アカルク文学部中止に至ったお詫びと背景

この度、10月1日から開始した「アカルク文学部」に関して、中止する運びとなりましたことをまずは心よりお詫び申し上げます。

既に投稿して下さっていた方、シェアして下さっていた方、ゲストのもちぎさん、岸田さん。ご迷惑をおかけして大変申し訳ございません。

今回、中止に至った背景と、その後何が起きていたのかを時系列に沿って説明していきます。

まず、中止の判断をした背景を説明します。
今回アカルク文学部のゲストの一人である、いちとせしをりさんの2、3年前の女性蔑視や犯罪、加害性に関わるSNS上での発言に関して、SNS経由で何名からか連絡が来て私もはじめて知りました。
見た瞬間はもちろん驚き、即座にいちとせさんに連絡を入れました。
しかし、ご本人と一切連絡がとれず、その間にも当該発言をめぐる炎上がどんどん広がっていき会社や私にも様々な意見が入ってくるようになりました。

他のゲストの方にまで迷惑をかけてはいけないと思い、ゲストの方々に状況を説明し、それぞれの意向を確認しました。その間もいちとせさんには何度か連絡を試みましたがやはり連絡が繋がらず、私の中で命の危険にも関わる最悪の事態も頭をよぎりました。そのため、一旦仕切り直した方が良いと判断し、まずは中止の発表を行いました。

会社

次に、私個人のアカウントからなぜ下記のような発言をしたのか。
また、なぜ法的な措置という言葉を使ったかをご説明いたします。

個人

初めに、いちとせさんと弊社の関係性について説明します。

私がいちとせさんにお会いしたのは、以前、別のコンテストでアカルクが出した賞を受賞され、副賞として食事に招待した際に初めてお会いしました。「いちとせさんが働いているLGBTフレンドリー企業の会社の社長だから守っているんだろ!」「いちとせさんのパートナーだから守ってるのでは?」というような声もありましたが、違います。受賞されたコンテストとアカルク文学部以外に、他の繋がりはありません。

そもそもアカルク文学部は、ビジネスでもなければどこかの企業とのタイアップ案件でもありません。純粋に今年会社を立ち上げた中で、コロナの影響もあれど1年目の見通しがある程度で立ち、ちょっとでもおもしろい企画を通じて世の中を明るくしたい。還元したい。と思ってはじめたものです。

アカルク文学部のオファーをした際、本当に自分なんかでいいのかと謙遜しながらもとても楽しみにされてました。
いちとせさんと関わったのはわずかな時間でしたが、この人は本当に感性が繊細な人なんだな。と勝手ながら私は感じていました。

この炎上している状況下で一切連絡がとれなくなり、いちとせさんのメンタルを考えると、勝手な考えで失礼極まりないかもしれませんが、いちとせさんが自死を選んでしまうのではないかという考えがよぎりました。

それだけはどうしても避けたかったので、まずはこの炎上の火をいちとせさんに向かないようにしたい。私とは連絡がつかなくてももしかしたら、Twitterは見てるかもしれない。連絡が取れない中で、これ以上いちとせさんを追い込むような状況にはしたくない。過去の発言自体はもちろん許せるものではなくても、まずは目の前の命を助けたい。
この状況をどうにか止めれないか。いちとせさんを今追い込むのはやめて欲しい。という気持ちから、勝手にしゃしゃり出て私個人のアカウントでは、上記の発言をしました。

私のこの投稿によって、「いちとせさんを援護する=同じ思想だ」「加害性を容認している」「批判している奴には法的措置をとる=気にくわない奴は暴力で排除するんだなお前は」というような内容が、数十秒に1回くらいのペースで朝から晩まで私の元に届きました。

私自身、決して加害性ある発言や女性侮蔑を容認した訳ではありませんでしたが、目の前の命を守るため今回このような発言をしました。
私の発言によって、恐怖を感じたり、傷つかれたり不快な想いをされた方には心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ありませんでした。

ただ、これだけは言わせて下さい。
私は決して性暴力や女性蔑視、犯罪に関する発言自体は容認しているわけではないということは、この場で明確にさせてください。

その後、4日の夜に恐れていた事態が起きました。
(以下の詳細は、ご本人から掲載の許可は得ています)
いちとせさんのご友人から、私のDMにいちとせさんが自殺未遂をしたという連絡が入りました。そこから何名かのご友人に繋げてもらい詳しい状況を確認しました。幸いにも現在は安全な場所で保護されていて、命にも別状はないとのことだったので、落ち着いてからでいいので一報はもらえないかとご友人の方にお願いしました。

5日の朝、いちとせさんから私に連絡がありました。
謝罪と現在はSNSを開ける状態でなく落ち着いたら自分の文章で発信したいと連絡をもらいました。

その間もずっとTwitterの通知は鳴りやまず、本人の同意を得た上で私は以下投稿をしました。

個人2

この投稿へも様々なご意見をいただきました。
さらに一部の方は私の仕事関係先にも連絡される事態に発展しました。

ご迷惑をおかけした仕事関係者には、事情を説明し謝罪に行きました。
随時決まっていた登壇イベントなども、一旦今は私の名前を出すともしかしたら一緒にご迷惑をかけるかもしれないと、発信などは控えてもらいました。

改めてご迷惑をおかけした仕事関係者の皆様に、心よりお詫び申し上げます。

この度は私が主催したアカルク文学部によりご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
同時に、この企画自体をすごく楽しみにして下さっていた方々からは、
「また落ち着いたらやってほしい」「次はうちからも賞を出したい」という声も沢山いただきました。


本当にありがとうございます。
その声にとても救われました。

一旦今は目の前のことをきちんと立て直して、改めて皆さんに楽しんでいただけるような形で開催できるように、少し時間がかかってもアカルク一同尽力していきますので、これからも何卒よろしくお願いします。

なお、既に今回アカルク文学部に投稿して下さっていた皆様には順次noteよりメッセージを送らせていただいております。一斉に送ることで制限がかかってしまっているので、もう少しお時間いただけますと幸いです。

最後に、今回「文学部」という言葉をテーマにした企画を通じて、
言葉は人の心を傷つけるものでもあり、人の心を救うものでもあるということをとても痛感いたしました。
私自身、これからも言葉を発信していく者として、同じ言葉でも人の心を救うための言葉を使いたい。そんな言葉を発信できる人間でありたいと思いました。そうなれるようこれからも精進して参ります。

最後まで読んで下さりありがとうございました。

令和2年10月11日
株式会社アカルク
代表取締役社長
堀川 歩

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