようになりました。

浅見:
Instagramは写真に重きを置いていることから、投稿しにくいと感じる方が多いんですよ。キレイな写真で並んでいる間に、ちょっとしたことを挟めなくなってしまっていて。気軽に投稿できるようにストーリーがあります。

伊藤:
24時間で消えるとわかっていると、気にせず投稿できそうです。

浅見:
あとは、表示される時間も特徴です。Facebookは2日前とか3日前とかの情報が流れてくることありますよね。実は、Instagramでも同じことが起こっています。

これは、FacebookやInstagramを見ている人に、「これはあなたに必要な情報ですよ」と表示させる仕組みになっているからなんです。必ずしも、時系列で表示が出てくるわけじゃないんですよ。

伊藤:
そうですね。投稿を見たら、3日前の投稿や数時間前の投稿が混ざっていて不思議に思っていました。

浅見:
ただ、ストーリーは時系列で表示されるんです。24時間以内に投稿されたものが時系列で並んでる。だから、見る側は「今の情報だ」とわかります。前回のヤッホーパンさんが活用されていましたよね。

伊藤:
なるほど。基本の投稿もしつつ、ストーリーを上手に使うことがおすすめなんですね。

浅見:
まさにそうです。「パンがこれくらい残ってます」とストーリーに投稿することで、最新の情報だとわかる。タイムスタンプ(Instagramの機能のひとつ。文字や時間、カウントダウンなどの表示を入れることができる)が入ってると、あと10分だ! てお店に走っちゃうかもしれません。

Instagramは写真と長めの文章が入れられて、リアルタイムな情報も発信できるという特徴があります。TwitterとFacebookの間のようなSNSかもしれないですね。

伊藤:
なるほど。それぞれの特徴を活かすことが大切ですね。

浅見:
そうですね。あとは最初に話しましたけど、やってみてどう感じるかが大事です。使いやすいとか面白いとか楽しいとか。嫌なコメント書かれたらどうしようとか、変な投稿してる奴だと思われないかとか気になることもあるとは思います。でも、最初は誰もが見られていません(笑)。リアクションが来たら、見られてるということ。それは素晴らしいことです。見られるようになってコメントが来るようになったら、調整していけばいいですから。まずはやってみましょう!

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次回は、
「インターネット広告って効果ある? なるべく損をしない、効率的なネット広告手段」についてお届けしてまいります。
次回もお聴き逃しなく!

話し手:浅見制作所 浅見 裕
聞き手:ちちぶエフエムパーソナリティ 伊藤 美裕紀
書き起こし・編集:(株)リモートストーリーズ 井上かほる


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