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【Q&A】フリーライターのお仕事について真面目に答えます!

今回の日刊かきあつめのテーマは「メンバーからのリクエストに答えよう」です。私はもっとも質問の多かった「フリーライターのお仕事」について書きたいと思います。

せっかくなのでこれからライターを目指したい人の役に立つよう、インターネットでライターに関してよく検索されるワードも絡めて書きました。後半では取材案件についてまとめているので、取材ライターを目指したい人は参考にしていただけると嬉しいです!

はじめに、私の簡単な経歴とプロフィールから紹介します。

広告制作会社でフリーペーパーの制作、出版会社で美容業界誌の編集経験を経て、2020年にフリーライターへ転身。現在は取材案件をメインに食メディア「macaroni」や、美容メディア「&COSME」などで記事を執筆中。旦那はフリーのグラフィックデザイナーで、個人事業主同士の夫婦です。現在は子どもなしの2人生活。

※実績はこちらのnoteよりご確認くださいませ。

Q&A形式で書いているので、気になる項目があったら以下の目次から飛んでみてください~!

Q ライター歴は何年?

A 今年で5年目になります。大学を卒業してすぐは広告の制作会社で働いてましたが、27歳のときに小さな出版社に転職し編集ライターとしての経歴をスタートさせました。ここの会社では編集だけでなく、取材から執筆、デザインディレクションまで携われたので、フリーライターになってから役立っていることも多いです。

Q 未経験からどうやってライターへ?

A 編集ライターとして出版社に入れたのは、その会社が広告制作業務も行っていたからだと思います。私は新卒で入った制作会社で制作進行管理をしていたので(フリーペーパーやポスターを作っていました)、その経験をかってもらえたようです。

5年も前のことなのでうろ覚えですが、広告業界から出版業界という異業種転職の壁はなかなか高かったように思います。何十社受けたうち内定をもらえたのはほとんどが広告業界でしたし、出版社は2社だけでしたから。完全に運とタイミングが良かったのだと思います。

Q ライターになるためにしたことは?

A 出版社に入ったあとすぐに株式会社宣伝会議さんの「編集・ライター養成講座」に通いました。理由は少しでも早くライターとしてのスキルを磨きたかったからです。受講費は決して安くはありませんでしたが、たくさんのライター仲間と出会えたことは自分にとって大きな財産になったと感じています。

また、講座終了後に講師からお仕事を紹介してもらい、一時期は副業をしていました。残念ながらそのお仕事は長続きしなかったのですが、そのときに執筆した記事を実績として新しい副業先を探すようになりました。

Q ライターの副業はどうやって探したの?

A 私はIndeedを使って、ライター募集の案件を探してました。フリーライターになってからもたまにお仕事を探すときに使っています。「ライター 業務委託」などで検索すると見つけやすいかもしれません。

ランサーズやクラウドワークスなども登録したのですが、案件が多くて探すのが大変だったのと、単純に単価が合わないなどの理由で結局一度も使えていません。でもライター仲間でうまく高単価案件を受注している人もいるので使い方次第なのかもしれませんね。

フリーライター転身後も副業時代に関わった企業から引き続きお仕事をいただいているので、大変でも頑張って良かったなと思っています。フリーランスのライターを視野に入れているなら、サラリーマンのうちにできるだけ実績とお仕事先を見つけておくのがいいのかもしれませんね。

Q フリーライターになったのはいつから?

A 2020年の5月からです。もうすぐ1年になりますね。コロナの真っ只中にフリーライターに転身しましたが、ありがたいことに私はあまり影響を受けませんでした。

Q 今の仕事内容は?

A 構成作成・執筆・取材(アポ取り含め)・簡易な撮影という感じです。フリーになってからはほとんどWEB媒体の記事ばかり書いています。もう一度紙媒体に携わりたいので、今は絶賛営業活動中です!

ジャンルはさまざまですが、なかでも美容・食・ライフスタイル系が得意です。よほど苦手な分野でない限り、キャパに余裕があれば案件は引き受けるようにしていますね。

Q フリーランスになってよかったことは?

A いくつかありますが、ひとつは自分が受けたくない仕事は断れることです。断る理由は単価だったり、スケジュールだったりいろいろですが、もちろん担当者と仕事のやり方が合う合わないなどもあります。やっぱり価値観合わない人と仕事すると精神が摩耗するので……(汗)。今は自分が仕事をしたい人と関わって、ありがたいことにお仕事をもらえているので恵まれているなと感じてます。

もうひとつは時間が自由に使えること。平日に休んだり、出かけたりできるのは自分の幸福度を上げてくれる気がします。でも時間管理能力が低いと、納期前の自分が泣きをみますので注意が必要です(笑)。

Q フリーランスになって悪かったことは?

A 孤独を感じやすいことでしょうか。具合が悪くても、どんなに締め切りが重なってしんどくなろうが、会社員と違ってすぐ周りに助けを求められません。あとあと自分が苦しくならないためにも、スケジュール管理能力はフリーライターにとって必須スキルだと感じています。

あとはライターとして正しい対応がわからないときは困りますね。例えば「見積もりを出して欲しい」とか、無茶なお願いされたときの回避策とか。そういうときは個人事業主の先輩である夫に相談してます。やっぱりフリーランスは相談できる仲間が近くにいたほうがいいですね。

Q フリーランスになって変わったことは?

A 自分のことがよくわかるようになってきたと思います。自分ができること、できないこと、自分がしたい仕事、できればしたくない仕事。会社員だと周りが作業的にも精神的にも助けてくれる分、自分の本当の能力とか望みが見えにくかったのかなぁと思っています。

フリーランスだと自分ひとりなので、良いことも悪いことも真正面から対峙しないといけないです。良い意味でも悪い意味でも本当の自分が浮き彫りになるような気がします。

あと、年齢のせいかもしれませんが体のメンテナンスで病院や整骨院通いが増えました(笑)。ライターという職業柄ずっとデスクに向かってるので健康が心配で心配で……。眼科と鍼灸院にはよく通ってます。

心配性なのでちょっと体の不調を感じると、たちまちネガティブになってしまうんですよね……。なのでメンタルヘルスのためにも私にとって病院通いは必要だと感じています。最近は気分転換もかねて運動も頑張るようにしています!

Q ライターの仕事はつらい?

A つらいときはもちろんありますが、今のところ総合的には楽しさややりがいが勝っています。

つらさを感じる時って自分の理想と現実にギャップがあるときだと思うんですよね。例えば「稼ぎたくて始めたのに、思ったより収入が少ない」とか。私の場合「好きなジャンルで書きたいのに、違うジャンルのお仕事ばかりでつらい……!」と思ったときがありますけど、今は少しずつ興味のあるジャンルの案件が増えてきていい方向に向かっています。

ただ、あくまで仕事なので好き嫌いだけで案件を選んではいけないとも思っています。フリーランスでやっている以上、稼ぎがなければのたれ死んでしまいますからね。常に効率よく稼ぐことも意識しつつ、毎日の業務をこなしています。

Q ライターとして稼ぐには何が必要?

A 私はそんなに稼げてないので大それたことは言えないのですが、自分の価値を下げるような仕事の仕方はしないように気をつけてます。例えば、あまりに報酬が安い案件はお断りしています。スケジュールが厳しすぎる案件も同様です。理由としては無理して執筆した原稿はクオリティが低くなりがちで、自分の価値を下げてしまうと考えるからです。

もちろん案件を選り好みするだけでなくて、一度受けたお仕事は必ず高クオリティでご提出できるよう最善を尽くします。納期を守るという当たり前のことを続けるだけで、信頼につながると思います。

あとすでにいろんな記事で書かれていると思いますが、単価を上げる要素として取材案件があります。取材経験があるだけで案件をいただけたり、条件が良くなったりなどするので単価アップにもつながりやすいと思います。

Q 取材案件を獲得する方法は?

A Indeeedやランサーズなどでも取材の案件はいくつかあります。ただ取材経験がないと、なかなか受注につながらないという側面もありますよね……。ほとんどの場合、応募するときは実績の提示を求められるので、実際に執筆した記事があったほうがいいと思います。

ただ未経験でも募集可能なメディアも探せばあるはずです。以前、酒メディアの「KURANDマガジン」さんがお酒好きなライターさんを募集してたことがありました(確か趣味ブログの執筆経験でも可だったような)。

noteでも趣味でインタビュー記事を発信し続けている方がいるので、やり方はいろいろあるのだなと私も勉強になっています。

Q 取材の流れは?意識していることは?

A 一般的ですが、取材前リサーチ→アポ取り→取材準備→取材→インタビュイーへの御礼→執筆という流れです。

自分でアポ取りしない場合は2つ目の工程がなくなるだけで、ほかはほとんど同じになります。意識していることや気を付けていることをまとめてみたので、誰かの参考になれば幸いです!

1.取材前リサーチ
リサーチは取材対象者のホームページやブログに目を通し、企画趣旨と合っているかを確認。お店だったら定休日はいつかなども確認しながら、スケジュールどおりに取材できそうかチェックします。

2.アポ取り
基本的にはメールをしてから電話の流れです。メールがすぐ返ってきたときは電話しないことも多いのですが、企画の趣旨とこちらの熱意を伝えるには電話がやっぱりいいなと思います。取材依頼書は企画趣旨、依頼したい内容、日時(候補は3つ以上)を入れて、完結にA4の用紙にまとめています。

3.取材準備
取材対象者を再リサーチしつつ、当日の取材の流れを決めてから質問事項を紙にまとめておきます。取材時にパソコン使う方もいると思うのですが、私はタイピングが遅いので断然アナログ派です(笑)。事前に取材の流れを決めるのは限られた時間で効率よくお話を聞くためですが、あくまでメモ程度で当日は会話の流れで質問していきます。

4.取材
10分前には現場到着。最初の挨拶は元気に大きな声で!私は本日の取材をすごく楽しみにしていたことをその場で伝えます。これはインタビュー得意なライターに聞いたテクニックで、場の雰囲気が和みやすくなるそうです。

取材に入る前に今回の趣旨を改めて説明しつつ、お聞きしたいことを再度伝えます。録音の了承を得た後で取材スタート。取材終了後は今後のスケジュールを説明しつつ、お話を聞いてみて感じたことを伝えるようにしています。最後に丁寧にお礼を言って退出。ちなみに撮影が必要な場合は、基本的にインタビューのあとに撮ってます。

5.インタビュイーへのお礼
取材後はその日のうちにインタビュイーにお礼のメールを!遅くても次の日のAMには送るようにしています。取材の感想を交えながら文章を作成するとより感謝の気持ちが伝わるのかなと思います。合わせて今後のスケジュールを添えておくと安心です。

6.執筆
私は取材後なるべく早めに原稿のたたきを作ってしまいます。録音のテープ起こしは基本的にしません。前職の社長に「テープ起こしから記事を作ると単調な記事になるから、録音はあくまで確認用に!」という指導を受けてからテープ起こしに頼り過ぎないようにしているからです。

確かにテープ起こしするとすべての情報がフラットになってしまうきらいがあるのかもしれません。先日、著名なライターの方は”取材後に印象に残った部分を思い出しながらたたきを作ると情報の優先順位がつけやすい”という記事を書かれていて、なるほどと思いました。

というわけで私はたたきを作った後に、録音を聞き流して足りないところを補完するというスタイルで書いています。テープ起こしの手間が省ける分、執筆スピードもアップします。

終わりに

今振り返ってみるとフリーランスライターになってからの1年は試行錯誤の連続で、自分に失望することも多くありました。でも少しずつ自分をアップデートすれば、徐々に目標へ近づけることがわかったので自信にもつながっています。

フリーランス2年目は紙媒体のお仕事も増えそうなので、このまま突っ走っていこうと思います!私も5年やっててもまだまだ分からないことだらけで偉そうなことは言えないのですが、何か聞きたいことがあればぜひコメント欄にご記入くださいませ。読んでいただきありがとうございました。

執筆:otaki

編集:円(えん)

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