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初期衝動を螺旋階段のように

昨晩、少し眠れなくてiPhoneに入っている昔の写真を眺めていたら、初期の「川とサウナ」の活動写真をたくさん見つけた。

そして、僕たちは“初期衝動だけで”サウナを始めてサウナを楽しみまくっていたことを思い返した。


***

僕たちがはじめてテントサウナを購入したのは、2019年4月。誘われて行った、アウトドアサウナイベントでテントサウナを体験したのがきっかけだ。

「テントでできたサウナなんて汗出るの?」

くらいのノリで設営されたテントサウナに入ったら、とんでもない世界がそこにはあった。

「100℃超えてる! 速攻で汗が出る…! なんだこれえええ!」

と、予想の数百倍上をいくテントサウナの威力に、とてつもない衝撃を覚えた

その場で僕たちは即座にテントサウナの購入を決めた。

「これでビジネスをしよう」
「これで地域を盛り上げよう」

そんな高尚な想いは微塵もなく
「横瀬はきれいな川あるし、テントサウナ一個あったら死ぬほど最高じゃん!」
という、ただただ「面白そう!」という初期衝動があっただけだった。


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購入したテントサウナが届くとすぐに、横瀬の河原で組み立ての練習。設置に試行錯誤する川とサウナメンバーの表情をご覧いただきたい。

なんと初々しいことか

「あのサウナ気持ちよかったから早く入りてえ」

くらいしか、ほんとに考えてなかった。でも間違いないのは、死ぬほどワクワクしてたってこと。


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はじめて建てたテントサウナに入って、4月の冷たい川に入っている川とサウナメンバー。確かこの時は、暖める時間が確保できず、確か40℃くらいまでしか上がらなかった気がする笑 

だからみんなの表情が
「あ、つ、冷たいけど、わ、、悪くないね、、、」
みたいになっているのだ。


こうして無事にテントサウナを手にした有志の僕たちは、

「サウナやりながらBBQやったら最高じゃない?」
「いろんなものとコラボしていったら永遠にこの企画、面白さがループするんじゃないあ?」

面白いと思うままに、できることを全てやっていった

そうして3回目くらいから「川とサウナ」という企画とチーム名が固まり、そのまま今に至っているわけだ。


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改めて2年以上の前のことを振り返ってみると、僕たちを突き動かしていたのは、「面白いじゃん!」という初期衝動だけ

「他のサウナチームはどんなことやってるか」
「どうしたらビジネスにできるか」

なんて、まーったく考えてなかった。だから川とサウナは他にはない熱量で、サウナの火を熱く灯し続けられたのだと思う。

というか、そもそも他にアウトドアサウナをやってる人なんて全く知らなかった。

それこそ、地方で見様見真似でバンドやスケボーをはじめた少年のように、何も知らないなりに、できることを考えて突き進んでた。

「あの川とサウナですよね?」

と言われるようになり、謎にアウトドアサウナ界隈でも、微妙にポジションを得てしまっている気もする。


だけど、サウナの広い世界や新たに出てくるプレイヤーを知っていき、知識も経験も十分になった僕たちは、完全に「慣れ」た。

慣れて、初期衝動を忘れていた。


バンドはファーストアルバムが一番勢いがあるけど、セカンド、サードと発表していくにつれて、だんだん勢いがなくなりテクニックに走っていくような、あれと同じものを自分たちに感じた。

でも、バンドの中には、4枚目とか5枚目で初期衝動を取り戻したような、いやむしろ色っぽさのある初期衝動をぶちかます人たちもいる。

きっとあれは、曲作りを積み重ねて、どこかで初期衝動を思い出して原点回帰しているんだと思う。


ただ、原点回帰といってもくるくる回って元に戻るのではなく、螺旋階段のようにアップデートした自分たちが過去の初期衝動をみて、改めてその衝動を今の自分たちなりの衝動としてアウトプットしているのだと思う。


僕たちに今足りないのは「初期衝動」だ。

螺旋階段のように、その初期衝動を繰り返していけるチームになりたいと思った。

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