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UFC観戦雑記【2022年2月】

①シャフカト・ラクモノフvsカールストン・ハリス(2/5 UFC Vegas47)

14戦全勝。しかも全てフィニッシュ勝利のラクモノフと、5連勝中5フィニッシュのカールストン・ハリスによるウェルター級フィニッシャー対決。

試合はラクモノフがオクタゴンの中心を陣取り圧をかける展開。

圧をかけて距離を詰めているにも関わらずハリスの攻撃に上手くバックステップを合わせてことごとく打撃をもらいません。

そんな中でバックスピンキックでダウンを奪ってパウンドの葬。

距離の設定が抜群で、相手の攻撃は貰わないのに自分はその距離からノックアウトできる打撃を出せる。

そして組んでも強い。

ここまで戦績の割にパッとしないなという印象でしたが、これはヤバいのが出てきたぞと感じさせられました。

②イスラエル・アデサンヤvsロバート・ウィテカー(2/12 UFC271)

王者アデサンヤvs1位ウィテカーによるミドル級タイトルマッチ、約2年半振りの再戦です。

前戦は2Rにアデサンヤが超人的なカウンターを決めてKO勝利。

以降アデサンヤはライトヘビー級王座挑戦には失敗するものの、ヨエル・ロメロ、パウロ・コスタ、マルヴィン・ベットーリ相手にミドル級王座を3度防衛。

絶対王者として君臨しています。

対するウィテカーも、アデサンヤに敗戦後は

ダレン・ティル、ジャレッド・キャノニア、ケルビン・ガステラムといった上位ランカー相手に勝利を重ね王座陥落から2年半ランキング1位を守り続けてきました。

そう。正真正銘のミドル級頂上決戦です。

前戦、アデサンヤが圧倒的にKOしたにも関わらずめちゃくちゃ楽しみにしておりました。

ですが、正直言うと盛り上がった試合にはなりませんでした。

まあそれは当然で、

戦前の見立てからウィテカーは打撃勝負は避けて組んで行くんだろうなと思っていましたがまさにその通りの展開で、

1R目こそアデサンヤがパンチでダウンを奪い明確にラウンドを獲得しますが

2R以降はウィテカーが組み勝負を仕掛け、アデサンヤが対処し続ける展開が続きます。

面白みのないというか地味なというか静かなケージ際での攻防が中心の試合となりました。

僕はまあアデサンヤだなと思ったのですが意外にもSNS上ではウィテカーを支持する声も多く…

まあ分からなくはないですよね。

テイクダウンを狙って果敢に攻めていたのはウィテカー。

ですがアデサンヤもここ数戦でテイクダウンディフェンスが本当に上達。

テイクダウンを許さないし、尻をついてもすぐに立ち上がりコントロールを許しません。

攻めてるウィテカーと守ってるだけのアデサンヤですが、そもそもこの状況を生み出しているのはアデサンヤなんですよね。

ウィテカーは本来ストライカーで

アデサンヤ相手だと打撃勝負では部が悪いと踏んで、組みという選択をしています。

ウィテカーが展開を作っているのでなく、アデサンヤがそうせざるを得ない状況を作っているように感じます。

そして組みでも明確なポイントを取れてないのだから…と僕は思いました。

それと試合に展開が生まれなかったのは、アデサンヤの成長があってのことと思います。

超人的な打撃スキルにプラスしてUFCのトップ中のトップが組みで勝負してきてもポイントを許さないレベルにまで達しました。

こうなるともうやりようがないと言うか、アデサンヤ以上の打撃スキルを持ってる選手じゃないと崩せないのでは?

アデサンヤ政権は当分続くように思えます。

ですがですが

次から次へとおもしろい展開へ進んで行くのが世界最高峰UFC。

次期挑戦者にデレク・ブルンソンをKOしたジャレッド・キャノニアが名乗りを上げました。

キャノニアはというとヘビー級からライトヘビー級、そしてミドル級へとどんどん階級を下げてきた選手。

スタイルはストライカーで、ミドル級離れしたパワーを持っています。

打撃スキルで言うとアデサンヤかなとは思いますが、あの打撃が一発でも掠めると…

アデサンヤはここ数戦は相手が組み勝負を仕掛けてきていますが

久々に打撃勝負の試合となりそう。

アデサンヤvsキャノニア、正式発表はまだですが近年最高レベルに楽しみな一戦が実現しそうです。


③ロニー・ローレンスvsマーナ・マルティネス (2/12 UFC271)

いやーロニー・ローレンス面白い選手。

とにかく運動量が多くて、フットワークを使ってサークリングしてるかと思いきや、一気に走り込むようにしてパンチを打ち込んでくる。

しかも一回目ダウンを奪った時のようにボディから上へストレートを打ったりといった打ち分け、

パンチと同じように走り込むようにしてのタックル。

そしてちゃんとレスリングも強い。

最終ラウンド終盤にマルティネスがバックブローを当てあわや大逆転KOかと思われましたが

テイクダウン→トップコントロールで試合終了。

ランカーか同日勝利したカイラー・フィリップスあたりと次が観たいかな。

運動量対決的な。

最後に意地を見せたマルティネスにも拍手です。


④ガブリエル・ベニテスvsダビッド・オナマ (2/19 UFCVegas48)

序盤からとにかくベニテスの動きが良い!

左のロー、ミドル、パンチもボディにフックにアッパーにと打ち分けが素晴らしい。

真っ直ぐのパンチもシャープ。

展開てしては前進するオナマをベニテスが捌くような構図で

ハイも当てたし、膝も効かせた。

これはベニテスが完封するかKOもあるなと思った1R終盤、

ケージに詰められたところにオナマのパンチがヒットしまさかのKO負け。

運がないなーと思ったけど見返してみると

オナマの圧力によって余計に動かされて消耗していた?ようにも見える。

オナマは特に膝を効かされてから半歩距離を詰めたように感じられ

退かずにプレスを続けたのが功を奏したのかな。

どちらにせよあの展開からKOしたオナマは天晴れだし、ベニテスも連敗だけどまた期待しちゃう。


⑤アレハンドロ・ペレスvsジョナサン・マルティネス (2/26 UFC Vegas49)

マルティネスが良い。

と言うか好きなタイプだった。

サウスポーで左のミドル、ロー、前蹴りと蹴り分けて、結果的に左のキックだけで完封してしまった。

1R終盤にパンチでダウン取られてあわやだったけども、2Rからも同様に左のキック一本で封じ込めた。

言ってしまえばペレスはもっとやりようがあったろうし、もっと行けよとは思うのだけど…

マルティネスが好きなタイプの選手だぅた。

これまでも試合は見たことあるのになんで引っかからなかったのだろう…

なんか1月2月と自分なりにしっかりとUFCを観てきて自分の好きな選手の傾向が分かってきました。


最後に箇条書きで…

ごめんなさい。2月分の備忘録はなんだか本当にパパッと適当にまとめた感が強いです。

8週連続UFC…毎週めちゃくちゃ楽しみだけど

予習だったり記事書いたりって難しいすね💦

他にも書くまでには至らなかったけど良かった選手を箇条書きで残しておきます。

○ジョン・カスタネーダ (スイッチしながら固めて圧をかけてキックも多用。好き。)

○チディ・エンジョクアニ (16秒の秒殺KOだったけども、スタンスがムエタイっぽくて楽しみな選手。)

○ジャイルトン・アルメイダ (パウンド強すぎ。コントロール力鬼。)

○カイラー・フィリップス (めちゃ動く。面白い。)

○ロクサン・モダフェリvsケイシー・オニール (モダフェリの引退試合。いや感動した。これこそちゃんと書いて残せ。モダフェリ、意地のテイクダウンに、膝蹴り良かった。お疲れ様でした。ありがとう!)

○グロリア・ジ・パウラ (打撃めっちゃ綺麗。リーチも長くて良い。)

○ジム・ミラー (インロー鬼強。インローでほぼ決まってた。あんた幾つよ。何戦目よ。生きる伝説。だけどちゃんとまだ強い。)


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