『蝶々占い』

「好き、嫌い、好き、嫌い……」
「ひ!?」
床に散らばったものを目の当たりにして息を飲む声。
「な、なにをしてるのメアリー!?」
叫びに近い悲鳴。愚鈍な母親のおでましだ。
「見てわからない? 占いよ」
「好き(ぶち)、嫌い(ぶち)、好き(ぶち)、嫌い(ぶち)……」

水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。